PCゲーム誰でも公開サイトitch.io公式が“新規ゲームがさすがに増えすぎ”と悲しげに報告。「遊ばれてないAI製ゲーム」が大量か

ゲーム配信プラットフォームitch.ioにて、新規作成されるゲームページの1日あたりの数が、2か月の間で倍に増加しているという。

ゲーム配信プラットフォームitch.ioにて、新規作成されるゲームページの1日あたりの数が、2か月の間で倍に増加しているという。itch.ioの公式Xとblueskyアカウントが11月1日に発表した。背景には、生成AIを利用して制作したゲーム投稿の急増があるとみられ、Steamなどでも見られてきた生成AI製ゲーム投稿の増加が、itch.ioでも急速に進んでいることがうかがえる。

itch.ioは、主にPC向けのゲーム等の配信プラットフォームだ。アカウント登録のみでクリエイターの作品を掲載するダッシュボードページが作成可能で、無料でゲームや開発用アセット等を投稿できる。新規販売者が有料ゲームする場合には検索・一覧への掲載にあたって審査が必要になるものの、基本的には投稿に審査は不要で、公開時にはまた登録料なども発生しない。性質上、無料やName your own price(好きな値段を入力)形式で配信されているゲームが多く、データベースサイトのitchdbによれば93%の作品が無料で配信されている。ユーザーの反応を確かめるための体験版や、実験的な作品の投稿も多く、自由度の高い配信プラットフォームだ。

今回、itch.ioの公式アカウントが投稿したポストでは、8月から10月にかけて新規に作成されたゲームページ数の推移を示したグラフの画像が添付されている。それによると、8月前半にはおよそ2000~3000件程度で推移していた新規ゲームページの公開数が、10月にはおよそ5000~7000件とほぼ倍増していることが見てとれる。特に9月下旬からの伸びが大きく、itch.ioの投稿に寄せられたリプライでは、9月22日にClaude Opusの最新バージョンであるClaude Opus 5.5がリリースされた影響ではないかと推察する声もある。

take a guess 😭🤖

— itch.io (@itch.io) 2026-11-01T03:53:05.300Z

この急増の原因についてitch.ioは直接的な言及はしていないものの、この理由について尋ねたblueskyのユーザーへのリプライで、「Take a guess(当ててみて)」との返答とともに泣き顔とロボットの絵文字で返答。他のユーザーから、AI製の粗悪な作品かと聞かれた際にはうんざりした顔の絵文字のみで反応している。明言は避けつつも、生成AI製ゲームの増加が大きく影響していることを示唆しており、itch.io公式としてもこの状況に複雑な思いがあるようだ。11月2日の本稿執筆時点で、itch.ioに投稿されたゲームは179万3704件。このうち、生成AIを利用した作品に付ける必要のある「AI Generated」のタグがあるものは14万1716件に及ぶ。急増していることもあってか、全体の1割に迫る勢いだ。

なお、ゲームページ作成数が倍増してもユーザーの購買にはあまり影響していないようで、ダウンロード数や購入数は倍増していないこともXのリプライ上で明かしている。また、今回のitch.ioの投稿に対し、短期間で似たような生成AI製とみられるゲームを大量に投稿するクリエイターの存在を報告し、こういった例に対応すべきだと指摘する声も上がっている。

生成AIを活用したゲームが増加している状況はSteamでも起こっており、体験版配信イベント「Steam Nextフェス」では6月開催時には参加作品が約4300作であったところ、10月開催時には約7300作へと大幅に増加。こちらも背景には生成AIを活用したゲームが増えたことがあるとみられ、ユーザーからは参加作品数の急増による発見可能性の低下を懸念する声も聞かれていた(関連記事)。また別のデータ調査では、10月に発売された新作ゲームのうち、生成AIの使用を開示しているゲームが49.9%に達したことも報告されている(関連記事)。

生成AIについては開発の効率化といった恩恵がある一方で、学習データの権利を巡る問題や、低品質な作品を量産する開発者の存在など、乱用によるさまざまな問題も指摘されてきた。作品の発見可能性の低下なども懸念されており、プロトタイプや体験版などが多く配信されるitch.ioでも、同様の傾向は見受けられるようだ。itch.ioではすでに生成AI製コンテンツの大量投稿をスパムとして扱うガイドラインが設けられているものの、ゲームが氾濫している現状に不満を持つユーザーも少なくないようだ。登録料や審査を基本的には必要とせず、クリエイターの投稿に対する縛りが比較的ゆるい環境が魅力のひとつでもあるitch.ioだが、こうした事態を受けてさらに対策を強化するのか、注目されるところだ。

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