メトロイドヴァニアアクション『Fearmonium』発表。うつ病を患う少年のいびつな悪夢描く

 

ロシアに拠点を置くデベロッパーRedBlackSpadeは先月4月30日、メトロイドヴァニア2Dアクション『Fearmonium』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、発売時期は「Coming Soon」となっている。

『Fearmonium』は、“恐怖症”をテーマとして取り扱っており、うつ病となった少年“ジミー”の悪夢が舞台のメトロイドヴァニア2Dアクションとなる。アナウンストレイラーでは、ジミーの夢に現れる主人公と思わしきひとりの少女が、武器となるハンマーを片手に悪夢のような世界を渡り歩く姿が映し出されている。

トレイラーは、自転車に乗る女の子や、ハットを被った男性が歩いている真っ昼間の遊園地に、主人公と思わしき少女が気球で降り立つシーンからスタートする。近くではメリーゴーランドが回転しており、ほのぼのとした雰囲気だが、次のシーンで一転、女の子と男性、果てはメリーゴーランドの馬までもが骸骨と化す。この時点で、本作の世界観の歪さが際立つ 。その後、少女はハンマーを用いて、骸骨やトランプのスペードを模した敵などを倒していくシーンが続く。また、ボスと見てとれる存在も確認でき、滑空するカラスのうえに乗りつつ、巨大な鶏と戦うシーンや、襲いかかるバスからの攻撃をキックボードに搭乗しつつ避けるシーンなど、多数のシチュエーションが用意されているようだ。

少女は主にハンマーを駆使して戦闘を繰り広げているが、それ以外にも、投げナイフのような投擲武器を用いたり、酸素ボンベから空気を吸い込み、風船のような姿、動きをみせる少女の姿も映し出されている。ステージや敵の種類によってこれらを使い分けていくこととなるのだろうか。

本作は、ロシアのクリエイターであるRedBlackSpadeことSlava Gris氏によって開発されたようだ。この人物は芸術家としての活動もしており、芸術家向けインターネットコミュニティサイトであるDeviantArtにて氏の作品を鑑賞することができる。なお、本作は氏のゲームにおいて三作目にあたる。

作品はゴシック調の表現をメインとしており、『FearMonium』にも彼の作風が及んでいるようにみえる。また、本作におけるフレームごとのアニメーションは、手描きでの制作となるようだ。芸術家としての一面とゲーム開発者としての一面を併せ持つSlava Gris氏が手掛ける『FearMonium』はオリジナリティ溢れる作品となりそうだ。