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マウスコンピューターは9月17日から20日にかけて、幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ2026」へ出展した(21日は台風の影響で開催中止)。同社は2025年に2019年以来となる大規模なブース出展を実施。2026年はそこからさらに規模を拡大した出展となった。ブースではマウスコンピューターのPCでさまざまなゲームを試遊できるほか、ブース内のステージでさまざまなイベントを開催している。

マウスコンピューターは、BTOにてPCを販売するメーカーだ。ゲーミングPCブランド「G TUNE」「NEXTGEAR」、クリエイター向けブランドの「DAIV」など、さまざまなブランドから各用途に向けた製品が展開されている。

このたび、弊誌はブースを取材するとともに、取締役でありコンシューマ向けビジネスを担当する、コンシューマ営業本部長の氏家朋成氏、コンシューマ営業本部の販売促進室主任を務める桑園勉氏にインタビューを実施。規模拡大の狙いや試遊タイトルの選定などさまざまなお話をうかがうことが出来た。本稿ではブースの紹介にくわえ、その内容をお伝えする。

規模は昨年の“倍以上”。今年の狙いは

東京ゲームショウ2026にてマウスコンピューターはホール8のN06に出展。G TUNE、NEXTGEARのロゴが特徴的な巨大なゲートと、コンパニオンの方々が来場者を迎えている。昨年はG TUNEリブランディングの周知などを目的としていたが、氏家氏によると、今年のブースは昨年の出展を受け、二つのねらいがあるそうだ。

一つ目は「体験」の機会の拡大だ。筆者が取材したビジネスデイについてはモデルの紹介が主な構成であったが、一般公開日についてはブース構成を変更し、多くの試遊が楽しめるようになっている。大きな買い物となるゲーミングPCを、多くの人が実際に気になるタイトルで感触を楽しめるようになっている。具体的には昨年20台であった試遊台が30台と1.5倍になっている。

氏家朋成氏

二つ目はステージイベントをより盛り上げるためだという。多くの人が参加できるよう、ブースの半分近くがステージと観覧席で構成されている。収容人数は昨年から倍以上に増加したとのことだ。さらに来場できない人も楽しめるように多くのイベントで配信を実施。そのためのカメラなども配置されている。

こうした2つの狙いによってブースは昨年の2倍以上の規模となっている。つまり今年の規模拡大は、単に展示する製品を増やすためではない。「体験できる場所」と「人が集まる場所」を、それぞれ大きくするための拡大だったわけだ。

“低スペックでも動く”試遊タイトルを入れる意味

試遊タイトルについては、『Escape from Tarkov』『オーバーウォッチ』のほか、『スーパーダンガンロンパ2×2』『めっちゃカメレオン』など、AAAタイトルだけでなく、2Dのアドベンチャーゲーム、インディータイトルなど幅広く計12本が用意されていた。具体的なタイトルの一覧は特設サイトを参照して欲しい。

筆者はこれらの試遊タイトルを見た際、ゲーミング性能をアピールすることが主眼ではなさそうなタイトルも採用していることが気になった。基本的にゲーミングPCの宣伝においては、大型タイトルをプレイし、滑らかに動くことでスペックのアピールをおこなうことが多い。今回のマウスコンピューターの試遊でピックアップされている『ぷちホロの村』や『めっちゃカメレオン』はゲームプレイにあたり、これといって高性能なGPUやCPUを必要としない。“ゲーミングPCの性能を確認する”という観点では、これらのタイトルは一見不要に思える。

桑園勉氏

こうした選定基準などについて桑園氏にうかがったところ、高性能なPCを見せることだけを目的としているのではないといい、単なるゲーミングPCのアピール以外にも狙いがあることが明らかとなった。というのも、マウスコンピューターでは、ゲームパブリッシャーとの継続的なコミュニケーションや協業を大切にしているとのこと。単にプレイできるPCを提供するだけではなく、ゲーミング市場を支える多様なゲームタイトルの魅力をユーザーへ伝えることも役割として考えられているとのことだ。

もちろんゲーミングPCならではの性能を体験できるタイトルも重視しつつ、それだけではなくさまざまなジャンルや遊び方のタイトルの試遊を通して、PCゲーミングの裾野の広さや楽しさを感じてもらう狙いがあるそうだ。

「ゲームタイトルとゲーミングPCはどちらか一方ではなく、それぞれが価値を高め合う関係にあります」と桑園氏は述べた。魅力的なゲームタイトルと快適なゲーミング環境の両方を体験する機会を提供することで、多くのユーザーにPCでのゲーミングへの興味を持ってほしいとの思いを語った。

