エログロ・サイケな物語ゲーム『メディテラネア・インフェルノ』発表。友情を信じる3人の不穏な背徳夏物語
パブリッシャーのSanta Ragioneは5月31日、『Mediteranea Inferno(メディテラネア・インフェルノ)』を発表し、2023年内に発売すると告知した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)で、コンソール向けの対応についても後日発表されるそうだ。なお本作は6月19日開催予定のSteam Nextフェスにてデモ版が配信予定。デモ版には日本語訳も実装される見込みだ。製品版も日本語対応予定と見られる。
『メディテラネア・インフェルノ』はビジュアルノベルだ。舞台となるのは南イタリア。主人公となるのはクラウディオ(Claudio)、アンドレア(Andrea)、ミダ(Mida)の3人の20代前半の若者たち。彼らは新型コロナウイルスにより2年間離れて生活を送っており、かつての友情を取り戻すべく夏休みに再開を果たすという。3人は特別な絆で結ばれていると信じているそうだが、はたしてかつての友情を取り戻すことはできるのだろうか。なお本作では終止不穏な空気ただようサイケデリックな作風が特徴になるという。
夏休みの過ごし方はプレイヤー次第だそうで、プールで午後をのんびり過ごしたり、クラブで大人びた夜を過ごしたりすることも可能だという。3人の日々の行動を選ぶうちに、3人のもつ暗い恐怖、執着、そして突きつけられる現実が描かれていくとのこと。1プレイは3~4時間が想定されており、さまざまなエンディングが用意されているそうだ。
本作を手がけるのはイタリアに拠点を置くSanta RagioneおよびLorenzo Redaelli氏だ。Redaelli氏は過去に、同性愛や境界性パーソナリティ障害をテーマにしたビジュアルノベル『Milky Way Prince – The Vampire Star』をリリース。Steamユーザーレビューでは本稿執筆時点で130件中88%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。同作はRedaelli氏の半自伝的な作品だそうで、容赦のない感情描写などがユーザーから一定の評価を受けている。なお同作は日本語に対応しているものの、翻訳の品質は課題として指摘されている。こうしたフィードバックを受けてか、2023年7月に日本語新訳版がリリース予定とのこと。
なお『Milky Way Prince – The Vampire Star』のSteamストアページでは、同作と同様の経験のある人は苦痛や不安を感じる可能性があるとの注意書きがなされている。本作『メディテラネア・インフェルノ』にもRedaelli氏の過激な作風は継承されている様子。本作には身体的暴力、心理的虐待、合意のない性的接触、流血などのグロテスクな描写を含むシーンが存在するそうだ。またキャラの会話の中では薬物乱用や心理的トラウマに言及されることもあるとのこと。そのほか光過敏性てんかんをもつ人は一部シーンで発作を起こす可能性もあるという。各々の裁量でプレイするかを判断してほしいとのことだ。
『Milky Way Prince – The Vampire Star』同様、Redaelli氏の個性際立つ作品となりそうな『メディテラネア・インフェルノ』。きわどい表現で描かれるという裏切りと背徳の物語に期待したい。
『Mediteranea Inferno(メディテラネア・インフェルノ)』はPC(Steam/Epic Gamesストア)向けに2023年内発売予定だ。6月19日より開催のSteam Nextフェスにて日本語対応のデモ版が配信予定。