Nintendo Switchでよさげな100円ゲーム発見。キツネサバイバル『エンドリング』がかなり切ない。『Dinkum』は奥行きあるスローライフな印象。今週のゲーミング


Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。345回目です。久々の3連休。



キツネが可愛くて余計に切ない

今週は『Endling – Extinction is Forever(エンドリング – エクスティンクション イズ フォーエバー)』をお先に少しプレイ。キツネの親子が、自然破壊と環境汚染が酷い世界を生き抜くアドベンチャーゲームです。もう地球上には、ほかにキツネはおらず絶滅寸前。そんななか、4匹いる子ギツネのうちの1匹が人間にさらわれてしまう。プレイヤーは母ギツネを操作し、我が子の救出を目指しながら、安住の地を求めることとなる。

本作の基本はサバイバル。腹を空かせる子ギツネたちのために、絶えず餌を探さなくてはならない。ハンターが徘徊しているなか、匂いで探りながら小動物や魚を狩ったり、木の実を採ったりなどして与えるのだ。各所の餌場を把握するまでは、広く素早く探索することがオススメ。匂いだけを頼りにじっくり探すより、餌にありつけるチャンスが多い。筆者はそれに気づく前に、子ギツネを1匹飢え死にさせてしまい、しばらくヘコんでいました…。

そうして日々を生き抜くなかでは、さらわれた子ギツネの匂いを嗅ぎつけることがある。少しずつ行方を追っていくことで、探索できる範囲が広がり、また子ギツネたちも成長していく。本作はPC/Nintendo Switch/PS4/Xbox One向けに7月19日配信予定です。
by. Taijiro Yamanaka


サイモンと話してもいいですか?

今週は積んでいたホラーや新作のホラーなど色々と短編を遊んでいました。その中の1本『Is Simon There?』は、『Within Skerry』『Suite 776』を手がけた、Stanislaw Truchowski氏が5月にリリースしたホラーゲームです。主人公は、数か月前に息子のサイモンを失ったばかりの人物。プレイヤーはサイモンの親の視点から、ある日家で起こった出来事を体験します。死んだ息子宛てにかかってくる謎の電話。家の中にいる誰かの気配。安全なはずの自宅が、恐怖と緊張感に満ちた空間へと変貌していきます。

本作は日本語翻訳の品質が良いとは言い難く、雰囲気を残っている部分があります。しかし本作では、演出によって機械翻訳風の字幕を補って余りある緊張感や臨場感を表現。開発者の過去作でもそうでしたが、公称プレイ時間40分程の中に、色濃い恐怖が詰め込まれていました。びっくりする要素もありつつ、パズルや謎解きの少ないプレイしやすい構成になっているので、短時間で恐ろしい目に遭いたい時にはいいかもしれません。
by. Keiichi Yokoyama


おいでよオージーの大地

先日早期アクセス配信された『Dinkum』(日本語未対応)を遊んでいました。オーストラリア風の未開の地にテントを張り、少しずつ人を呼び寄せて町を築いていくサンドボックスゲーム。昆虫採集、釣りや農業といったスローライフ/金策要素に、伐採や採掘などのクラフト/素材集め要素が盛り込まれています。季節の移り変わりのほか、町の人たちとのコミュニケーション要素もあり。個人開発のタイトルながら、奥行きのあるゲームプレイが確保されています。

スタミナや道具の耐久値などの、プレイヤーにとって制限となる要素も上手く機能している印象。ひとつの作業だけでなく、ほどよく別の要素に目を向けさせてくれます。伐採や釣りなどを各種の「ライセンス」でアンロックするというシステムも個人的には好印象。出来ることが丁度いいテンポで増えていくため飽きが来ず、つい長時間遊んでしまいます。そして、のんびりウトウトと遊んでいると、ワニやサメに叩き起こされることもしばしば。早期アクセス配信直後ながら、すでに面白さの基礎は盤石な印象です。今後のアップデートも楽しみなところ。
by. Hideaki Fujiwara

コスパは抜群だが

最近はなんとなく、Nintendo Switchの100円ゲームを漁っています。その中でお気に入りを見つけました。『モヒートザキャット』です。猫のブロックを転がして、指定の場所まで届ける立体パズル。日本語非対応で、ルールこそはシンプルですが、ビジュアルはかわいらしくやることもわかりやすく楽しい。リトライもしやすいので、ゆるーく楽しんでます。これが100円で売られるのか、という驚きもあります。一応定価は1362円ではありますが。

恐ろしいのは、『モヒートザキャット』が7月14日発売の新作であること。PC向けにも出ていないので、純粋な新作が100円セールで売られているわけです。RedDeerGamesは、この手の安売りを含めたストアハックが得意なパブリッシャーですが、それでも驚き。100円で売ることで、ストアで存在感を見せることはそれほど大事なんでしょうね。今ストアで100円セールしている作品を探してみると、94本ありました。そのなかのゲームには、しっかり作られているものも多し。ううむ。しっかり作ったゲームは相応に対価をとってほしい。しかし目立つことでセールスを稼ぎたいのもわかる……。100円セールをめぐってはなかなか複雑な心境です。
by. Ayuo Kawase