『ゼルダの伝説 時のオカリナ』リメイク版には「原作未プレイ世代」の若手も携わる。だからこそ生まれる新しさ

『ゼルダの伝説』シリーズプロデューサーの青沼英二氏は10月23日、フランスにて芸術文化勲章の授与式に参加した。その際のインタビューによると中には“オリジナル版未経験”のスタッフもいるという。

『ゼルダの伝説』シリーズプロデューサーの青沼英二氏は10月23日、フランスにて芸術文化勲章の授与式に参加した。その際のインタビューがフランスのメディア20minutesやAFPにより公開されている。同氏によると11月5日に発売予定の『ゼルダの伝説 時のオカリナ』フルリメイク版の開発には若手メンバーも参加しており、中には“オリジナル版未経験”のスタッフもいるという。

『ゼルダの伝説 時のオカリナ』は、1998年にNINTENDO 64向けに発売されたアクションRPGだ。シリーズで初めて3Dグラフィックを採用。フリーロームや敵などに視点ロックする「Z注目システム」といった当時において革新的な要素を実装し、ユーザーや業界から絶大な評価を獲得。3Dで描かれる『ゼルダの伝説』シリーズの礎となった。

その後、後継機への移植もあったほか、リメイク作品としては、2011年にニンテンドー3DS向けに『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』がリリースされていた。同リメイク作のリリースから約15年の時を経てこのたび、さらに進歩を遂げたフルリメイクとして『ゼルダの伝説 時のオカリナ』が蘇ることとなる。

本作ではグラフィックが全面的に刷新、操作も現代に合わせて自由なカメラ操作にくわえ、ジャンプやダッシュが実装されている。ストーリーの振り返りや今後の目標を確認できる機能も実装されており、原作の物語を今でも遊びやすくする工夫がなされている。タイトルにも含まれている重要な要素オカリナについてはボタン操作だけでなく鼻歌などでの音声入力にも対応している(関連記事)。

AFPの伝えるところによると、そんな本作の開発には若手のメンバーも携わっているそうだ。中にはオリジナル版を一度もプレイしたことがないスタッフもいたという。青沼氏はリメイク版が生まれたのは、どうすれば最適なかたちでアレンジできるか、どうすれば楽しくプレイできるかを考えてくれた若いスタッフらのおかげだと述べている。また同氏は、近年の『ゼルダの伝説』シリーズのファンにも、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』を通じて今のシリーズにつながる基礎と進化の歩みを感じ取ってくれることを願っているそうだ。

そして20minutesのインタビューで青沼氏は、オリジナル版への思い入れも伝えている。同氏は歳を重ねて少し感受性が豊かになったと述べており、オリジナル版をプレイしていた際にはボス戦の最中に思わず涙が溢れてきたそうだ。『ゼルダの伝説 時のオカリナ』は同氏にとって特別な作品だそうで、その思いが溢れてきたのかもしれない。一方で今ではリメイク版も同氏にとって特別な思い入れのある作品になったとのこと。若いスタッフらによってゲームに新たな解釈がもたらされ、更に豊かな体験を提供するものになっているという。

なおAFPのインタビュー記事の最後に、青沼氏は「若い人たちが次の作品にどんなものを思い描くのかとても楽しみです」と述べている。次なる『ゼルダの伝説』シリーズ作品について「一緒に考える」ためのアドバイスができることを嬉しく思うとも付け加えており、今後のシリーズ作品についても若手スタッフとともに開発に携わっていく意向がうかがえる。

今回のインタビューからは、シリーズの開発には新たな風が吹き込まれていることが伺える。オリジナル版の『ゼルダの伝説 時のオカリナ』は実に28年前のゲームであるが、若い世代のアイデアも尊重しながら再構築されているのだろう。現在の『ゼルダの伝説』シリーズの礎を築いた作品がどのように生まれ変わっているのか、期待が高まる。

『ゼルダの伝説 時のオカリナ』フルリメイク版はNintendo Switch 2向けに11月5日に発売予定。

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