幼児退行マルチゲーム『ドロボー幼稚園2』公式、「他の人を強く叩いていけないよ」と注意。大事なことなのでニ度も言う

 

『ぬすんであそぼ!ドロボー幼稚園2』(以下、ドロボー幼稚園2)公式は、先日配信された同作を遊ぶプレイヤー向けに「他の人を強く叩いてはいけないよ」と告知した。5月24日に同様の内容をテキスト/イラストで二度も投稿しており、よほど伝えたいことであるようだ。

『ドロボー幼稚園2』は、幼児退行マルチプレイゲームだ。基本プレイ無料(ゲーム内課金コンテンツあり)として配信されている。プレイヤーは、魔法の粘土でできたドロボーと呼ばれるキャラクターを操作し、3対3にて“おたから”をより多く集めることで競う。


5月23日より配信された同作は、ランダムマッチでプレイすればすぐにマッチングがされるなど人が集まっている様子。Xでも多くの投稿が寄せられており、スタートは上々のようだ。しかし、マナーの点で悩ましい部分もあるようだ。それは「一部プレイヤーが叩く行為をする」という点である。

『ドロボー幼稚園2』では、Xボタンを押すことで「投げ動作」が可能。オブジェクトを前にこれを動作することで叩く行為が繰り出される。そして叩く行為がうまくヒットすると他プレイヤーの邪魔をできる。叩いていけば泣き出し、よしよしされるまでは一定時間行動不能に。この叩き行為が使われすぎることを、開発者としては懸念しているようである。


前述したように叩く行為がゲームのアクションとして用意されている。本作はマルチ対戦ゲームであり、他者を動けないように妨害することは、プレイヤーがとる行動としては自然だろう。そうした行為に開発者が否定的なのは、本作のコンセプトが関係していると見られる。

本作はそもそも、「大人でいることに疲れた大人たちを癒したい……」というコンセプトにて生まれたタイトル。子どものように自由なふるまいが大人であってもゆるされる、そんなやさしさと癒しに満ちた空間を目指しているという。それゆえに、勝ち負けを競って優劣をつけることを目的としていない。勝つために他者を叩くという行為が、運営としては許容しがたいようである。

5月24日0時過ぎには「ちょっと寂しいことですが、いじわる対策を検討します」とコメント。そののち、おす行為(攻撃)によって他プレイヤーの行動が制限されやすくなる仕様を変更とすると表明した。

また5月24日の20時過ぎには「今日はドロボーちゃんたちに他の人を強く叩いてはいけないよと教えました。良い感じに覚えてくれたように思います。」とコメント。その3時間後、改めてイラスト付きで「他の人を強く叩いてはいけないよ」と注意した。そのほか、通報機能の実装を検討しているという。

『ドロボー幼稚園2』は前作と比較するとソーシャル空間として進化。牧場ではかくれんぼしたりレースのような遊びをしたりと、独特な雰囲気のスペースとして仕上げられている。そうした一貫したコンセプトの上に成り立っているだけに、ゲーム側に用意された入力であっても、攻撃を連打するようなゲームにはしたくないのだろう。試合後の結果報告でも、おす行為が多いとそれとなく注意される。

もっとも、基本プレイ無料タイトルとしてさまざまなユーザーがアクセスできることもあり、そうしたコンセプトやマナーがどこまで浸透するかは不明。リリース直後の人が多い時期は、ユーザー層は玉石混交といえる。本作のコンセプトが本当に好きな人が残る段階になるまではしばらくはカオスな空間を楽しむゲームになりそうである。

『ドロボー幼稚園2』はNintendo Switch向けに基本プレイ無料にて配信中である。