『PSO2:NGS』新クラス「スレイヤー」を触ってきた。「ラスター」を彷彿とさせる新クラスの挙動・仕様とは

 

セガが開発・運営をおこなうオンラインRPG『ファンタシースターオンライン2 ニュージェネシス(以下、PSO2:NGS)』にて4月中旬に配信予定の新クラス「スレイヤー」。今回、メディア向けの「スレイヤー」先行プレイの機会をいただいた。本稿では、実際に新クラスに触れた上で確認できた内容と、ファーストインプレッションを紹介していきたい。なお、実際に新クラスが実装される際に仕様が変わる可能性がある点は留意してほしい。


スレイヤーの戦闘スタイル

「スレイヤー」は、銃と剣の機能を兼ね備えた専用武器、ガンスラッシュを装備し、移動入力を行わずにフォトンアーツ(以下、PA)を使用する「ステイアーツ」と、移動入力ありでPAを使用する「ムーブアーツ」を駆使して戦うクラスだ。PAはどの武器種にもだいたい4つ用意されているが、「スレイヤー」はステイアーツ・ムーブアーツの使い分けによって実質8つのPAを状況に応じて発動し戦うわけだ。また、PAの使い分けによる豊富な攻撃手段のほかに後述する「ガンスラッシュギア」などの管理要素も存在し、高いアクション性のあるクラスとなっている。次項では、使用できる4種のPAと、「スレイヤー」の戦闘を支える主要クラススキルについて確認していく。


多彩な攻撃手段とクラススキル

通常攻撃

ガンスラッシュのハンドガン部分で最大3段の射撃をおこなう。挙動は『ファンタシースターオンライン2(以下、PSO2)』のガンスラッシュの射撃モードでの通常攻撃に近い。ただ、『PSO2』のガンスラッシュと大きく異なる点として、「スレイヤー」のガンスラッシュの通常攻撃は2段階のチャージが可能だ。1段階のチャージで5点バーストの射撃を、2段階のチャージで単発高威力の射撃をおこなう。チャージ攻撃は溜め時間がわりと長いため、自分にエネミーのターゲットが向いている際に近距離で2段階チャージの攻撃を使うというのはやや難しいだろうという印象を受けた。

武器アクション

ガンスラッシュのセイバー部分で最大3段の斬撃をおこなう。こちらも挙動は通常攻撃と同じく、『PSO2』におけるガンスラッシュの打撃モードでの通常攻撃をイメージしてもらうといいだろう。武器アクションの攻撃にはガードポイントが付いており、エネミーの攻撃に合わせて武器アクションを使用するとカウンターを発動することができる。カウンター成立後、通常攻撃で高威力の射撃、武器アクションでやや長めの連続攻撃をおこなう。


PA1 シフティングスピカ

ステイアーツ→その場で前方を斬りつけた後、射撃をおこなう。攻撃範囲はやや狭いかわりに、スレイヤーPAの中でもかなりスピーディーな挙動をしているため、ダウンしたエネミーの弱点に張り付いた際などに連発するPAとして優秀だろう。

ムーブアーツ→高速でエネミーに突進し、刺突攻撃をおこなった後に射撃での追撃をおこなう。エネミーの弱点をピンポイントで狙う際や、細かな位置調整としてムーブアーツ版を使うことになる場面も多々ありそうだ。


PA2 フローイングシリウス

ステイアーツ→前方に連続斬りを放つ。2連続で発動することによりモーションが変化し、連続斬りの後に高威力の射撃をおこなうようになる。定点火力として使いやすい挙動をしているものの、2連続で発動する関係上PP消費がネックとなり、エネミーのダウン時などにフローイングシリウスだけを使い続けるというのはやや難しいだろう。

ムーブアーツ→入力方向へ大きく移動しながら広範囲に攻撃をおこなう。スレイヤーPAの中では攻撃範囲、移動距離ともにとても優秀なため、対多数を相手にする場面で非常に使いやすく、囲まれた状況ではこのPAに頼る場面も多いと思われる。PSEバースト時にも使いやすそうだ。


PA3 リーピングレグルス

ステイアーツ→フォトンの爆弾を投擲し、爆発とともに後退する。単体ではやや扱いが難しい挙動をしているが、先述の「フローイングシリウス」のムーブアーツで敵集団に突っ込み、「リーピングレグルス」のステイアーツを使って敵陣から離脱するといったように、連携に組み込むような使い方がベターだと思われる。

