エイリアンとなり人間を喰らうアクション『Carrion』開発中。“ホラーの逆の体験”をピクセルアートで暴力的に描く

 

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第519回目は『Carrion』を紹介する。

Carrion』は正体不明のエイリアンとなり、人類に襲いかかるアクションゲームだ。異世界からもたらされたような特殊なアビリティを使い、獲物である人間を狩り尽くす。こうした異星人となり人間を襲うというコンセプトとあってか、本作ではホラーというジャンルの逆の体験が味わえるという。ゲームの説明は以上であり、多くは語られておらず謎は多い。しかし、公開しているトレイラーや画像を見れば、ゲームのコンセプトがはっきりとはわかるだろう。

ティザー映像でつい目がいってしまうのは、画面を埋め尽くさんばかりの赤色だ。本作のエイリアンが赤色のアメーバ状の生物であることに加え、人を襲うというテーマの作品とあってか、飛び散る血の量が尋常ではない。人体を引きちぎり、喰らいながら人々を脅かす。そのバイオレンスには禍々しさを通り越して、美しさすら感じる人もいるのではないか。

今月3月1日に公開された映像では、ゲームプレイを確認できる。白衣を着た作業員などが映し出されていることから、ゲームの舞台は研究所なのかもしれない。セキュリティシステムの攻撃をかわしながら壊し、人間を血祭りにあげていく。暴力的なピクセルアートも魅力だが、人間の悲鳴やリアクションなど細かい点にもこだわりが見られる。オブジェクトが飛び交うシーンなどを見るに、物理演算も導入されていそうだ。

プレイヤーとなるエイリアンは触手をあらゆる方向に伸ばすことができるほか、レバーを下げたり扉を破壊したりすることもできるようだ。身体をふたつに分裂させて行動するパズルゲームのようなシーンも。人や物を破壊することで経験値を手に入れ、スキルを手に入れ、アップグレードさせていくことで、エイリアンは強化されていくようだ。

開発を手がけるのはポーランドに拠点を構えるインディースタジオPhobia Game Studio。以前にはTranshuman Designとして横スクロールアクション型のシューター『BUTCHER』をリリースしている。こちらもゴア要素の強い作品となっているが、同作は高難度を特色としたゲームデザインにおける部分でも評価は高い。『Carrion』は逆ホラーというコンセプトだけでなく、ゲーム内容にも期待できるだろう。