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コントローラー不要ゲーム機「Nex Playground」日本上陸へ。『ソニック』『パックマン』を“全身”で遊んだら、知っているゲームが別物に
Nex Playgroundは、2023年末から北米で発売されている家庭向けの据え置き型ゲーム機だ。家族向けに特別に設計され、モーション操作によるゲームプレイを採用することで、あらゆる世代が一緒に身体を動かしながら楽しめる。

デベロッパーのNexは2027年、コントローラー不要のゲームシステム「Nex Playground」を日本向けに展開する予定だ。また、今年秋 にはSEGAから「ソニック」シリーズより、『ソニックフォース:ライバルラッシュ』や、バンダイナムコからアーケードゲームの『パックマン』も日本展開に先駆けて配信される予定。
Nex Playgroundは、2023年末から北米で発売されている家庭向けの据え置き型ゲーム機だ。家族向けに特別に設計され、モーション操作によるゲームプレイを採用することで、あらゆる世代が一緒に身体を動かしながら楽しめる、アクティブな遊び体験を実現している。そして前述したように日本国内向け展開も準備予定である。
このたび弊誌は東京ゲームショウ2026にて、そんなNex Playgroundを体験する機会に恵まれた。また会場では、NexのCEO 兼共同創業者であるデイビッド・リー氏、プレジデント兼インターナショナル統括のトム・カン氏、そして日本法人ゼネラルマネージャーを務める山本恵美子氏の3名にお話を伺うことができたため、試遊の感想とともにインタビューの模様を紹介したい。

Nex Playgroundは、コントローラー不要のゲームシステムだ。手のひらに収まりそうな真四角の筐体にはカメラが付いており、これがプレイヤーの身体の動きを捉える。手足に付ける追加のセンサー類なども必要なく、プレイヤーはテレビとつないだNex Playgroundの前で踊ったり、ジャンプしたりすることでさまざまな操作が可能になる。
なお、モーショントラッキングデータおよびその処理はクラウドに同期されることなく、すべて端末内で完結。すべての製品にはカメラカバーが標準搭載されるなど、本製品にはユーザーのプライバシーへの配慮が施されている。

Nex Playgroundには購入時に5本のゲームが付属。そして「Play Pass」と呼ばれるサブスクリプションサービスに加入することで、Nexがパブリッシャーとして提供する60本以上のゲームが遊び放題となるかたちだ。ゲームの単品販売は行われておらず、サブスクリプション特化型のプラットフォームとなっている。
今回はそのなかから『Fruit Ninja』、近日配信予定の『パックマン』、『ソニックフォース:ライバルラッシュ』の3タイトルを試遊した。まずは『パックマン』を体験。最大4人のマルチプレイに対応しており、カメラの前に立つプレイヤーの腕の動きに合わせて、画面内のパックマンが動いていく。
コントローラーのようにパックマンを進行方向へ正確に導くには、腕を大きく振る必要があり、運動量も必然的に多くなる。そのため、慣れないうちは方向転換したいタイミングと実際の腕の動きがうまく噛み合わず、意図した通りに操作できない場面もあった。そうした操作のもどかしさも含めて、家族や友人と一緒にプレイすれば、自然と盛り上がれそうだと感じた。

続いては、対戦型ランレースゲームの『ソニックフォース:ライバルラッシュ』をプレイ。コース上の障害物を避けながらゴールを目指すのだが、これがなかなか難しい。左右への移動だけでなく、ジャンプやしゃがみといった上下方向の動きも求められるため、全身を使ってソニックたちを操作することになる。
普段ならボタンやスティックを1回入力するだけで済む動作も、自分の身体を実際に動かして行うとなると、思った以上に体力を使う。筆者の結果は最下位と振るわなかったが、必死に身体を動かしているうちに、ゲームをプレイすること自体がかなりの運動になることを実感した。本作には、右手を上げることでアイテムを使用できる仕組みもあり、狙ったタイミングで発動できれば、自分の動きがそのままゲーム内のアクションにつながるような気持ちよさも味わえそうだ。

