『サイバーパンク2077』Steamの「最近のレビュー」が非常に好評であるとして、開発者が喜ぶ。巻き返しなるか


サイバーパンク・オープンワールドゲーム『サイバーパンク2077』のSteamレビューに近頃高評価が集まっているとして、開発者が喜んでいるようだ。同作のクエストディレクターであるPaweł Sasko氏が、現在のSteamストアのレビューステータスの画像を添付し、「最近になってSteamにて新規プレイヤーから高評価が寄せられている。本当にありがたい」とTwitter上に投稿した。

『サイバーパンク2077』は、CD PROJEKTが開発したオープンワールドゲームだ。巨大な未来都市ナイトシティを中心に、主人公であるVが複雑な陰謀に巻き込まれていく物語が描かれる。CD PROJEKT REDの集大成となる超大作として高い期待を集めていた。

幾度の発売延期を繰り返しリリースされた同作は、濃厚な世界観や重厚なストーリーテリングなどが高い評価を獲得。一方で、コンソール版を中心とした最適化不足や大量のバグが発生し、開発元は対応に追われることとなった。またプロモーションにより期待が高まりすぎた結果、不具合の発生などもあいまり、価格に見合ったものではないとして、批判を集めた。ゲームとして作り込まれていたが、期待値の高さと不具合が影を落としていたのだ。その後CD PROJEKT REDはアップデートによる不具合の改善をはかっており、幾度もの大型アップデートによりバグ解消やパフォーマンス改善に努めている。


同作でのSteamでの評価はというと、「全てのレビュー」はやや好評を推移していたが、「最近のレビュー」は賛否両論の状態が続いていた。夏から秋にかけて「最近のレビュー」はやや好評になりだし、11月下旬になり非常に好評へと変化。その状況を、Sasko氏は喜んでいるわけだ。CD PROJEKT RED ジャパン・カントリー・マネージャーの本間覚氏も、「最近の #サイバーパンク2077 のレビューがありがたいことに大変好評で、開発も喜んでいます。継続してゲームを改善している開発と、1年を通して本作の良さをデジタルフォトやファンアートで伝えてくださっている皆様のおかげだと思っています。本当にありがとうございます!」と伝えている。


好評の要因については定かではないが、最近になり『サイバーパンク2077』が半額セールされていることは関係ありそうだ。現在ホリデーシーズンということで、同作はGOG.comやSteamなどで50%オフにて販売されている。Steamでは定価が9000円弱ということで、半額になれば4400円程度でゲームをプレイできるわけだ。前述したように本作のゲームプレイ部分はかなり作り込まれている。さらに、バグなどが存在し、その改善に取り組まれていることもある程度知れ渡っている。期待値もコントロールされているということだ。リッチな大作を4400円でプレイできるとあらば、レビューが高評価に傾いていくのは理解できる。評判という意味でも価格という意味でも、期待値が下げられているからだ。発売時と現在では、ゲームの価格も期待値も違い、ユーザーの評価のベクトルも変わっているだろう。

いずれにせよ『サイバーパンク2077』自体に魅力がなければ、高評価は集まらない。ナイトシティでの没入感ある冒険は、本作だからこそ味わえる体験。不具合が解消されつつあり期待値が収束するなか、純粋にゲームとして評価されている側面もありそうだ。『サイバーパンク2077』においては、2021年内はバグ修正などが進められ、2022年には無料DLCの配信や次世代機向けアップデートもなされる予定。半額セール時にゲームを購入しておき、来年の盛り上がりを待つのもいいだろう。

サイバーパンク2077』は、PC/PS4/Xbox One向けに発売中だ。