『ポケットモンスター』シリーズのポケモン・ガブリアスが、プロ野球選手の大谷翔平選手に似ているとして、SNSで盛り上がりを見せている。ポケモンとメジャーリーガーには、意外なほど共通点があるようだ。
ガブリアスは、マッハポケモンだ。『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』にて初登場。種族値は600を誇るほか、攻防素早さのバランスもよし。すばやさ種族値102から強火力攻撃を繰り出す強力ポケモンとして、長きにわたり対戦シーンの前線を走り続けている。また人気が高いことから関連作品でも活躍を見せる。
大谷選手は、いわずとしれたプロ野球選手だ。岩手県出身で、花巻東高校から日本ハムに入団。投手・打者の両方で活躍するという異例の二刀流選手として頭角を現す。ポスティングシステムを利用しメジャーリーグベースボールのロサンゼルス・エンゼルスに入団。メジャーリーグに舞台を移してからもなお、二刀流選手として活躍を続けている。
架空生物であるポケモンと、実在のプロ野球選手。一見両者のつながりは薄く見える。しかし意外な共通点があると、一部ユーザーは指摘している。発端となったのは、TwitterユーザーのkAz氏のツイート。ガブリアスと大谷選手の身長と体重が同じであると、指摘しているのだ。
ガブリアスは高さ1.9メートル（190センチメートル）、重さは95キログラム。大谷選手の身長は6′4″、体重は210ポンド（MLB公式）。メートルとキログラムに変換すれば、193センチメートルと約95キログラム。身長は幾分か誤差はあるものの、確かにかなり近い。面白いのは、身長と体重が近いという切り口から見方を広げていくと、意外に共通点があることだ。たとえば、ガブリアスはこうげきの種族値が130あり高いが、とくこうも80と悪くなく、作品によってはこうげきととくこうの両ウェポンを揃えた両刀型も存在していた。いわゆる二刀流として共通点があるようだ。
また出自についても指摘あり。前述したようにガブリアスは『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』から登場した。同作の舞台となったシンオウ地方は北海道がモチーフになったとされている。大谷選手は奥州出身で北海道日本ハムファイターズに在籍していた。これもまたほんのり共通点だ。そのほか、身体は大きいが足が速いなど、さまざまな類似点が指摘され大盛りあがり。Twitterにてガブリアスが全日トレンド入りを果たしていた。
しかしそもそも、発端となった「大谷選手とガブリアスを比べる行為」自体がなかなか狂気に満ちている。なぜそのような発見をできたのか。話題の火付け役となったkAz氏に話を聞いた。kAz氏は、大谷選手とガブリアスの共通点を発見したきっかけとしては、大谷選手のプロフィールを見る中で、ガブリアスと似ていると気づいたそうだ。理由としては“ガブリアスが相当好きなら気付ける話”と独特の熱量で回答している。それもそのはず、kAz氏はそもそもガブリアスが大好き。さまざまな『ポケモン』作品にてガブリアスを使い、グッズなども買う“ガブリアスフリーク”。卓越したガブリアス愛が、共通点の発見を導いたのだろう。
なお、この発見は、kAz氏が第一人者というわけではなく、5年前時点で指摘者がいるとも語っている。発見は同氏のフォロワーにウケればと思い報告したが、結果的に大きな反響を残すかたちとなった。またkAz氏は今回の件で、大谷選手のファンになったとして回答を締めた。
なかなか奇妙な話題であるが、背景としては「大谷翔平熱」が国内で過熱していることがあげられるだろう。現在野球の世界大会であるワールド・ベースボール・クラシック（WBC）が開催中。大谷選手はこの大会に参加しており、二刀流で他国を圧倒する活躍を見せている。日本代表として、勇ましい、時に愛らしい姿を見せる同選手の活躍に釘付けの人も多いだろう。大谷選手に関連したトピックはなんでもバズりやすく、結果的にガブリアスとの共通点も面白おかしく盛り上がったと考えられる。なお、身長体重面でいうと、同じくWBCに参加している日本代表ラーズ・ヌートバー選手も、ガブリアスに近いとされている。
ちなみに大谷選手は趣味でゲームを遊ぶことなどは一部インタビューで回答しているが、『ポケモン』に関するコメントはない。大谷選手が好きなポケモンは何なのか。ここまでくるとそれも知りたくなってくる。万が一取材機会があれば、好きなポケモンについて聞き出したいところである。
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