『H1Z1』がついに正式リリース。車両同士のバトルロイヤル「Auto Royale」モードも追加、新規プレイヤーでも気軽に楽しめる


Daybreak Game Companyは2月28日、『H1Z1』を正式リリースした。所有者数800万人超え(SteamSpy)のバトルロイヤルゲームが約3年間におよぶ早期アクセス期間を経てついに完成。また正式リリースと合わせて新ゲームモード「Auto Royale」のベータ版も実装されている。こちらは車両同士で戦うアーケード色の強いバトルロイヤルモードである。

「Auto Royale」は4人1チーム(最大30チーム)で戦う車両限定のバトルロイヤルモード。縮小するプレイエリアにとどまりながら、パワーアップアイテム(武器、トラップ、修理キットなど)を拾い、他プレイヤーの車両を破壊していく。最後の車両となったチームの勝利だ。車両は耐久性が高い代わりに燃費が悪いARVと、耐久性は低いもののハンドリングと加速性に優れたセダンの2種類。チームはドライバー1人と助手席の攻撃要員3人で構成され、ドライバーは車両の運転に専念する。

一方、助手席の3人は車の窓から身体を乗り出し銃器で応戦。銃だけでなく運転中に拾った地雷やオイルトラップ(スリップ効果)を使って相手の車両を破壊する。ときには誰かがリペアキットで車両を修理したり、敵の銃撃から逃れるためスモークをたくといったサポートにまわることも重要だ。また車両のパッシブ・アップグレード(装甲強化、防弾ガラス、接触ダメージ軽減、防水加工)を集めることで車両の寿命を延ばすことが可能である。

パワーアップやエアドロップはレアリティ毎に色が異なり、運転しながらでも見分けやすい

『H1Z1』の通常バトルロイヤルモードは、どうしてもベテランプレイヤーと初心者との差が激しくなるため、新規参入のハードルが高い。だが「Auto Royale」は操作も仕様も極めてシンプルで、『H1Z1』初心者でもすぐに理解して楽しめる。マップを把握していなければチームメイトにドライバー席を譲り、銃撃戦に専念できる。残弾数を気にせず銃を撃ちまくり、燃料が尽きる心配なくアクセルを踏める。

また最新アップデートでは新モードの追加だけでなく、通常バトルロイヤルモードの一部ルール変更も適用されている。これまでマッチ開始時のスタート地点はランダムで決まっていたが、今後はマッチ開始前に自分でパラシュートでの落下開始地点を選べるようになる。選択画面では落下人数が多いエリアが赤・オレンジで示されるため、激戦区に飛び込むのか、静かなエリアを目指すのか、プレイスタイルに合わせて自由に選択できる。

通常バトルロイヤルモードのロビー画面。第一縮小範囲まで事前に確認できる

かつてバトルロイヤル・ジャンルの覇者として君臨していた『H1Z1』。だが2017年7月に平均同時接続ユーザ数8万6000人を記録してからは下り坂に入っており、2018年2月には同数値が90%以上も低い7000人台まで落ち込んでいる(SteamCharts)。人口減の要因としては『PUBG』『Fortnite Battle Royale』の台頭や、銃撃・移動メカニックの大幅な変更などが考えられる。

そんな中、離脱したプレイヤーや新規プレイヤーでもすぐに楽しめる新モードは、『H1Z1』にとってひとつの望みとなるだろう。車両限定のバトルロイヤルゲームとしては『notmycar』『Robocraft Royale』など発表済みのものがいくつかある。ただ『H1Z1』の「Auto Royale」は持ち前のアーケード色をフルに活かしており、気軽に遊べるバトルロイヤルとして期待が持てそうだ。