宇宙オープンワールド『ノーマンズスカイ』今夏に過去最大の大型無料アップデート実施へ。発売から苦節2年弱、現在もサポートを続ける

イギリスのインディースタジオHello Gamesは、2018年夏に『No Man’s Sky(ノーマンズスカイ)』において大型アップデートを実施すると発表した。ディレクターのSean Murray氏によると、開発チームが「NEXT」と呼んでいるこのアップデートは、過去最大規模の大型アップデートになる予定で、チームは信じられないほど懸命にこのコンテンツの開発に取り組んでいるという。この「NEXT」アップデートは、現在同作を所有しているプレイヤー向けに、無料で配信されるとのこと。

またアップデートの告知に加えて、Xbox One版が505 Gamesより発売されることが発表された。PlayStation 4版のパッケージ版のパブリッシングはソニーが担当していたが、Xbox One版は505 Gamesのサポートを受けることになる。これまで配信されてきたコンテンツに加え、「NEXT」アップデートを実装。さらにXbox One X向けには4K解像度とHDRをサポートする。あわせて中国向けのプラットフォームWeGameにて本作をリリースすることも明かされている。

『ノーマンズスカイ』は、2016年8月にPC/PlayStation 4向けに発売されたオープンワールド型のアクションゲームだ。プレイヤーは謎の声に導かれ、宇宙の中心を目指して数々の惑星を渡っていく。本作の舞台は広大な宇宙となっており、数々の惑星と宇宙がシームレスにつながっている。惑星は1800京以上存在しており、それぞれの惑星には全く異なる生命体や気候が生息しているなど、小規模のスタジオの開発作品とは思えないほどの野心がコンセプトには詰められている。

*『ノーマンズスカイ』が注目を集めるきっかけとなった、E3 2014のトレイラー

こうした野心的な宣伝文句を前面に押し出しプロモーションをおこなった結果、コンテンツ不足を中心とした批判が殺到。高まった期待に沿うことができず、Steamでは大量の低評価が投下された。ゲームコンセプトは野心的であったが、自動生成された惑星を渡っていく冒険にはアクセントが欠如しており、またゲーム内でできることもそう多くなかったため、内容の薄さが批判された。6080円というインディータイトルとしては高価な価格もまた期待を引き上げ、そして落胆を強めた。

Hello Gamesはこうした評価を受け、無料アップデートを実施していくことを約束。建築要素を導入する「Foundation」、乗り物を導入し建築要素を拡張する「Pathfinder」、ミッションやストーリーを拡大する「Atlas Rises」の大型アップデートが段階的に実施された。Steamの評価の依然としてほぼ不評、最近の評価も賛否両論であるが、コンテンツ不足を無料アップデートによって段階的に解消しようとする姿勢を評価する声もあり、発売開始のような最悪の状況は脱した形だ。

前回の大型アップデート「Atlas Rises」にて一度アップデートは区切りがつけられたが、まだまだ『ノーマンズスカイ』のサポートは続けられていくことになる。では次回はどのようなコンテンツが追加されるのだろうか。ヒントとなるのは、「Atlas Rises」アップデートだろう。同アップデートでは、試験的にマルチプレイを導入されており、あくまで簡易的にではあるがオンラインで一緒に惑星を冒険することができた。Hello Gamesはこの機能を「『No Man’s Sky』における同期型マルチプレイの第一歩」と表現していたことを考えると、なんらかのマルチプレイ機能が「NEXT」アップデートに含まれると予想できる。

実はHello Gamesとマルチプレイは、切っても切れない関係がある。なぜならば、Hello Gamesはゲーム発売当時まで『ノーマンズスカイ』がマルチプレイに対応していないことを、実質的に隠していた過去があるからだ(関連記事)。Murray氏は「MMO RPGのようなマルチプレイは搭載していない」と言いながらも他プレイヤーと楽しめるオンラインは用意しているとコメント。のちにその要素が、自分が見つけた生物や惑星に名前をつけ、オンライン上にアップデートできるという程度のものであったことが発覚した。この件におけるMurray氏の真意は定かではないが、友人と宇宙を散策することを望んでいたプレイヤーの期待を、結果的に裏切ることになった。

そういった意味で、マルチプレイの正式導入はHello Gamesの悲願とも言える。マルチプレイだけでなく、『ノーマンズスカイ』にはまだまだ開拓の余地が残されている。一方で、プレイヤーに抱かせた疑念を拭うのは、容易ではない。Hello Gamesに対して不信感を持つプレイヤーはまだまだ多く存在しているのが現状だ。発売以来続く、Hello Gamesの失った信用を取り戻す挑戦は、まだまだ続いていくのだろう。

ニュース

Indie Pick

インタビュー

レビュー・インプレ

Devlog