『CoD: BO4』の「30ドルのハンマー」は賛否両論。Activisionの積極的な少額課金姿勢への懸念

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デベロッパーのTreyarch Studiosは3月28日、『Call of Duty: Black Ops 4(コール オブ デューティ ブラックオプス 4)』向けの最新アップデートを配信し、パッチノートをRedditにて公開した。このアップデートでは大きなコンテンツの追加はないが、マルチプレイヤー・BLACKOUT・ゾンビモード向けのバグ修正やゲームプレイの改善などを実施。また、1キル毎に25パーセントのボーナスXPが付くMKII武器と、ふたつのアイテムを入手できる武器クレートが無料配布された。こちらはPS4版先行となっており、PC/Xbox One版には後日配信するとのこと。

さらにPS4版先行で、ブラックマーケットにて「トリプルプレイ」と呼ばれるバンドルパックの期間限定販売が開始している。ただ、こちらの内容物と価格を巡って、海外のファンからは批判の声が上がっているようだ。

トリプルプレイに収録されているのは、「HOME WRECKER」と呼ばれるレア度ウルトラのハンマー状の近接武器と、MKII武器を確定で入手できる武器クレート、備蓄品クレート10個、そして現在進行中の作戦に使用できる10ティア。価格は2800CPとなっている。目玉となるのは、もちろんHOME WRECKERだろう。ほかのアイテムに価値が無いわけではないが、CP(Call of Dutyポイント)は基本的に少額課金して入手するものであり、2800CPは約30ドル(日本円では約2600円)に換算されるため、Redditなどのコミュニティでは「ハンマーを30ドルで売っている」と批判されることとなる。

本作においては、たとえばブラックオプスパス(シーズンパス)を購入しないとプレイできないマップを用意したり、期間限定の作戦にて入手できなかった武器などは、以降は備蓄品クレート(ルートボックス)が唯一の入手手段となる点など、課金要素におけるコミュニティ内での評判はあまり良くない。シンプルな赤いドットのレティクルを販売したことも話題となった。今回のHOME WRECKERについても、かつては30ドルあればDLCパックが2つ買えたことを挙げて単純に高いという意見や、ブラックオプスパスに含まれないことへの不満の声などが聞かれる。

また、Sledgehammer Gamesの共同設立者として『Call of Duty Advanced Warfare』などに携わったMichael Condrey氏(現在はTake-Two Interactiveに所属)も、同作ではサプライドロップ(ルートボックス)を導入したものの、近接武器ひとつを30ドルで売ることについては疑問を呈している

今回の一件を受けてRedditでは、本物のハンマーならもっと安く買えるとか、近藤麻理恵さんの画像に「30ドルのハンマーにはときめかない」とセリフをつけるなど、不満を呈しつつ楽しむ様子が見られる。一方で、『Call of Duty』シリーズが少額課金に“アグレッシブ”になってきていることを危惧する声も聞かれる。その背景には、「Modern Warfare 4」が次なる新作として噂されていることがあるようだ。高い評価を得た「Modern Warfare」シリーズの続編には期待したいが、こうしたマネタイズ手法が導入されてもなお楽しめるのかという不安があるのだろう。未発表の新作の情報をいま明かすことはできないだろうが、ActivisionやTreyarch Studiosには、ファンが抱える不満に対して何らかの反応を示すことが求められそうだ。

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