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『アストラエ・オラティオ』メディアセッションで、開発情報ぽろぽろ判明。戦闘は『ストリートファイター』『ペルソナ』から影響、PC版は検討、舞台が日本の理由などなど
ディレクターいわく、本作の戦闘は『ストリートファイター』など「対戦ゲームの要素」を取り入れているという。

架空の日本を舞台にした、サブカル要素溢れる韓国発のスマートフォンゲームとして注目を浴びている『アストラエ・オラティオ』。このたび東京ゲームショウ2026にて、メディア向けに作品概要を発表するセッションが開催された。その模様をお届けしよう。
『アストラエ・オラティオ』ってどんなゲーム?

最初に行われたのは、イントロトークだ。本作のディレクターを務めるイム・ジョンギュ氏、およびアートディレクターを務めるキム・イン氏がステージ上に登壇し、本作の概要や、コンセプトについて語った。まずストーリーについては「新伝奇」モノを掲げている。いわゆる「伝奇」モノとは、普通の人間と神秘的な存在が日常の延長線上で交わるファンタジージャンルである。その上で、本作ならではの「新しい伝奇」を表現することが本作の狙いだという。舞台には架空の東京を用意し、ビジュアルには平成レトロをイメージしたモチーフ、キャラクターデザインを導入。そして、魔法×行政というテーマを掲げている。こうした各種の要素がスマートフォンという表現媒体に最適化された形で成立したゲームこそ『アストラエ・オラティオ』である、と語った。
この後はプロローグ映像を鑑賞した。本作は韓国の開発会社が手掛けた作品ではあるが、デフォルトで日本語フルボイス作品となっている。また、キービジュアルはいずれも夜を背景としていたゆえ、昼間の日常風景が描かれているのは新鮮である。この手のジャンルの作品には珍しく、プレイヤーの分身である主人公のビジュアルが直接的に描写されている。男性のようだ。そして、本作に登場する敵「裏内閣」と、戦闘システムの概要が判明した。
本作の戦闘は、俗に言うコマンドバトルである。3人一組でパーティを組むものの、決闘がモチーフなだけあって、1対1形式だ。敵が複数人いる場合は、1人ずつ連続して倒していく。なぜ、3人一組なのに1対1なのかと言えば、攻撃内容に由来している。
簡単に言えば、本作の戦闘は「後出しジャンケン」である。敵は3種類の行動を使い分けてくるため、プレイヤーは敵が放つ予兆を見ることで、何を繰り出してくるかを確認して、カウンターを行っていく。カウンターを取れれば、そのままプレイヤーのターンに移行。連続で攻撃を叩き込んでいける。1つは青色の予兆を放つ攻撃。これに対してプレイヤーは通常攻撃によりカウンターを行う。2つ目は黄色の予兆を放つ攻撃。これは防御ボタンをタイミングよくタップすることでカウンターを行う。3つ目は赤色の予兆を放つ攻撃。これは回避できないため、残り体力に余裕のあるキャラクターに入れ替えて、攻撃を受けてもらうことになる。
いわゆるザコ敵の場合は事前にどんな攻撃が来るのかがタイムライン形式で画面上部に表示されている。しかし、強敵相手になれば、その情報はマスクされ、攻撃の内容が予兆を見なければ判断できなくなる。本作の戦闘にはリアルタイムな入力に加え、パーティ全体の体力管理をはじめとするリソース運用の戦略性が存在するというわけだ。


