実写映像アドベンチャーゲーム『Missing』は「SAW」ライクな海外ドラマ展開が待ち受ける

One Coin Gamer」 は、1コインつまりは定価500円以下で購入できるゲーム(ただしモバイル向けを除く)を紹介する連載企画。サクッとプレイできる良いゲームを求めている人、奇天烈なゲームを求めている人、とにかくお金を節約したい人たちに向け、魑魅魍魎の低価格帯ゲームを実際にプレイし、紹介してゆく。第6回目は 『Missing: An Interactive Thriller – Episode One』をピックアップする。価格は398円。現在SteamにてPC版が販売されているほか、iOSAndorido向けにもリリースされている。

現代になっても続くFMVゲーム

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被害者の「David」

「Tex Murphy」シリーズの最新作『Tesla Effect: A Tex Murphy Adventure』が2014年に発売されたり、『The 7th Gues』最新作のクラウドファンディングが実施されたりと、次世代に突入した今、あらためて実写ゲーム(FMVゲーム)に取り組む開発者たちが増えているように思う。ともかく、『Missing: An Interactive Thriller』も、そんな実写を用いたタイプのゲームの1つだ。開発陣の言葉を借りるなら、90年代のFMVゲームと、クラシックなどベンチャーゲームを組み合わせたタイトルである。

『Missing』の主役は2人の男性キャラクターであり、プレイヤーは突然何者かにどこかの施設へ囚われた「David Newcastle」と、刑事の「Lambert」を交互に操作してゲームを進めていく。Davidはさまざまなパズルを解いて施設からの脱出を目指し、LambertはDavid失踪事件の捜査を通じて真相を暴いてゆく。1人の被害者と1人の刑事が物語を引っ張っていくわけだ。

開発を担当するのは2011年にカナダのモントリオールに設立されたZandel Media。同スタジオを率いるクリエイティブディレクターのSimon Tremblay氏は、15年間にわたりゲーム業界で働いてきた人物で、過去にはUbisoftやElectronic Arts下にて『Splinter Cell』や『Prince of Persia』、『Assassin’s Creed』といった作品の開発に携わってきた。

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いぶし銀な刑事の「Rambert」。エピソード1ではあまり登場しないが、存在感がある

プレイは平凡の極みだが

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プレイは平凡だが、映像は398円とは思えない

本作のゲームプレイは、『TheHOUSE』など数年前に流行したフラッシュ系ホラーゲームや脱出系ゲームのそれと同じだ。例えば最初のDavidのシーンでは、どうにかして手首の錠を外し、部屋を脱出するためパスワードを解読することになる。各エリアでアイテムを集め、組み合わせたり照らし合わせたりしながらパズルを解いていく。ムービーシーンではQTEのようなクリックゲームが時おり登場するが、こちらは成功しても失敗してもゲームがそのまま進行する仕組みだ。ゲームプレイの面で、『Missing』には革新的な要素がまったく無い。もしより凝ったゲームプレイのあるインタラクティブなアドベンチャーゲームを遊びたいのならば、『Heavy Rain』や『D4』を選ぶべきだろう。

しかし『Missing』に遊ぶ価値も無いのかと言えばそうではなく、同作には価格500円以下とは思えないハイクオリティな映像と演出があり、これがお金を払って本作を遊ぶ理由となるだろう。撮影機材はいいものを使っているらしく映像は美しいし、多数のタクシーや野次馬が登場したり、爆破演出があったりと、派手さはないが低価格帯ゲームでは間違いなく見られない実写クオリティがある。映画『SAW』シリーズを思わせるようなストーリーもなかなか魅力的で、真相がどうなるのか気になるところだ。

なおゲームタイトルに「エピソード1」とある通り、『Missing』はエピソード形式でゲームが配信されてゆく予定だ。1エピソードのプレイ時間はおよそ45分から60分ほどであり、テレビドラマを見る感覚でゲームを楽しんでほしいという開発の意図が見える。ゲームプレイ面の平凡さ、ボリュームの少なさが気にならないのなら、レンタルビデオ屋からドラマの第1話を借りるつもりで、本作を購入してみるのもいいかもしれない。

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