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Valveがボツにした『Portal』の前日譚ゲーム、有志の手で復元される。Steam旧システムの漏洩と、“謎のデータ提供者”登場によって
Valveがかつて企画し、お蔵入りとなった未発売のプロジェクト、通称「F-Stop」が有志の手によって復元されたという。

Valveがかつて企画し、お蔵入りとなった未発売のプロジェクト、通称「F-Stop」が有志の手によって復元されたという。Valveがうっかり漏らしてしまったとされる大規模なデータ漏洩に加え、ソースコードなどを提供する謎の人物が現れ、ピースが揃ったようだ。海外メディアKotakuが報じている。
「F-Stop」は『Portal』の発売後、2007年から作られていたとされる作品だ。『Portal』の前日譚として位置づけられていた同プロジェクトはのちに凍結。代わりに、物語の続編となる『Portal 2』がその後リリースされることとなった。
その存在が明かされつつも、ゲームシステムなどが長年謎に包まれていた「F-Stop」。しかし2019年12月に、デベロッパーのLunchHouse Softwareが、同作がどのようなプロジェクトであったのかを動画シリーズのなかで公表。LunchHouse Softwareは、Valveにコンタクトをとってゲームコードを取得し、許可を得たうえで公開することにしたという。同作では「Aperture Camera」と呼ばれるアイテムを用いてゲーム内のオブジェクトをコピー&ペーストしていくという、Pillow Castleが手がけた『Superliminal』にも似たゲームプレイとなっていた(関連記事)。

そんな同プロジェクトは発売を迎えておらず、プレイ可能なビルドなども公開されていない。しかし、今回有志が同作の“復元”に成功したという。復元のベースとなったのは、今年8月にSteamから流出した未公開データだ。Steamでは、正式サービスが開始された2003年頃からの約10年間、「Steam2」と呼ばれる旧式のコンテンツ配信システムが使用されていた。その後Steam2は「SteamPipe」と呼ばれる後継システムに移行するも、一部作品の過去のビルドや更新履歴については引き継がれず、ローカルにダウンロードされたものを除くと、それらはサーバーやネット上からは消失したと考えられていた。
しかし、このSteam2時代の12TBを超えるアーカイブが8月29日にネット上に公開。Valveの情報を扱うインフルエンサーでありデータマイナーとしても知られるGabe Follower氏は、これらのデータがハッキングによって入手されたものではなく、Valveがうっかり公開していたAPIから取得されたものであるとの見方を示していた(関連記事)。
そうして「F-Stop」のアセットの大部分が世に出ることとなったが、Steam2には「F-Stop」のソースコードや、「mapsrc」と呼ばれるSourceエンジンのマップデータは含まれていなかったという。ところが、KotakuによればValveのファンコミュニティ「Valve Cut Content」にてそれらのデータを公開する人物が最近になって現れたそうだ。Valve Cut Contentのモデレーターによれば、当初マップデータを提供した人物は対価として1000ドルを要求したそうだが、最終的にデータは無料で公開されることになったとのこと。Kotakuはプレイした人たちの報告として、ところどころアセットや台詞が欠けている箇所はあるとしつつ、ほぼ99%完成しているとの説明を伝えている。
なお、ソースコードを公開した人物の素性は明らかになっておらず、同氏がどこ経由でデータを入手したのかは不明だ。「F-Stop」の復元プロジェクトはValveの許可を得て進行されているものではないとみられ、権利面での懸念は払しょくできない。復元された「F-Stop」がもし今後広く公開されるのであれば、Valveがどのような反応を示すのかは注目される。
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