タニタがPS4用の「ツインスティック」のクラウドファンディングに再挑戦。価格は3万9800円に引き下げ


【UPDATE 2018/10/19 0:50】
タニタがおこなっていたクラウドファンディングは開始から1日経たずして初期目標金額を突破し、ツインスティックの商品化が正式に決定した。なお、今回は製造ラインの都合上1000台限定とし、すでにほとんどの出資プランが売り切れとなっている。タニタは、要望次第では追加製造も検討するとしていたため、今回逃してしまった方は同社からの続報に注目しておこう。

【原文 2018/10/18 15:05】
計量器メーカーのタニタは10月18日、クラウドファンディングサイトCAMPFIRE(キャンプファイヤー)にて「XVCD-18-b 18式コントロールデバイス ツインスティック」の開発資金を募るキャンペーンを開始した。このツインスティックは、PlayStation 4向けにセガから発売中の『電脳戦機バーチャロン×とある魔術の禁書目録 とある魔術の電脳戦機』に対応するジョイスティックコントローラーだ。タニタは、今年6月にもクラウドファンディングにて製品化を目指していたが、初期目標金額に到達できず不成立に(関連記事)。しかし、商品化を求めるファンの声は絶えず、「一生もののツインスティック」を実現させるべくふたたびチャレンジする運びとなった。

今回のクラウドファンディングをおこなうにあたってタニタは、商品の金額・製造台数・商品の仕様・付加価値について見直したという。まずツインスティックの価格については、前回が5万1300円だったところ、「3万9800円」に引き下げている(税抜・別途送料が必要)。また、前回は5000台分の目標金額2億7700万円を掲げていたが、今回は1000台限定としており、結果的に目標金額も大幅に抑えられ4460万円となっている。これは前回のキャンペーンで集めることができた資金のおよそ半分にあたり、商品化はかなり現実的になったように感じられる。

製造コストを抑え、さらに小ロット生産に対応するにあたって、タニタは同じく東京都板橋区に本社を置く三和電子とトラスティーの協力を得ている。三和電子は、アーケードスティックのパーツなどでよく知られたメーカーだ。一方のトラスティーは金属加工をおこなう会社で、遊技機やアミューズメントマシンなどを手がけている。前回のキャンペーンで予定されていたツインスティックの本体は射出成型による樹脂製だったが、今回はステンレスプレートをプレス加工した本体に変更され、コストを抑えながらも、より高い強度を持たせることができる見込みだという。また、三和電子の汎用部品や設計・製造ノウハウも活用し、さらに新規で製作する部品の他商品への活用など、コストを削減する仕組みを構築している。

ツインスティックの開発中イメージ

ツインスティックの本体のデザインも前回から変更され、これまで家庭用向けに販売されていたようなコンパクトなものから、専用筐体を彷彿とさせる横長ボディーへと一新。上の画像はその製品イメージで、かなり堅牢な印象である(構造やボタンなどの配置、デザインなどについては今後変更の可能性がある)。サイズは66.5 x 19.4 x 21.7cmで、重量は約6kg。PlayStationオフィシャルライセンスプログラムに申請中で、PSボタンやSHAREボタンなども搭載している。なお、対応機器はPS4のみ。実際に利用するにはゲーム側の対応も必要になるため、現状では対応アップデートが計画されている『とある魔術の電脳戦機』専用となる。

ジョイスティック部分は2ボタン/1トリガー仕様になる予定で、アーケード版の初代『バーチャロン』のスティック基部を手がけた三和電子が製造を担当する。商品化が実現した場合、交換用レバーの開発・販売もおこなう予定とのこと。ツインスティックの分解行為は保証対象外のため自己責任となるが、内部配線のレイアウトなどメンテナンスしやすい構造を採用し、長く使用できるよう配慮がなされている。

クラウドファンディングキャンペーンは残り43日。初期目標金額を達成した場合、本体と送料合わせて4万4600円(税込)の出資で、ツインスティックを1台入手できる。出荷予定は、2019年11月となっている。そのほかにも特別仕様のツインスティックなど、いくつか出資プランが用意されているので、興味のある方はキャンペーンページにて詳細を確認していただきたい。