プレイヤーが可能なアクションはカウンターの他にも、戦闘スキルやアルティメットスキルといったものが挙げられる。戦闘スキルはAPというポイントを消費することで発動するアクションだ。1ターン中に連続で発動することができ、発動すればするほど強力になっていく。当然、ポイントの消費量はキャラクターによって異なり、連続使用すればするほど消費量が増えるため、ここぞという場面で使えないということがないようにしたい(AP自体は通常攻撃をすることで回復する)。
そして、アルティメットスキルはキャラクターを象徴するような大技である。アルティメットスキルと戦闘スキルは連続して発動することもできるため、試遊版では攻撃するだけのアルティメットスキルが主に見られたが、たとえば、カウンターを取ったあとの反撃として、キャラクターの能力を上げるアルティメットスキルを使ってから、戦闘スキルを連打する、というコンボもできるようになるだろう。
ディレクターいわく、本作の戦闘は『ストリートファイター』など「対戦ゲームの要素」を取り入れているという。コマンドバトルながらも、リアルタイムなアクションやリソース管理、削り切ると一定時間、敵が行動できなくなる専用ゲージの存在など、確かにその影響は感じられた。なお、本作の戦闘において重要な立ち位置を占める「領地宣言」に関しては、発動側に有利な効果がある、としか分からなかった。詳しい効果に関してはCBTを待ちたい。
日本および韓国メディアとのセッション

