カテゴリー レビュー・インプレ

レビューは、オンラインゲームなど終わりがないものを除き、原則クリアしたタイトルを対象にしています。アーリーアクセスやデモなど正式発売前のゲームはプレビュー、軽い紹介はインプレッションとして分けています。

『Jalopy』紹介。東ドイツ共産主義時代のおんぼろ国民車でイスタンブールを目指せ、東欧縦断カーシムが教えてくれる人生の意味

「ドレスデン 300km」と記された看板が見える。あなたが乗っている車の最高速度は100km/hだ。ドレスデンに着くまであと何時間かかるだろう。3時間と答えたあなたは、『Jalopy』をプレイするべきだ。なぜならその答えは完全な間違いで、実際には12時間以上かかるから。

『Hellblade』レビュー。「精神疾患」の世界への暖かな眼差し

『Hellblade: Senua’s Sacrifice(以下、Hellblade)』は、ケルト人の女戦士セヌアが、北方民族の生贄にされた恋人の魂の解放を求めるアクションアドベンチャーだ。作中では、恋人の魂を所有し縛り付けている北欧神話の死の神ヘルが住まう土地ヘルヘイムへ向かう旅路が描かれている。

魔女の壺を巡る国産アドベンチャーゲーム『マジョのシマ』紹介。流麗なグラフィックによって描かれる、黄昏色の美しい悪夢

『マジョのシマ』の基本的なシステムはポイント&クリックである。プレイヤーは冒頭で呪いをかけられた女性を導いて、島のどこかにある壺の捜索を行う。この特異な状況を好機と見るようゲームが促している、とする理由は、この壺の捜索がかなり序盤で済んでしまうからだ。

『Antihero』を紹介。 ダーティプレイに待ったなし!仁義なき世直しギャング団

怪盗ライトフィンガー(Lightfinger)はニューフェイスのアンチヒーローだ。彼の敵は、街に悪徳と暴力をもたらした上流階級である。その中でも、我が物顔で闊歩する有力者たちは、法に守られていようが、そうでなかろうが、なにがしらの犯罪者でしかない。しかるべき報いをくらわせ、貧困にあえぐ大衆を救うべく、手段を選ばず戦いに挑んでいく。

田舎暮らし自動車組み立てシミュレーター『My Summer Car』紹介。1995年の北欧のくそ田舎で、こみあげる怒りを紛らわすためにビールを飲め

『My Summer Car』は、1995年の北欧フィンランドのど田舎で、車を組み立てるゲームである。もう一度言う。これはフィンランドのくそ田舎で、車を組み立てるゲームである。そのことは、以下にするトレイラーをご覧いただければ、ただちに了解されるであろう。

超絶シュール・スカム・ポイント&クリック『Paradigm』紹介。核戦争後の東欧を舞台に、遺伝子操作された奇形が行く

『Paradigm』はおそらく、かなり多くの人間にとって、わざわざ時間を割いてプレイするまでもない傑作である。ここでいう傑作というのは、奇妙でおもしろいという意味、「それはケッサクだな!」というほうの意味であって、作品がずばぬけて優れているという意味ではない。