拡大したイベントブースでは幅広いテーマを取り扱う

イベントステージではビジネスデイに6件、一般公開日には12件ものイベントが予定されていた(21日開催中止の影響で、3件のステージが中止)。ビジネスデイと一般公開日では、ステージの役割も大きく異なる。ビジネスデイでは新製品発表を皮切りに、シニアeスポーツチーム「マタギスナイパーズ」が登壇したり、産学連携の観点から四国大学での取り組みが取り上げられたりと、eスポーツの広がりを感じることのできるセッションが多数実施。ゲーム開発における生成AIの活用についても取り上げられている。一般公開日にはがらっとカラーが変わり、格闘ゲーム、FPSから『スーパーバニーマン』までさまざまなゲームで一緒に盛り上がれるイベントや、ファンミーティングが実施された。

こうした多様なイベントを受け入れるため、今年はブース面積の半分近くをステージと観覧エリアが占める。前述の通り、昨年の2倍以上の観覧席が確保されており、筆者も参加した新製品発表セッションには多くのメディアが集まっていた。

また、これらのイベントの多くはマウスコンピューター公式YouTubeチャンネルにて配信も実施されている。日別にアーカイブも残っているため、気になるイベントがある方はそちらを視聴するのもよいだろう。各イベントの詳細については、特設サイトを確認して欲しい。配信の有無についても記載されている。

「PCゲーム入門ユーザー」から「ゲームを作るユーザー」までカバー

試遊とイベントによって訴求される多様なPCゲーミングシーンであるが、マウスコンピューターにはこのような広がりを受け止める2つのブランドが展開されている。G TUNEは競技性や高いパフォーマンスを求めるゲーマー向けのブランドである。一方のNEXTGEARは「ゲームを楽しむすべての人に」をコンセプトとした、PCゲーミングの入口を提供するブランドだ。2つのブランドによってユーザーそれぞれの目的に適した多様なラインナップが構成されている。

今回東京ゲームショウに合わせて発表された新製品では、さらに裾野や視点を広げる製品が展開されている(関連記事1関連記事2)。NEXTGEARからはノートPC向けの消費電力に優れたモバイルCPUを搭載したモデルが、G TUNEからはオリジナルの水冷グラフィックスカードを搭載したモデルが発表、あわせて販売が開始されている。「静音性」という点を重視した2つの新製品は、氏家氏によると「音」を気にするユーザーからのフィードバックを受けて意識されているとのことだ。単にプレイしたいタイトルの要求スペックに合わせたPCを選ぶだけでない、新たな基準でのPC選びの機会が提供されている。

また、開発中のタブレットPCでクラウドゲーミングサービス「GeForce Now」を遊びやすくするためのドッキングステーションも発表。こちらについては、昨今のメモリ高騰の煽りを受けたPC価格の上昇を受け、入口としての役割を持つNEXTGEARから、さらに踏み込んだライト層向けへのPCゲーミングのきっかけも提供しようというチャレンジとのことだ。

また、別の視点では今年からビジネスデイ限定で、クリエイター向けPCブランド「DAIV」の展示も東京ゲームショウにて行われた。DAIVでは並行作業や高負荷処理に適したより高いメモリの拡張性が確保されている。また、ノートPCでは色の表現にこだわったディスプレイがついたモデルが展開されている。

クリエイター向けと言うと筆者は当初動画編集やイラスト執筆を目的とするユーザーが対象になるとイメージしていた。しかし氏家氏にお話をうかがったところ、それだけではなく、もちろんゲームクリエイターや配信者向けにも利用できるモデルであるとのこと。東京ゲームショウでは、ゲームを「遊ぶ」ではなく「作る」というユーザー向けにも適したPCが用意されていることがアピールされている。おすすめするユーザー層についてもうかがったところ、ゲームを遊ぶことにくわえてゲーム開発などに興味があるユーザーや、ゲーム学科の学生などを挙げており、G TUNEやNEXTGEARとはまた異なる選択肢になるわけだ。

昨年から2倍以上へと拡大したブースは、単純に「大きくなった」だけではない。遊ぶゲームも、PCを選ぶ基準も、そしてPCでできることも広がるなか、その幅広さを丸ごと見せるための出展になっていた。マウスコンピューターはPCゲームを始めるきっかけを作り、その先にはより本格的なゲーム環境や、配信、さらにはゲーム制作まで用意する。今回のブースからは、PCそのものを提供するだけでなく、ゲームタイトルやeスポーツなどとともにPCゲーミングの世界を広げていこうとするマウスコンピューターの姿勢が感じられた。

各PCブランドの公式サイトとイベントのアーカイブを閲覧できるYouTubeチャンネルは以下のとおりだ。また、文末にはブースの様子をお届けする。

G TUNE:競技性、高いパフォーマンスを求める方に
NEXTGEAR:ゲームを楽しむ、すべての人に
DAIV:クリエイターによるクリエイターのためのPC
マウスコンピューター公式YouTubeチャンネル:イベントステージのアーカイブが閲覧可能
一般公開日の様子
試遊展示
試遊展示
ステージイベントの一幕
G TUNE
G TUNEホワイト筐体
G TUNEより昨年発表されたレッドカラーリングのノートPC
NEXTGEARノートPC
DAIV
DAIV
DAIVのノートPCは液晶にもこだわり
ビジネスデイには企業向けの「mouse Pro」も展示

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