作ったゲームのソースコードをまるごと「Xのポスト」に詰め込めるゲームエンジン現る。“URL”なら3KBまでセーフ

北尾崇氏は10月21日、ゲームエンジン「Playload」を公開した。上限「3KB」という制限の中でゲーム開発することが可能となっている。

開発者の北尾崇氏は10月21日、ゲームエンジン「Playload」を公開した。GitHubにてオープンソースとして公開中。同エンジンは上限「3KB」でゲームを開発することが可能だ。

北尾崇氏は元ゲーム開発者だ。コナミにて『ZONE OF THE ENDERS(Z.O.E.)』シリーズのメインプログラマーとしてゲームデザイナーやリードエンジニアを務めたほか、『メタルギアソリッド』の開発ツール制作などを手がけたことで知られる。コナミ退社後はゲームエンジンの開発などをおこなっており、2018年にはPython向けレトロゲームエンジン「Pyxel」などをリリースしている。

今回北尾氏はGitHubにてオープンソースとして「Playload」を公開。基本的な仕様としては、JavaScriptを用いてゲーム開発が可能なゲームエンジンで、コードのサイズ上限は圧縮後3KBまでとなっている。そのほかゲームでは8色まで使用可能で、160×144ピクセルでのCRT風表示に対応。また上限3KBとのことで画像がなくてもゲームがプレイ可能となるように、Unicodeの絵文字に対応した8×8のドット絵も用意されている。たとえば宝石の絵文字「💎」を指定すれば、ゲーム画面上に菱形のドット絵が登場する、といった具合だ。なおBGMの再生も可能だ。

北尾氏によれば、上限を圧縮後3KBに制限した理由は、X(旧Twitter)の存在があるようだ。XにURLを投稿する際には、4096文字までのURLであれば、自動で短縮し、23文字に自動変換するという機能がある。北尾氏は、ホビープログラミングとして「容量との戦い」を実現するための場をこのXに設定。「Xに投稿できるURL文字数」に収まるサイズ、つまりコードを変換して約4000文字となる圧縮後3KBを上限として「Playload」を手がけたようだ。この仕様により、作ったゲームはURLとしてXポストに埋め込むことで、他の人に簡単に共有することができるようになっている。

北尾氏が公開しているサンプルプログラムでは、『スペースインベーダー』風のシューティングゲームのほか、ジャンプアクションや『ライツアウト』風のパズルゲームなどが存在。いずれもコードは3KB以内で、ボリュームはあっさりながら十分にプレイ可能だ。

またさっそく「Playload」を用いて開発されたゲームもいくつか登場している。立体迷路や3Dダンジョン探索など、ジャンルを問わずに制作されているようで、北尾氏のXアカウントなどから確認することもできる。

ちなみに過去には一般的な3.5インチフロッピーディスク1枚分の容量に相当する1.44MBに収まるようにゲームを開発するコンテストが開催された(関連記事)。そのほかゲーム開発コンテスト「js13kGames(JS13K)」として、zipファイルとして圧縮された状態が13KB以内であるゲームを募るゲームジャムコンテストも開催され話題となった(関連記事)。

ただし「Playload」では3KBのなかにゲームエンジン本体やドット絵などのサイズが含まれていないため、これらとはまた異なる方向性で小さなゲームを作る取り組みといえそうだ。またゲームエンジンという観点では、「Playload」と同様、ひとつのURLにRPGをまとめることのできる「Tiny RPG Studio」がAndré N. Darcie氏によって手がけられていた。

厳しい制約の中でゲームを作り上げるという試みは難しいものであると同時に、開発者魂を沸き立てるものがあるのかもしれない。「Playload」はその中でも上限が3KBとひときわ制限が厳しく、XにてURLで共有できるほどのコンパクトさが特徴だ。一方で、工夫次第でさまざまなジャンルのゲームを作れる点は興味深い。ブラウザ上でコーディング可能なため、興味のある人は気軽に試してみるのもいいかもしれない。

「Playload」はWeb上で公開中だ。

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Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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