ムーブアーツ→入力した方向にフォトンでできた爆弾を蹴り飛ばし、広範囲に攻撃する。入力方向に移動しながらある程度離れた位置を攻撃できるため、エネミーに近づきたくない時や遠くからまとまったエネミーを攻撃する時に都合がよさそうだ。


PA4 ウェービングリゲル

ステイアーツ→武器を地面に突き刺し、周囲に衝撃波を放って攻撃する。攻撃範囲はやや狭め。空中で発動すると瞬時に地上に降りることができるため、強化ダイブアタックのようなイメージで使うこともできるだろう。

ムーブアーツ→上昇しながら自分の周囲を斬り払う。空中戦の際に高度調整として使ったり、そこそこ優秀な攻撃範囲を活かして飛行型のエネミーが大量に居る場面などで使用するのが良さそうだ。


パッシブスキル

ガンスラッシュギア
ガンスラッシュでの攻撃をエネミーに当てるとギアゲージが蓄積される。ガンスラッシュギアの段階に応じて攻撃の威力上昇、PA発動時のPP消費軽減などの恩恵が得られるため、積極的にエネミーに攻撃してギアを維持していきたい。なお、一定時間エネミーに攻撃を当てないとゲージがリセットされてしまうため注意が必要だ。

スラッシュパスート
PA発動中、自分のキャラクターが光ったタイミングで通常攻撃をおこなうと追加攻撃が発生するようになるパッシブスキル。ギアゲージ上昇の効果も付いているため、余裕があればスラッシュパスートによる攻撃も積極的に狙っていきたい。

アクティブスキル

アンリーシュレイジ
エネミーに向かって大きく踏み込み、強力な一撃を与えるとともに、ギアゲージを大きく上昇させるアクティブスキル。発動するためにはPAでの攻撃や、スラッシュパスートによる追加攻撃をおこなうことで蓄積される固有のゲージを溜める必要があるものの、発動時にギアゲージの上昇効果があるため、このスキルをどれだけ高い回転率で使用できるかが「スレイヤー」の立ち回りの要になってくるだろう。

ガンスラッシュギアオーバードライブ
ガンスラッシュギアが最大のときに使用可能なアクティブスキル。すべてのギアゲージと引き換えに、一定時間ガンスラッシュギアの効果を増大させることができる。また、このスキルを発動中に再度使用することで、疑似フォトンブラストと言っても過言ではない、強力な攻撃を放つことができる。


『PSO2』のラスターとの比較

『PSO2』には今回の新クラス「スレイヤー」と同じくガンスラッシュを使って戦う後継クラス、「ラスター」が存在した。「ラスター」もスレイヤーと同じくスピーディーな戦闘を得意とするクラスではあったのだが、先行入力や長押し、移動入力、派生攻撃などの多彩”すぎる”操作や、装備している武器の属性によって操作感が大きく変わる3つのスタイルが存在したりと、操作難度の高さと引き換えに強さを得ているかのような、俗に言う「使いこなすことができれば最強」を地で行くようなクラスだった。筆者も以前『PSO2』で「ラスター」をプレイしていた際、なんとか上手にこのクラスを使うことができないものかと苦心しつつも操作練習をした覚えがある。

しかし、今回追加される新クラス「スレイヤー」はひと味違っていた。「スレイヤー」は「ラスター」の魅力であったスピード感あふれる動きや多彩なアクション、スタイリッシュさ、場面に応じた使い分けができるPAはそのままに、『PSO2:NGS』向けに分かりやすく、より使いやすく進化させたような印象を受けた。生まれ変わった「ラスター」とも言えるであろう新クラス、「スレイヤー」。実装される日が楽しみである。余談ではあるが、「スレイヤー」、ならびにガンスラッシュは射撃職・射撃武器というくくりで実装されるとのこと。「スレイヤー」は現状射撃武器が4種類しかなく、やや向かい風気味な射撃クラスの希望の星となるのだろうか。「スレイヤー」実装後の『PSO2:NGS』の環境にも注目したい。

PSO2:NGS』は、PlayStation 4/PCおよびクラウド(Nintendo Switch/PC)向けに基本プレイ無料で配信中。