イギリス在住のデザインエンジニアMatthew Thompson氏が、Nintendo SwitchのJoy-Con用グリップ「Grip Clip」を開発中だ。現在、Kickstarterにて開発資金を募っている。
Joy-Conは、縦に持っても横に持っても使えることを念頭に、ほぼ直方体の棒と言えるシンプルなスタイルであることが特徴。Grip Clipは、そのJoy-Conを手のひらで包み込むように保持できるようにするための後付けのグリップだ。Nintendo Switch ProコントローラーやDUALSHOCK 4、Xboxコントローラーなど、ほかの多くのコントローラーにはグリップが採用されており、やはり手のひら全体を使って握るのは安定感がありプレイしやすい。
Grip Clipの開発者Matthew Thompson氏は、Nintendo Switchでのプレイ中に手が痙攣したりすることがあったそうだ。そこで調べてみると、ほかにも多くの人が同じ経験をしており、あまりエルゴノミクスとはいえないJoy-Conの形状が原因だという考えに至る。Grip Clipの開発は、こうした問題を解決したいという欲求から始まったのだ。
Grip Clipはシンプルな構造となっており、Joy-Conを差し込むだけで装着できる。Joy-Conの背面にある複数のネジ穴に突起を引っ掛ける形で固定するため、不意に抜け落ちてしまう心配はないという。Thompson氏は、開発にあたってはフレキシブルに利用できることも重要視したそうで、Joy-Conに装着したまま本体をドックに差し込むことができるのもGrip Clipの特徴のひとつである。
Joy-Con用のグリップというのは、これまでにも多くの製品がサードパーティから発売されている。ただ、Nintendo Switch本体用のカバーと一体化していたり、グリップを本体側に固定する構造になっていたりなど、装着したままドックを使用することはできないという製品が意外に多い。一方のGrip Clipは、Joy-Conだけで装着・固定することができ、Nintendo Switch本体には一切干渉しないため、通常どおりドックに差し込むことができる。
Joy-Conだけで装着と固定が完結するということは、Joy-Conを装着するレールを備える周辺機器との併用も可能だろう。Thompson氏は、Nintendo Switch本体を縦画面にして携帯モードプレイできるFangamerの「Flip Grip」での利用を例に挙げている(以下の画像)。サイバーガジェットの、Joy-Conを装着できるキーボード「CYBER・USBキーボード(SWITCH用)」などでも使えそうだ。
Grip ClipのKickstarterキャンペーンは、本稿執筆時点で残り34日。3万6000英ポンド(約484万円)の初期目標金額に対し、約1万1000英ポンドが集まっている状況だ。もしキャンペーンが成功した場合、18英ポンド(約2430円)以上の出資でGrip Clipをひとつ入手できる(日本への送料は約540円)。
また、Grip Clipを装着したNintendo Switch本体やゲームカードなどを収納できるオリジナルケースとセットにしたプランも用意されている。出荷時期はいずれも2019年11月で、クリスマス前には届ける予定とのことだ。興味のある方はキャンペーンページをチェックしてみてはいかがだろうか。