『あつまれ どうぶつの森』にて冬アプデを待ちきれない勢、“勝手に”クリスマスを創りだす。焦れた創造力が生み出すオリジナルのデコレーションたち

Image Credit : brusheswithdarkness / 任天堂
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『あつまれ どうぶつの森』(以下、あつ森)にて、早くも「クリスマスコーディネート」が流行のきざしだ。盛り上がっていたハロウィンも終わってしまえばあっという間で、人々の熱狂はすぐに次なるイベントへと向かっていく。カボチャは取り去られてモミの木へ。邪悪なオバケを飾った窓辺も一変、厳かな聖夜を迎える装いへ早変わりしてしまう。というのも、今述べたのは慌ただしい街のショーウィンドウではなく、各地の無人島で見られる光景だ。『あつ森』にて、クリスマスを“待ちきれない民”が活発化しているという。

まず大前提として、まだ北半球の『あつ森』に冬は到来していない。冬の無料大型アップデート時期については、ハロウィンパッチ配布時にアナウンス済み。11月下旬にリリース予定として、クリスマスイベントの顔であるジングルの訪問が予告された。ハーベストフェスティバルを担う七面鳥のフランクリンの姿も見られ、晩秋から本格的なウィンターシーズンにかけてのコンテンツが多数用意されていることは間違いない。
 

 
が、一部のユーザーは冬のアップデート到来を待ちかねて焦れ出しているようだ。似たような事例は秋の大型アップデート直前にも見られた(関連記事)。9月が到来してもなかなかコンテンツが配信されなかったことから、焦れたコミュニティでは独自にハロウィンテーマの島コーディネートをする動きが盛んに。仮装をモチーフにしたマイデザインをはじめ、果物の「オレンジ」をカボチャに見立ててハロウィン気分を先取りする猛者が現れた。同様の動きがホリデーシーズン前にも見られているというわけだ。まだ公式からクリスマス関連のコンテンツは配信されていないものの、ユーザーの間では自主的に聖夜を迎える準備に精を出す者が続出している。
 


やはり大活躍するのはマイデザイン職人たちだ。Redditユーザーのbrusheswithdarkness氏はドット絵で精細なパッチワークを表現。クッションやテーブルクロス、ラグにデザインを適用すれば、海外の蚤の市で見かけそうな品のいいクリスマス家具の出来上がりだ。ゲーム内には反映されないものの、ドット絵ベタ打ち時の画像もクロスステッチングのような味わいがある。

さらにTwitterユーザーの𝙺𝚒𝚒氏はマイデザ界の上級テク、「パネル芸」を披露。たぬき商店で購入できる無地の衝立「シンプルなパネル」に好みのデザインを貼り付けることで、無限に平面系デザインを活用できる職人の伝統技術だ。𝙺𝚒𝚒氏はパネルに「出窓」風の図柄を描くことで、ヨーロッパの街並みで見られるような聖夜待つ目抜き通りを表現している。背後にサイロを並べて配置することで、レンガづくりの家々と錯覚させる心にくいハイセンスぶりだ。
 

 

Image Credit : 𝙺𝚒𝚒 / 任天堂(元ツイートリンクはネタバレ含むため注意) 

 
全体の調和感という完成度でいえば、Twitterユーザーkossie氏の右に出る例はないだろう。同氏もマイデザインを活用し、赤と緑の色鮮やかなデザインで部屋を飾った。さりげなくコタツがクリスマス仕様となっている和洋折衷感も愛おしい。デザインもさることながら、妙技というべきは既存アイテムとの組み合わせだろう。統一が図られた部屋ながら、明確にクリスマス系インテリアといえるものは、スノードームとちいさなきのみのツリー程度。あとはよく見れば、ノンシーズンな通常アイテムが部屋の大部分を占めている。

注目すべきは、その「趣味の良さ」だ。蓄音器やマネの絵画、古めかしい本棚にアンティークな電話など、いかにも洋の向こうで冬を過ごすのにありうべきチョイスの数々。季節のアイテムやマイデザインで補強しつつ、既存の調度品をうまく組み合わせることで見事に聖夜を表現するバランス感覚が脱帽ものだ。
 

 
マイデザインを用いず仕立てられたのが、Redditユーザーaguid23氏によるデコレーション。見た目のシンプルさとは裏腹に、かなり緻密な設計と剛腕の運要素でセットアップされているようだ。構成としてはモミの木に見立てた針葉樹を中心に、プレゼントやラッピングが取り囲んでいる作り。ブッシュドノエルのようなスツールや赤い帽子のノームが、クリスマス気分を盛り立ててくれる。要素を絞りつつも的確にホリデーの雰囲気を捉えた作例といえるだろう。

しかし、察しのいい人であれば思い当たるかもしれない。このコーディネートで最大の問題、それは「プレゼントの箱」である。本作でプレゼント箱が登場する場面はただひとつ。空から飛来する風船プレゼントをパチンコで撃ち落とした場合のみである。プレゼントを拾った時点で、もちもの一覧にて開封してしまわない限り地面に置くことは不可能。すなわち、プレゼント箱をプレゼント箱のまま拾って任意の場所に設置することはできないのだ。
 

 
ではaguid23氏はどうしたか。空を漂うプレゼント箱を、モミの木の真上で狙って撃ち落としたのである。落下したプレゼント箱は、拾わない限りラッピングボックスの体を保ち続ける。aguid23氏はあらかじめプレゼントが飛んでくるルートを想定し、その位置に針葉樹を設置。その上でちょうど風船が飛んできたとき、ぴったり木の真上で狙撃して見せたというわけだ。当初は切り株の上にプレゼントを落とそうとしたが、その策は不可能なことが判明。もっと忍耐力があればプレゼントを3つに増やせただろうとaguid23氏はこぼすものの、バックグラウンドを聞いただけで印象ががらりと変わるコーディネーションであることは変わりないだろう。

『あつ森』のゲームテンポは非常にスローペース。やりこみユーザーにとっては、ときにもどかしく思えるほどゆったりした変化がもたらされるのが特徴だ。プレイヤーが焦れることは、ときにゲームへの不満につながりかねない。しかし『あつ森』コミュニティにおいては、界隈の「焦れ」が奇しくも新たな創造性へと昇華されているといえそうだ。現実のクリスマスはまだまだ先の話。しばし、クリエイティビティを発揮して自分だけのホリデーアイランドを追究するのもいいだろう。なお、現在SNSで「クリスマス家具」などと検索するとネタバレ情報も多数目に入る。気になるプレイヤーはその点だけ注意されたい。

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