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『スーパーマリオブラザーズ』RTA走者、「マリオのモノマネ」配信中に“うっかり”世界記録を更新。「無茶振りモノマネ」でほどよく力が抜けたので
RTA走者のNiftski氏は11月1日、『スーパーマリオブラザーズ』Any%部門にて、世界記録を更新。記録を更新したのは、“無茶振り”によってマリオの仮装とモノマネをしていた最中だった。

RTA走者のNiftski氏は11月1日、『スーパーマリオブラザーズ』Any%部門のスピードランにて世界新記録を樹立した。同氏はマリオのモノマネをしながらゲーム配信をしており、真剣に世界記録を狙っていたわけではなかったようで、予想だにしない出来事だったようだ。
Niftski氏はアメリカのストリーマー/RTA走者だ。2019年より活動を始め、『スーパーマリオブラザーズ』のRTAに取り組んできた。2020年にはAny%部門にて、当時の世界記録となる4分55秒430を樹立し世界記録保持者に。その後も複数の走者たちによって記録が塗り変えられつつ、Niftski氏もたびたび世界記録を更新してきた。

また、Speedrun(スピードラン)/RTAは、ゲームを最速クリアする時間を競いあう競技だ。スピードランの対象となっているゲームやレギュレーション、世界記録ランキングなどはSpeedrun.comで確認することができる。
今回Niftski氏が新記録を樹立したのは、そんな『スーパーマリオブラザーズ』のAny%部門だ。同作のRTAにおいては、ワープゾーンの使用の有無によってレギュレーションが分けられており、Any%部門では土管を使ったワープが可能なルール。普通にプレイすると同作には全32コース存在するが、ワープを駆使すれば8コースのみでクリアできる。Niftski氏はそんなAny%部門の新記録を求め、しばしば配信で挑戦をおこなっていた。
そうして11月1日、Niftski氏はいつものようにTwitchにて『スーパーマリオブラザーズ』の配信をおこなった。現地時間ではその日はハロウィンだったこともあり、Niftski氏はマリオのコスプレをして登場。すると配信を開始して3時間が経過したあたりで、視聴者より「格好だけじゃなく、残りの配信中ずっとマリオのモノマネをしてほしい」というコメントが投下された。Niftski氏は要望の過酷さに戸惑った様子で、「そんなことできるかな?」と発言。そして「1000ドル(約15万円)貰えたらやってもいいよ」と、おそらく断るための方便として返答した。
しかしそれを聞いて、なんと本当に1000ドル分“投げ銭”した視聴者が登場。驚きを隠せない様子のNiftski氏は追い詰められ、本当にマリオのモノマネをしながら配信することに。ずっとファミコンの『スーパーマリオブラザーズ』をプレイしているNiftski氏は「マリオの声が思い出せない」とぼやきつつ、慣れないモノマネを披露しながらRTAのチャレンジを再開した。

マリオのモノマネを始めてすぐは、さすがのNiftski氏も序盤でミスをして再走するパターンが目立った。しかし10分ほどプレイするとマリオ役が板についてきたのか、ほぼ完璧に進む絶好調のランが進行し始める。序盤を問題なく突破し、その日何度も失敗し練習していた、4-2のワープゾーンに入る場面も滑らかにクリア。最初はマリオとしておどけていたNiftski氏も、ステージが進むと徐々に顔が真剣になり始める。しかしそれでもマリオのモノマネは維持。「マリオのまま記録達成したくない」と呟きつつ、巧みな操作で難所を次々と突破していく。
そうしてまったく無駄のない動きで最後の斧に触れ、クッパを撃破。クリアタイム4分54秒299(画面表記で4分54秒34)で世界新記録を達成した。ちなみに『スーパーマリオブラザーズ』Any%部門においては、TAS(Tool-Assisted Speedrun)によって、人類に可能な“理論上”の最速クリア時間が導き出されている。それによると、完璧にプレイした場合4分54秒265でクリアできるとされている。Niftski氏の記録はその理論上の最速記録にあと2フレームまで迫るもので、まさに前人未踏の記録となるわけだ。

記録達成の瞬間、Niftski氏は感情を爆発。ギリギリまでマリオのキャラを保ち、「イッツ マーリオ!」などと叫ぶも、記録更新の喜びが先立ったようで、モノマネというよりはNiftski氏そのものの叫びとなった。そして「ごめんよ、キャラのままでいられない!」と言って付け髭を外し、喜びを存分に表現した。
Niftski氏はモノマネをしながら世界記録を更新できるとは夢にも思っていなかったようで、世界記録はまったく狙っていなかったという。そのおかげでかなり緊張が和らいだそうで、マリオのモノマネのおかげで記録更新できたと感じているそうだ。
視聴者の“無茶振り”と“1000ドル投げ銭”により始まった、マリオモノマネRTAチャレンジ。Niftski氏自身想定していなかった展開ながら、まさかの世界新記録を達成したかたちとなった。記録はすでに海外大手サイトSpeedrun.comに承認されており、Niftski氏は理論上最速記録の実現を目指して、これからも挑戦を続けるとのこと。緊張せずに走り切れたということながら、ふたたびモノマネをしながらRTAに挑むかどうかは不明だ。いずれにせよ“理論値”まであと2フレームまで迫った、Niftski氏の今後の挑戦にも期待したい。
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