「Nintendo Switch Online + 追加パック」加入者向けNINTENDO 64タイトルの動作がさらに改善。『ムジュラの仮面』配信に合わせたアプデにて

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任天堂は2月25日、「Nintendo Switch Online + 追加パック」加入者向けに『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』を配信した。本作は、NINTENDO 64向けに2000年に発売された3DアクションRPG。『ゼルダの伝説』シリーズのなかでも人気の高い作品のひとつである。そして今回の配信に合わせて、「NINTENDO 64 Nintendo Switch Online」アプリのアップデートもおこなわれ、一部の対応タイトルにて報告されていた問題が修正されたようだ。

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「Nintendo Switch Online + 追加パック」向けのNINTENDO 64タイトルはエミュレーターによって動作しているが、一部タイトルについては再現度に不満の声が寄せられていた。代表的なところでいうと、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のグラフィックが挙げられる。特に水の神殿がある場面での違いが顕著で、オリジナル版では水面にオブジェクトが映り込み、さらに霧が立ち込める幻想的な雰囲気があった。しかしNintendo Switch版では、映り込みも霧もなく味気ないビジュアルとなっていた。水面のテクスチャもかなり印象が異なる(上の画像参照)。

任天堂はそうした指摘があることを把握していたようで、今年1月に『バンジョーとカズーイの大冒険』を配信した際に、エミュレーターをアップデート。水面への反射が再現され、また水面のテクスチャもよりオリジナル版に近い見た目になった。ただ、霧については依然として存在せず、水平線がクッキリ見える状態だった(関連記事)。

TwitterユーザーのMondoMega氏によると、今回のアップデートにてその霧の問題も修正されたという。投稿された以下の映像では、確かに霧が立ち込めている様子が確認できる。また霧の影響からか水面の再現度も高まったように見え、オリジナル版でのビジュアル表現にかなり近づいた様子である。水の神殿のほかにも、コキリの森やデクの樹での霧についても再現されるようになったとのこと。


また、『マリオストーリー』にて指摘されていた問題も修正されているとの報告がみられる。Nintendo Switch版の同作では、アカリンと同行している際に死ぬとゲームがクラッシュする問題があった。それが今回のアップデート後には、クラッシュしないようになったそうだ。ただ、ポーズ画面などで確認されていた入力ラグについては、まだ完全には改善されていないとのこと。

米国任天堂のDoug Bowser社長は昨年11月、「Nintendo Switch Online + 追加パック」向けNINTENDO 64タイトルの再現性などの問題について、寄せられたフィードバックに真摯に向き合い、全体的なパフォーマンスの改善に努めていくと述べていた(The Verge)。その言葉どおり、任天堂では継続的に改善に取り組んでいることが、今回明らかになったといえそうだ。

*『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』のオリジナル版・Wii U版・Nintendo Switch版の比較映像


なお今回配信開始した『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』について前出のMondoMega氏は、昨年公開された「Nintendo Switch Online + 追加パック」の紹介映像に映った場面を比較すると、霧の表現が異なっていると指摘している。より霧が深くなっているようだ。同氏は、今回のアップデートでの調整は、すべてのタイトルの霧に適用されているのだろうと述べている。

Nintendo Switch版『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』は、「Nintendo Switch Online + 追加パック」加入者向けに配信中だ。