Blizzard Entertainmentは7月8日、『ディアブロ4』に向けて不具合を修正するHOTFIXを2回配信した。本作に向けては7月7日にアップデートが配信されたばかりで、不具合を受けて素早い対応がなされたかたち。しかし、その対応には不満の声も寄せられている。
『ディアブロ4』は、人気ハクスラARPGシリーズ『ディアブロ』の最新作だ。本作の舞台は前作『ディアブロ III』から数十年後となる。ゲームプレイやグラフィックを大幅にパワーアップし、140以上のダンジョンなどを実装。過去作の魅力を踏襲しつつ、豊富なキャラクターカスタマイズや、さまざまなゲームプレイ要素を盛り込んで新たな冒険が描かれる。
本作に向けては、昨日7月7日にアップデートパッチ1.0.4が配信開始された。不具合修正が多数盛り込まれていたほか、バランス調整も実施されている。なかでも、ヘルタイドの宝箱からユニーク・アイテムがドロップするようになる調整は注目点だった。本作においては、Uber Uniqueと呼ばれる最上級希少アイテムが存在する（関連記事）。ヘルタイドの宝箱からそれらのアイテムが登場するようになったと見られ、プレイヤーたちはアイテム集めに励んだ。
しかし、同パッチにより一時期「ユニークが出すぎる」状況が発生していたようだ。パッチ1.0.4配信直後には、複数のユーザーがUber Uniqueのひとつ「ハーレクイン・クレスト（通称Shako/シャコ）」のドロップを報告。主にヘルタイドの宝箱から出現すると伝えていた。今までの水準からすると異常な高確率で、激レアアイテムが入手できる状況になっていたわけだ。
そうした状況を受けた開発側の対応は素早かった。アップデート配信と同日（日本時間）に開発元は、Uber Uniqueアイテムすべてについて、ゲーム上でのドロップを停止した。そして本日8日には、まずHOTFIX 1が配信。「ゲームの強制停止を招く」としてネクロマンサーのブラッドランス（強化）の貫通力が下方修正された。数時間後には続けてHOTFIX 2が配信。「ヘルタイドの宝箱から意図しない確率でUber Uniqueアイテムがドロップする不具合」が修正された。
同HOTFIX のパッチノートによれば、不具合があった期間にUber Uniqueアイテムを入手したのは142アカウントに留まるという。それらのアイテムについては、没収などの措置をおこなう予定はないそうだ。また、ヘルタイドの宝箱のドロップテーブルには「特定チェストのドロップアイテム種別制限が適用される」との不具合がああったそうだ。こちらの修正にともない、すべてのヘルタイドの宝箱からユニークアイテムが登場するようになり、Uber Uniqueアイテムについても“すべての宝箱”から登場するようになったと告知されている。
こうした一連の対応について、プレイヤーたちの感情は複雑なようだ。Redditの本作コミュニティでは、「ほかの不具合と比較して、ユニークが出すぎる問題だけ対応が速すぎる」と揶揄するスレッドなども散見される。ヘルタイドの宝箱のドロップ内容向上は、1.0.4アップデートでも歓迎された要素だけに、落胆を感じた者も多いだろう。
なお、『ディアブロ4』においては、現地時間7月20日よりシーズン1「災厄のマリグナント」が開始予定。素早い修正の背景には、一斉にプレイヤーたちが競争を始めるシーズン開始までに、不安定な要素を可能な限りなくしておきたい意図もあるかもしれない。今後も本作では、さまざまに環境が変化していくことだろう。
『ディアブロ4』は、PC（Battle.net）/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中だ。
