中世都市づくり・戦争ゲーム『Manor Lords』来年4月に早期アクセス配信開始へ。史実再現へのこだわり光るリアル領主生活

 

パブリッシャーのHooded Horseは10月26日、『Manor Lords』を2024年4月26日に早期アクセス配信開始することを発表した。対応プラットフォームはPC(Steam/Microsoft Store/GOG.com)。リリース初日よりPC Game Passにも対応予定だ。後日には、Xboxコンソール向けにも配信されるとのこと。Steamストアページによると、ゲーム内は日本語表示に対応している。

『Manor Lords』は中世を舞台とした街づくり・ストラテジーゲームだ。プレイヤーは地方領主となり、領地の発展を目指すことになる。建設や資源管理によって街づくりをこなし、周辺領主との戦争で更に領土を拡大。そうして厳しくもリアルな領主人生を体験するのだ。なお本作ではシナリオやさまざまなゲームモードが用意されているという。

本作の特徴として自由な建設システムが挙げられる。グリッド線が存在せず、プレイヤーの思うがままに、道や住居などを設置することができるのだ。実際に発展を遂げた中世の町や村を参考に時代考証がおこなわれているといい、ビジュアルだけでなくゲームシステムにも反映されているという。建設では効率的な都市計画が求められるようだ。また土壌の「肥沃度」に応じて農場を作るなど、周囲の環境に上手く合わせた建設をおこなおう。


ゲームはプレイヤーの領地に何もない状態からスタート。領地が発展していくためには、生産をおこない資金を得る必要があるだろう。本作における生産は、ただ単に材料を組み合わせるだけではない。まずは交易や採集で資源を集め、生産設備へと運ぶ。そして加工をおこなうことで生産が完了するようだ。そして生産した商品を行商人に売ったり、独自の交易路を築いたりすることもできる。領地開発の際には以上のサプライチェーンを意識して、効率的な生産設備の配置をおこなうことなどが重要となりそうだ。

ほかにもプレイヤーは領民の幸福度の維持や、開発によって生じる環境への悪影響なども考慮する必要がある。また本作には四季が存在しているので、季節の変化にも上手く対応しなければならないようだ。


プレイヤーの領地が発展していけば周辺領主との衝突が発生し、戦争になることもある。また反乱軍や盗賊が出現することもあり、戦いに備えて領民から戦士を育成し、軍備を整えておく必要もあるだろう。一方「外交システム」を活用することで、周辺領主とコミュニケーションを取ることが可能。これによって平和的な関係を結ぶこともできるという。

戦闘におけるゲームプレイは、リアルタイムストラテジー形式で展開する。各戦闘ユニットを適切な場所に配置するなどして、プレイヤーは軍の指揮を執る。巧みな作戦を実行すれば、少人数の部隊で大軍に勝つこともできるようだ。また戦闘では「天候」や「装備」、「疲労度」などの要素を考慮する必要もあるという。


本作を手がけるのは、個人開発者のGrzegorz Styczeń氏によるデベロッパーSlavic Magicだ。当初本作は2020年に発表され、同年の秋に早期アクセス配信を開始する予定だった。しかし2021年ごろにゲームの主要部分を作り直すことを決めたことで、発売が延期された。以降の開発期間では、史実に基づいたリアルさの追求が取り組まれてきたという。本作のSteam公式ニュースでは、実在の歴史資料を参照したり、兵士の動きにモーションキャプチャーを採用したりするなど開発経緯が紹介されている。本作ではありふれた中世らしい表現は避け、時代考証がしっかりとおこなわれている様子だ。

そしてこのたび、ようやく本作早期アクセス配信開始の目途が立ったかたち。なお本作は本稿執筆時点でのSteamDBのウィッシュリスト数ランキングにおいて、3位に位置している。これまでSteam Nextフェスなどに向けたデモ版も配信されており、ユーザーからの注目度を高めてきた様子だ。長い開発期間を経て待望の登場に期待が向けられるだろう。

『Manor Lords』は、PC(Steam/Microsoft Store/GOG.com)向けに2024年4月26日に早期アクセス配信開始予定。リリース初日よりPC Game Passにも対応予定だ。後日には、Xboxコンソール向けにも配信されるとのこと。

【UPDATE 2024/1/19 8:07】
ウィッシュリストランキングに関する記載を修正