『Override』4人の心を一つに合わせて操作する スーパーロボットアクション

 

最前線のインディーゲームを週刊でピックアップしていくIndie of the Week。今週は『Override』を紹介する。数人のパイロットで操作するスーパーロボットは、古くはゲッターロボやボルテスVなど、日本のアニメや特撮ではよく目にする存在だ。しかし実際に何人かで操作した場合、人型ロボットをスムーズにコントロールすることは可能なのだろうか。『Override』は、最大4人のプレイヤーで一体のロボットを協力して操作することにフォーカスした作品である。

『Override』は、"物理パワー"によって動作するロボット「Watchbot」を操作するアクションゲームだ。パイロットとなったプレイヤーは、Watchbotで強大な敵を打ち倒し、Risar Cityのか弱き市民たちを救う。手足の駆動やシステムのコントロールは、最大4人のプレイヤーたちがすべてマニュアル操作しなければならない。映像では4人のプレイヤーが、それぞれ脚部、右腕、左腕、そして胴体を操作している。

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ゲームはプレイ&セッションを繰りかえすタイプだ。「The Bot Watch」と呼ばれるニュース番組が存在しており、プレイヤーたちは報じられた情報から次に向かうべき任務を知る。時には敵ロボットを撃破し、時には街中に設置された爆弾を海の果てへほうり投げる。協力プレイは現時点でローカルのみの対応で、4人のパイロットたちは肩を並べて巨大ロボットを操作することになる。

同作は『鉄騎』のようなリアルなロボット操作シミュレーターではなく、4人で一体の巨大ロボットを操作する破茶滅茶なプレイングを楽しむ作品だ。The Balance Inc,がゲームプレイの面で影響を受けたとして挙げている作品は、『Goat Simulator』や『Octoadd』、『Surgeon Simulator』に『QWOP』と、どれも荒ぶる物理演算を楽しむ作品ばかりである。Watchbotが爆弾処理に苦闘するgifイメージからも、物を拾ったり投げたりするだけで四苦八苦する様子がうかがえる。

またゲームの舞台となるRisar Cityは、サンドボックス環境の都市である。Watchbotが進行方向を誤ればビルは崩壊し、家屋は無残にも砕け散る。ゲームエンジンにはUnreal Engine 4が採用されており、PhysXによる破壊描写にも力を入れている。現時点では歩くや拾うなど基本的な動作のみが披露されているWathcbotだが、今後は走るや殴る、蹴るといったアクションも取りいれていく予定だという。広大なサンドボックス環境となるRisar Cityは、現在35パーセントのアセットが完了した段階で、今後もさらに広大かつ多彩な風景が登場するようだ。

現在『Override』はKickstarterで開発資金の獲得を目指している。初期目標額は9万8000ドルとなかなか高額だ。順調にプロジェクトが進めば、2015年10月にPCおよびMac、Linuxで発売される。

 


初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。