『GTA SA』で「スパイダーマン」のウェブスイングを再現するModユーザー現る。4年の歳月を経てスイングはより軽やかに

Image Credit : J16D

『Grand Theft Auto:San Andreas(GTA SA)』にて、「スパイダーマン」のウェブスイングを再現するユーザーが現れた。ユーザーの名はJ16D氏。配布時期は不明であるが、完成し次第スキンなどとパッケージにしたModとして配信する予定があるという。これらの詳細をKotakuなどが伝えている。

『GTA SA』にはすでにさまざまな「スパイダーマン」のModが存在するが、このModは「スパイダーマン」の移動手段としてはおなじみのウェブスイングを再現するというもの。糸を伸ばしてスイングし、プレイヤーは建物と建物の間を縫うように進んでいく。車で突っ走るであろう見慣れたサンアンドレアスの土地を、宙を舞って移動するわけだ。映像を見てみると、スパイダーマンが軽やかにウェブスイングをしている様子が確認できる。モーションも多彩で滑らか、爽快感がある。しかし2015年時点ではこのような完成度ではなかったようだ。

2015時点での同Modは、「スパイダーマン」のスキンこそはできていたものの、モーションはぎこちなく移動は遅い。4か月後には若干こうしたぎこちなさは解消されている。粗っぽさはあるものの、Modとしてはこの時点でも面白い試みのものに仕上げている。そこから大きなブレイクスルーがあったことは2019年4月時点での開発映像で確認できる。前述したように多彩で滑らかなアニメーションに疾走感が加えられ、4年前のものとはほぼ別物といえる。

進化の背景にあるのは、やはり『Marvel’s Spider-Man』の影響だろう。SIEとInsomniac Gamesが送り出したPS4向け『スパイダーマン』は、多岐にわたる点で高い評価を獲得しているが、そのうちのひとつがウェブスイング。ニューヨークの街を軽やかに飛んでいくウェブスイングは、本作の移動における楽しさの核を担うものだ。Insomniac Gamesもこだわりをもってこのウェブスイングを作り出したようで、ウェブスイングだけでも2~3年の時間を費やしたとゲームディレクターであるRyan Smith氏が語っていた(PlayStation Lifestyle)。

今回の『GTA SA』の「スパイダーマン」Mod制作においては、『Marvel’s Spider-Man』が参考にされており、ウェブスイングだけでなくスキンを選ぶUIなども『Marvel’s Spider-Man』ライクなものが用意されている。ウェブスイングは特にInsomniac版のものに近く、かなり“そのまま”感があるのが気になるが、ウェブスイングも含めて「スパイダーマン」を再現するために長年の歳月を費やすJ16D氏の情熱はかなりのものである。

なお氏は、このModにおいてはアニメーションの改善や戦闘システムの導入など、まだまだ作り込む点は多いとしており、「完成した時に配布する」と語っていることから、リリースまではしばらくかかりそうだ。