基本プレイ無料の宇宙戦艦アクション『Dreadnought』Steam版が配信開始されるも、数日後に開発元スタジオで大規模なレイオフ発生

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パブリッシャーGrey Boxは10月14日に、『Dreadnought』をSteamにて配信開始した。PC向けにはベータとなるランチャー版が運用されていたほか、海外向けにはPS4向けに配信されている。このたび、Steamにもやってきたというわけだ。開発には『Spec Ops: The Line』で知られるYager Developmentが携わっているほか、Six Footが中心となり制作が進められている。

『Dreadnought』は、宇宙戦艦に乗り込みチームで対戦する8vs8のアクションシューティングゲームだ。カスタマイズを重ねて自分だけの戦艦を作り上げ、宇宙の戦場で味方と協力しつつ、敵と相まみえる。敵を撃沈させ続けるTeam DeathMatchや、対象となる戦艦を落とすことを目指す、より戦略的なOnslaught。支配が勝敗のカギを握るConquestなど、幅広いモードが用意されている。

Steamへとプラットフォームを広げて、さらに飛躍するかと思われた『Dreadnought』だが、一方で不穏なニュースが流れ始めた。Game Informerが内部関係者から、Six Footにおいてレイオフが開始されたと報じたのだ。関係者によると『Dreadnought』はPS4にて中規模な成功を収めていたものの、開発の遅延が目立つようになり、資金が必要になるなど状況は混沌としていったという。そうした状態が続いていることはスタッフも認識しており、今月10月12日が従業員に“ちゃんと”お金が支払われる最後の日であると噂されていた。経営状況は深刻化をたどっており、そもそもSteamでゲームを発売するには40万ドル必要であり、その問題もあり従業員全員には合計して1日に8万ドル支払わなければならなかったが、実際払われていたのは2万ドル以下であったとのこと。

そしてSteam版の『Dreadnought』が期待していたような成功を収められなかったようで、最終的には45人の従業員が、無給休暇をとるか、プロジェクトが完全に成功を収めた時に戻るか、もしくは解雇されるかの選択肢を与えられたとのこと。報道後にSix Footもこの事実を認め、従業員の三分の一を削減しようとしているとコメント。『Dreadnought』の開発と運営を残ったメンバーで進めつつ、レイオフの対象となったスタッフのサポートも続けていくと語っている。

肝心の『Dreadnought』の同時接続プレイヤー数はというと、ピークタイムの数字が約3000で、24時間以内の数字が約1400(SteamCharts)。配信から1週間も経っていない基本プレイ無料タイトルの数字としては、今後の人口に不安を抱かせる数であると言わざるを得ない。レイオフのニュースもまた、プレイヤ―人口や課金に対しての悪影響を及ぼすだろう。マルチプレイゲーム戦国時代の全盛ともいえる現在、プレイヤー数を確保し成功をおさめることは、日に日に難しくなっていっているのかもしれない。

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