最後にプレイした『Fruit Ninja』は、次々と飛んでくるフルーツを斬っていくアクションゲームだ。モバイルデバイスでは指でスワイプしてフルーツを斬るが、Nex Playgroundでは実際に両手を振って操作する。自分の腕の動きに合わせてフルーツが斬られていくため、本当に自分の手で切り刻んでいるような爽快感がある。
しかし、単に腕を振り回していればいいわけではない。フルーツに紛れて爆弾も飛んでくるため、勢い任せに斬ってしまうとミスにつながるのだ。爆弾を避けつつフルーツを狙うには、よく考えて腕を振る必要があり、直感的な操作ながらもしっかりとやりごたえを感じられた。
3タイトルを遊んでみると、いずれも普段はボタンやスティックで行う操作を自分の身体で置き換えることで、知っているゲームでも新鮮な感覚で楽しめることが分かった。それではここからは、そんな独自のアクティブプレイシステムを展開するNexのデイビッド・リー氏、トム・カン氏、山本恵美子氏の3名に向けたインタビューの模様をお届けしたい。

左からデイビッド・リー氏、山本恵美子氏、トム・カン氏
日本とNex Playgroundのつながり
――本日はよろしくお願いいたします。
デイビッド・リー氏(以下、リー氏):
よろしくお願いします。Nexの共同創業者兼CEOを務めるデイビッド・リーです。私は8年間Appleで働いた後、2017年にNexを創業しました。
私は「SLAM DUNK」を見て育ち、バスケットボールを愛しています。子どもの頃はNBAでプレイすることを夢見ていましたが、その夢は叶いませんでした。しかし、テクノロジーを通じてNBAと協働する機会に恵まれ、2018年にはモーショントラッキング技術を活用したバスケットボールのトレーニングアプリを発表しました。翌年、NBAはNexのパートナーおよび投資者となりました。

その過程で、スポーツトレーニングのために開発した技術がゲームにも活用できることに気づき、ゲーム事業へと方向転換したんです。その際に大きなインスピレーションを受けたのが、スティーブ・ジョブズ氏と岩田聡氏です。ジョブズ氏からは「大きく考える(Think Big.)」ことと細部へのこだわりを、岩田氏からは「ゲームはすべての人のためにある」という考え方を学びました。世代を超えて家族をつなげたNintendo Wiiの存在も、現在のNex Playgroundにつながっています。
私たちが目指しているのは、アクティブプレイを通じて家族や友人のつながりを深めることです。その背景には、現代のエンターテインメントが人を座りっぱなしにさせ、家族や友人がそれぞれ別々に過ごす状況を生んでしまうという課題意識があります。Nex Playgroundは、モーション技術を活用し、家族みんなが立ち上がって一緒に遊べるアクティブプレイシステムです。子どもから親、祖父母まで、世代を問わずに楽しめるプラットフォームを目指しています。

トム・カン氏(以下、カン氏):
Nexは現在、急速に事業を拡大しています。2024年には1000以上、2025年には5000以上、2026年には7000以上の小売店でNex Playgroundを展開しています。大型量販店では、その場で実際に製品を体験できるデモプレイも用意しており、日本においても選定した販売店で試遊できるようにする予定です。
アメリカでの成功を経て海外展開も進めており、2026年6月にはイギリスとアイルランドに進出しました。今年の第4四半期にはドイツでの展開、そして2027年には日本市場への参入を予定しています。
日本では、ハードウェアやサブスクリプションの価格を含めたローカライズに加え、日本のIPや音楽を取り入れ、国内の開発者の方々とともにコンテンツを開発していく計画です。日本での展開は長期的な取り組みと捉えており、お客さまの声に耳を傾けながら、製品やサービスを継続的に改善していきたいと考えています。
そうした理由もあり、山本さんをNexにお迎えし、一緒に仕事をしています。山本さんはこれまで、日本と海外のIPをグローバルに展開してきた豊かな経験をお持ちです。

山本恵美子氏(以下、山本氏):
私のキャリアはセガから始まり、セガでは『アイラブミッキーマウス ふしぎのお城大冒険』をはじめとしたゲームの開発を手がけました。その後はウォルト・ディズニー・ジャパンに移り、『キングダム ハーツ』の立ち上げにも携わりました。さらにAmazon Gamesでは、アジア太平洋地域のゲーム事業を担当しました。
そして現在はNexに加わり、日本での事業展開に取り組んでいます。日本市場への参入は大きなチャレンジですが、同時に、日本で生まれたゲームやコンテンツを世界へ広げていくことも重要だと考えています。日本のチームだからこそできることを考えながら、取り組んでいきたいと思っています。

