『シェンムー3』の開発はソニーもサポートへ、協力体制は昨年のGDC 2014から続く深いものに

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鈴木裕氏はファン待望のオープンワールドゲームシリーズ最新作『シェンムー3』を正式発表した。Kickstarterファンディングで開発資金を募ることが明らかにされ、すでに初期目標額200万ドルを超える290万ドル以上が支援されている。『シェンムー3』再始動の発表場には、E3 2015のSCEプレスカンファレンスが選ばれたが、ソニーのGio Corsi氏がその経緯について解説した。

昨年のGDC 2014から関係続く

Corsi氏による『シェンムー3』発表までの経緯は、PlayStation E3 Experienceの配信における2時間43分ごろからの一幕にて確認できる。Gio Corsi氏によれば、ソニーと鈴木裕氏が初めて接触したのは2014年3月に開催されたゲーム開発者向けカンファレンス「GDC 2014」だという。ソニーと鈴木氏はKickstarterキャンペーンをローンチすることを考え、ファンが満足するゲームを開発するのに十分な目標額として200万ドル(約2億4000万円)を設定した。

Corsi氏は、「ソニーとPlayStationは間違いなくこのゲームにおけるパートナーだ」と断言した。「Third Party Production」チームを通して、鈴木氏の「Ys Net」と協力しゲームを完成させていくと、深い協力関係があることを強調している。「Third Party Production」は2013年に設立されたソニーの部署であり、サードパーティーと協力して開発を進めるチームである。

なお今作の開発を担当することが明らかにされている「ネイロ」は、過去にアーケード『LEFT4DEAD -生存者たち-』や『オルガリズム』などを手がけてきたスタジオである。「ネイロ」スタジオとしては大型のオープンワールドゲームに匹敵する規模の作品は過去に経験していないが、ソニーの協力により開発が加速することが期待できそうだ。ネイロスタジオは、Kickstarterの始動に合わせ、開発スタッフを新たに募集している。

このほか鈴木氏は、初代『シェンムー』と『シェンムー2』をプレイしていなくても『シェンムー3』が楽しめるのかという質問に対し、「『シェンムー3』ではそういうことを知らなくても楽しめるゲームにはなっているが、ダイジェストムービーもストレッチゴールにて用意しているので、みなさん協力お願いします」と返答した。すでにダイジェストムービーのストレッチゴールは突破しており、製作が決定している。また『シェンムー3』はオープンワールドゲームを追求しつつも、主人公2人のストーリーをより深く掘る作品になるという。

すでに『シェンムー3』のKickstarterは290万ドルを集め、支援者は3万7000人へと膨れ上がっている。Kickstarter史上最速のペースだ。なお、海外では別のクラウドファンディングサイトIndiegogoにて偽の『シェンムー3』キャンペーンが始動され、即刻削除されるなどの一幕も見られた(via Eurogamer)。

『シェンムー3』はPC/PS4向けに2017年12月にリリース予定だ。

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初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。