対戦FPS『オーバーウォッチ2』コミュニティにて、本作におけるサポートロールのプレイヤーたちが悲しみの声をあげているようだ。本作での環境変化ゆえか、「ダメージロールに絡まれ続ける」などの辛さを吐露する者が続出している。
『オーバーウォッチ2』はBlizzard Entertainment（以下、Blizzard）が手がけるオンライン対戦FPSゲーム。人気を博した『オーバーウォッチ』の続編として、基本プレイ無料タイトルとして10月5日にリリースされた。前作からの変更点としては、既存ヒーローの調整および新ヒーローの追加などが実施。また、6対6から5対5へと対戦人数が変更されている。なお、本作も人気となったようで、開発元はリリースから10日でプレイヤー数が2500万人を突破したと発表している（関連記事）。
しかしながら、そんな本作についてのある不満が、フォーラムやSNS上で多数投じられているようだ。それは「本作のサポートロールキャラは、現在不遇すぎる」といった意見である。本作は前述の通り5人編成のチームふたつの対戦となる。1チームの構成は、タンク1人/ダメージ2人/サポート2人となる。このうち、味方への回復などを担うサポートにあたるキャラクターたちが不遇だとの意見を、多くのプレイヤーが示しているわけだ。
たとえば「『オーバーウォッチ2』では、前作に比べてサポートキャラを遊ぶのが楽しくなくなったと感じる」とのユーザー意見が、Redditの本作コミュニティに投稿されている。投稿者は、前作においては実際に味方を“サポート”している実感があったとコメント。その一方で、本作では毎試合「ゲンジから逃げ回れシミュレーター」を遊んでいるようだとしている。すなわち、サポートキャラでありながら迫りくるダメージロールのキャラとの戦いに明け暮れることになり、それならデスマッチや別のゲームを遊ぶとしている。同投稿は1700件ほどの評価（upvote）を受けており、コメント欄ではサポートロールの現状についての意見が活発に交わされている。
ほか、『オーバーウォッチ2』の公式フォーラムにおいても、サポートロールが現環境において不遇であるとする意見が投じられ、注目を浴びている。たとえば「サポートは現状プレイ不可能だ」とするスレッドでは、投稿者が「毎マッチごとにゲンジおよびソンブラに狙われ、対処のしようがない」とコメント。サポートロールが、襲いくるダメージロールへの対処に追われ続ける状況を伝えている。また、別の公式フォーラム投稿では、投稿者が「タンクロールが“大きいダメージロール”と化した」と分析。サポートロールはとにかく為す術もなくやられ、リスポーンを繰り返すしかないとしている。
いずれの投稿にも多くの反響が寄せられ、「サポートロールは今でも楽しい」とする反論もある傍ら、「今は楽しくない」とする意見も寄せられている。いずれにせよ、現環境に不満をもつサポートロールプレイヤーの多さが見て取れる状況だ。また、こうした状況をGamesRadar+といった海外メディアも取り上げるに至った。
一連の意見では、いずれのサポートユーザーも、「ゲンジやソンブラなどのダメージロールに頻繁に付け狙われ、対処しようがない」という点を問題視していた。そうした傾向を招いた原因のひとつとしては、前述のチーム人数の変化があるだろう。前作のチーム構成でタンク2人だったところ、『オーバーウォッチ2』では1人へと減っている。サポートキャラのケアなども担っていたタンクが手薄になったことにより、サポートキャラの自衛の負担が大幅に増加したわけだ。前述の「タンクロールのダメージロール化」との指摘も、本作でのキャラリワークや、タンク2人での役割分担がなくなったことに端を発すると考えられるだろう。
こうした状況ゆえに、公式フォーラムなどでは「サポートロール以外でキュー（順番待ち）を入れた際の、マッチング時間が悪化し続けている」との意見も見られる。サポートだけが激減するなどロール間の人口バランスが崩れれば、マッチング全体に悪影響が及ぶ可能性もあるわけだ。Blizzard側もこれを緩和しようとしている様子はあり、「すべて」のロールキューでマッチするデイリーチャレンジがあるほか、サポートロールでのキューではバトルパスXPが手に入りやすくなっている。
『オーバーウォッチ2』でも、Blizzardのバランス調整により環境に変化が起こされていくことだろう。サポートユーザーたちの悲鳴が大きくなるなか、その声が反映されるのかが、注目される。
『オーバーウォッチ2』はPC/PlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch向けに基本プレイ無料で配信中だ。
