ハチャメチャFPS『High On Life』がXbox Game Passにて今年最大のローンチを記録。開発者は「7倍売れた」経験談を聞き提供を決断


デベロッパーのSquanch Gamesが開発し12月13日に配信開始されたFPS『High On Life』。Steamでは、同時接続プレイヤー数やユーザーレビューにて好調な滑り出しとなっている。また、本作はコンソール向けにはXbox One/Xbox Series X|S版が配信されており、Xbox Game Passでもプレイ可能。そのXbox Game Passにて、本作は大きな成功を収めているとのこと。マイクロソフトが報告している。


『High On Life』は、アニメ「リック・アンド・モーティ」の原作者として知られるJustin Roiland氏が手がけたFPSだ。高校を卒業したばかりで仕事も夢もない主人公は、人類を食いものにしようと企てる異星人カルテルが地球侵略を開始したことをきっかけに、賞金稼ぎとして活躍することとなる。銀河系を駆け巡り、奇妙な喋る銃を相棒に、極悪非道な賞金首に立ち向かうのだ。

本作はローンチ後、Steamでは同時接続プレイヤー数がピーク時に1万人を突破。また現時点で約3000件のユーザーレビューが投稿され、その90%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得しており、かなり好調な出足となった。ユーモア満載なゲームプレイなどが評価されたようだ(関連記事)。

そして、本作はサブスクリプションサービスXbox/PC Game Pass向けにも提供されている。マイクロソフトによると、本作は同サービスにおいて今年最大のローンチとなり、さらにサードパーティの作品として、またシングルプレイゲームとしては史上最高であったとのこと。具体的な数字は明かされていないが、配信開始から5日間のプレイヤー数やプレイ時間の累計に基づいた記録だそうだ。


前出のJustin Roiland氏は12月16日、マイクロソフトのコーポレートコミュニケーション担当シニアディレクターLarry Hryb氏のポッドキャストに出演し、『High On Life』をXbox Game Pass向けに提供するに至った背景について語っている。それによるとRoiland氏は、同サービスに作品を提供した経験があるスタジオに、事前に評判を聞いて回っていたそうだ。すると多くの人から、同サービス向けに提供すると、提供しない場合と比べて7倍の売り上げを得られたとの経験談が得られたという。

似た話は、パブリッシャーNo More Robotsの代表Mike Rose氏も以前言及していた。同社が販売している自転車ゲーム『Descenders』について、Xbox Game Passに提供する前後の売り上げを比べると、毎週の売り上げが約5倍になったとのこと。同氏は、Xbox Game Pass向けのゲームは露出が増えるため、未加入者による購入にも繋がるのだろうと推測している。

Roiland氏は、今後も楽しく狂ったゲームをさらに作っていきたいとしつつ、小規模なインディースタジオとしては資金が必要だとコメント。そのためには『High On Life』をたくさん売る必要があり、そうした観点においてXbox Game Passはマーケティング面における強力なツールであり、大きな付加価値であると判断し、提供することにしたそうだ。

*Xbox Game Passへの言及部分は19分35秒あたりから。

『High On Life』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store)/Xbox One/Xbox Series X|S向けに配信中。Xbox/PC Game Pass向けにも提供されている。