――Nex Playgroundで遊ぶには、どのようなジャンルのゲームが適しているのでしょうか。
リー氏:
私たちは常に、5つのカテゴリーを考えています。1つ目は音楽ゲーム、2つ目はスポーツゲーム、3つ目はフィットネスゲーム、4つ目はパーティーゲーム、そして5つ目は学習ゲームです。

――『ソニックフォース:ライバルラッシュ』と『パックマン』は、どのような経緯でNex Playgroundのラインナップに加わることになったのでしょうか。
トム氏:
まず、『ソニック』シリーズは世界的に人気のあるIPです。また、山本さんがセガの内海社長とつながりがあったことも、今回の話に関係しています。というのも、もともとディズニーで一緒に仕事をしていて、当時は内海さんが山本さんの上司だったんです。
山本氏:
それはサイドストーリーですね(笑)
カン氏:
そうですね(笑)話を本筋に戻しますと、『ソニック』シリーズは先ほどもお話ししたように、アメリカで最も人気のあるゲームIPのひとつであり、世界的に見ても非常に高い人気を誇っています。そこで、ぜひセガさんとパートナーシップを組み、『ソニック』シリーズの作品をNex Playgroundに持ってきたいと考えました。その結果、セガさんの社内スタジオと提携し、そこで開発された『ソニックフォース:ライバルラッシュ』をNex Playgroundに展開できることになりました。

カン氏:
『パックマン』に関しては、まずレトロアーケードゲームというジャンルそのものに魅力を感じたということがあります。なぜかというと、今の親御さんたちの世代が子どもの頃にプレイしていたゲームだからです。そうした親御さんが子どもたちと一緒にプレイすることで、新しいファンが増えていくことも期待できると考えました。もう1つの理由は、バンダイナムコエンターテインメントさんと私たちが、山本さんを通じて以前から非常に良い関係を築いていることです。
一方で、当初はDavidさんが、果たして『パックマン』をNex Playgroundのアクティブプレイシステムにうまく落とし込めるのか、不確かだと考えていました。そこで、どうすればNex Playgroundに適したかたちで『パックマン』をプレイできるようになるのか、その方法を考える必要がありました。

リー氏:
Nex Playgroundは家族向けの安全なプラットフォームです。だからこそ、『パックマン』もこの環境ならではの遊び方でプレイでき、楽しんでいただけるゲームにする必要がありました。
そこで考えたのが、指差しによってパックマンの進む方向をコントロールする仕組みです。実際に試してみたところ、この操作との相性が非常に良く、直感的に遊べるゲームになりました。さらに最大4人でのプレイにも対応し、みんなで一緒に盛り上がれるゲームになったんです。
カン氏:
なので、私たちは既存のIPにまったく新しいアクティブプレイシステムを組み合わせることで、これまでとは違ったゲームの楽しみを生み出してもいるんです。

――日本のIPを取り入れることと、日本市場への展開を決めたのは、どちらが先だったのでしょうか。経緯についてお聞かせください。
リー氏:
まず、日本のIPはグローバルに人気が高いものです。そして私たちとしては、日本市場に参入する際、単に製品を日本に持ってくるのではなく、日本そのものをNex Playgroundというプラットフォームに招き入れるという考え方をしています。ですので、どちらが先だったのかは、正直あまり覚えていません。
山本氏:
私もです。
カン氏:
私は覚えています。
一同:
(笑)
カン氏:
私たちはまず、日本市場に参入することを決めていました。なぜなら、日本の家族が抱える課題を解決したいという思いがあったことに加え、日本のゲーム市場は活気があり、重要なマーケットだからです。
そして、その決断には自信を持っていました。なぜなら私たちのチームには山本さんがいて、海外IPの日本でのローンチだけでなく、日本のIPを世界に展開して盛り上げることにおいても、数々の成功を収めている方だからです。
そこで、日本に進出することを決めた際に、私たちのお客さまにとって最も魅力的なIPは何かと考えました。その一環として、『ソニックフォース:ライバルラッシュ』と『パックマン』をラインナップに追加することになったんです。
――興味深いお話をありがとうございました。
「Nex Playground」は、米国やカナダ、英国などで現在発売中。日本では2027年に展開予定だ。
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