振り返ってはいけないホラーアドベンチャー『孵道』Steamなどで8月14日20時配信へ。『奇天烈相談ダイヤル』開発者による、絶対に後ろを向いてはいけない危険な帰り道

インディーゲームサークル法螺会は8月10日、『孵道』を8月14日20時に発売すると発表した。決して振り返ってはいけない奇妙な帰り道を進む、短編アンリアルホラーアドベンチャーである。

インディーゲームサークル法螺会は8月10日、『孵道』を8月14日20時に発売すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam/BOOTH)で、価格は税込350円。リリース時には、7日間10%オフのセールも予定されている。

『孵道』は、決して振り返ってはいけない奇妙な帰り道を進む、短編アンリアルホラーアドベンチャーである。本作の主人公・僕はある夏の放課後、先生の言っていたことが気になり、道の真ん中で立ち尽くしていた。先生は、「皆さんいいですか? 帰り道は危険がいっぱいです」「無事に帰れるまで、絶対に振り返ってはいけません」「何があってもまっすぐ進むこと。忘れないでくださいね」と警告していた。

なぜ振り返ってはいけないのか。何かよくないことが起こるのか。そんなことを考えていると、後ろから友達がやってくる。僕は、会話をきっかけに競争中であることを思い出し、ゆっくりと道を進み始める。振り返らずに帰るだけの、不気味な帰路で恐怖が描かれていく。

主人公の僕は、前に進むことで振り返らず帰ろうとする。しかし、帰り道には奇妙な出来事が待っているようだ。ゲームプレイトレイラーでは、主人公が前に進んだ先でちぎれた誰かの腕が登場。つい後ろへ振り返りたくなる衝動に抗う様子が確認できる。ゲームプレイの詳細については不明ながら、本作では後ろから声が聞こえたりなど、帰り道で起こる出来事に対して振り返らないようにしながら、先へ進んでいくのだろう。


プレイ時間は1周約20分。各地点のゲームオーバーなど全10種類のエンディングがあり、全END回収で約1時間から2時間程度とされている。また本作ではスクリーンショットなどを見る限り、白と黒を基本に画面が構成されている。さらに一部のサウンドにダミーヘッドマイク「KU100」を用いた立体音響を採用。色数を抑えたグラフィックや画面上の演出、立体的な音によって、振り返ってはいけない不穏な帰り道が描かれている。


本作は、笹森簀児氏が個人で運営するインディーゲームサークル法螺会が手がけている。サークル過去作としては、『怪話』や『星影の館殺人事件』など、オカルト/ホラー/ミステリーといったジャンルの作品をフリーゲームとして公開してきた。2024年2月に公開された『奇天烈相談ダイヤル』では、公開前後より注目を集めてSteam版が6万ダウンロード、累計で25万ダウンロードを突破。Steamのユーザーレビューでも、111件中91%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得している。

本作『孵道』は、同サークルでは初の有料作品となっている。法螺会では、これまでフリーゲームとして作品を無料公開してきたが、『奇天烈相談ダイヤル』をきっかけにさまざまな企業から提案を貰っているという。しかし同作はフリーゲームであるため、企業側からの提案を実現するには資金がどうしても足りない状況にあったそうだ。そうした事情もあり、これまで以上に多くのプレイヤーに楽しんでもらうため、企業提案に対する資金を収益から確保するためにも、今後は短編を除いて有料リリースとなるそうだ。

『孵道』はPC(Steam/BOOTH)向けに、8月14日20時に配信予定だ。通常価格は税込350円。リリースからの7日間は、10%オフのセールが実施予定となっている。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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