ここからは、ディレクターを務めるイム・ジョンギュ氏、およびアートディレクターを務めるキム・イン氏と、日本および韓国メディアとのセッションの模様をインタビュー形式でお届けする。
――本作について、実際のリリース時点では何名ほどのプレイアブルキャラクターを用意する予定でしょうか。合わせて、キャラクターが所属する勢力の数はいくつになりそうですか。
イム・ジョンギュ氏:
34名程度になるのではないかと考えています。グループとしては10グループほどを想定していますが、今後さらに増える見込みです。
――これまで公開されてきた本作の情報はキャラクターとビジュアルが中心でした。なぜ今回はじめてゲームシステムを公開するはこびとなったのでしょう。
イム・ジョンギュ氏:
本作はキャラクターを楽しんでいただくことはもちろんですが、それ以上にストーリーや世界観を楽しんでいただきたいという思いがあります。また、ビジュアル関連のコンテンツを公開したあとに、戦闘システムを公開したほうが、作品の魅力を効果的に伝えることができると思ったからです。
――今後行われるCBTのコンテンツボリュームに関して、どこまで楽しめるものになっているのでしょう。
イム・ジョンギュ氏:
ストーリーや戦闘など、作中の時間で3日から5日間ぶんの物語が楽しめるボリュームになっています。
――今回のTGSで公開された主人公(プレイヤーの分身に相当するキャラクター)のビジュアルが大変興味深かったのですが、これを公開した理由を教えてください。
キム・イン氏:
プレイヤーキャラクターのビジュアルを公開した理由についてですが、単にIPやゲームとしての側面だけでなく、作品の世界観を伝えるうえで「どのようなプレイヤーがこの世界にいるのか」を伝えるビジュアルにも大きな意味があると考え、公開することにしました。
――CBT(クローズドβテスト)などの今後の日程について詳しく伺いたいです。また、その規模感についても教えてください。
イム・ジョンギュ氏:
今後の情報公開をお待ちください。
――本作は「新伝奇」というテーマを掲げたゲームで、独自の世界観設定(領地宣言など)も見られます。この世界観づくりにあたって、インスピレーションを与えてくれたものはありますか。
イム・ジョンギュ氏:
戦闘に関しては『ストリートファイター』シリーズといった対戦ゲームや『ペルソナ』シリーズなどからインスピレーションをうけました。世界観に関しては特定の一本のゲームを中心に考えたわけではありません。総合的にさまざまなものから感じ取った要素を反映しています。
キム・イン氏:
ビジュアル面では、新伝奇、魔法といったテーマを軸に、2000年代のライトノベルなどからも着想を得ています。
――近年はサブカルチャーとしてさまざまな年代・背景がゲームに反映されることが多いですが、本作でも何かサブカルチャー的な要素を反映させている部分はありますか。
キム・イン氏:
他の作品を通じて育まれてきたさまざまなカルチャー・サブカルチャーを世界観に反映していければいいなと思っています。私たち自身が幼い頃に楽しんでいたゲームの世界観などを本作にも取り入れたいと考え、世代を問わず楽しんでいただけることを重視して反映させています。
――韓国の開発スタジオとして、舞台に東京(日本)を選んだ理由を教えてください。合わせて「行政」を要素に組み込んだ理由を教えてください。
イム・ジョンギュ氏:
「新伝奇」というテーマを掲げたときに、日本という舞台は必須だと考え選びました。「行政」についてはCBTを楽しみにお待ちいただければと思います。
――ゲーム内の3Dモデルについて伺いたいです。また、韓国と日本の間で、今後見せていきたいことはありますか。
キム・イン氏:
どのような3Dモデルが登場するのかは続報をお待ちください。そして、先ほどお話ししたように、私たちが幼い頃に楽しんでいた90年代~2000年代的な背景は、韓国・日本だけでなくヨーロッパなど他の国でも楽しんでもらえるものだと考えており、そうした点も踏まえてターゲット市場を想定しています。
――本作はスマートフォン向けであるとのお話でしたが、今後PC展開の予定はありますか。
イム・ジョンギュ氏:
本作はスマートフォン向けとして開発を進めてきました。長期的にはPC向けなど他プラットフォームへの展開も行っていきたいと考えていますが、まずはスマートフォン向けとしての開発を優先しています。
――キャラクターごとに杖をもっているかと思いますが、そこに何かアイデンティティの違いはありますか。またそれを表現する難しさはありますか。
キム・イン氏:
本作は「魔法使い」をテーマの1つとして掲げており、杖はビジュアルからテーマを引き立てる要素です。「ハリー・ポッター」シリーズや、90年代の魔法少女モノなど、ジャンルとしての要素をテーマに組み込みました。そこに「領地宣言」をはじめとする独自の要素を入れました。
――サービス展開の方向性についてお聞きします。近年、韓国のゲーム会社は日本で先行配信してから韓国で展開するケースが多いように思いますが、本作もそうした形を取るのでしょうか。今回の発表イベント(TGS)には他にも様々なタイトルが出展されていますが、視察はされましたか。
イム・ジョンギュ氏:
先ほどご説明した通り、まずは今回の発表を起点に展開していき、そこから全世界への展開につなげていきたいと考えています。視察に関しては色々と見て回りたい気持ちは強くありますが、スケジュールの都合上、現時点では実現できていない状況です。
――現在大きく展開されている3人のキャラクターがいますが、今後新しいキャラクターの追加は期待できますか。
キム・イン氏:
ジャンル的な魅力の部分でも重要なポイントだと考えていますので、今後の展開に期待していただければと思います。
――開発者の方に伺います。もしご自身で1人選ぶとしたら、どのキャラクターが好きですか。
イム・ジョンギュ氏:
私個人としては「花盛百杏」が一番好きです。
キム・イン氏:
私はアートの面でも関わっていますが、ディレクターとして一番最初に作ったキャラクターということで「田中えりん」が一番好きです。
――スマートフォン向けであることを強調されていますが、どのような端末・仕様に対応していく予定でしょうか。
イム・ジョンギュ氏:
ここ5~6年内に発売された端末に対応できるように開発を進めております。
――本作は1990~2000年代的な広大な世界観を持つジャンルだと思いますが、そうした「広い画面で楽しむ」ことを重視してきたファンも多いと思います。それをスマートフォンという画面に収めた理由を教えてください。
イム・ジョンギュ氏:
私たちが掲げている「新伝奇」とは、過去にあった同ジャンルの作品をそのまま踏襲するのではなく、私たちが新しく考えた「伝奇(新ジャンル)」として提供していきたいと考えており、それはスマートフォンで楽しめる世界観として作り上げています。
――昨今はAIを活用した開発が多いですが、本作の開発においてもAIを活用した部分はありますか。
キム・イン氏:
AIについて、アートに関しては不使用です。

――最後に、本作を待ち望むユーザーの皆様へメッセージをお願いします。
イム・ジョンギュ氏:
今回、東京ゲームショウを通じて本作を初めて皆様にお披露目できて嬉しく思います。このゲームを通じて、本作の世界やキャラクターがどのようなものか、そしてストーリーや戦闘がどのように展開されるのかを、少しでも感じていただければ幸いです。今後行われるCBTでは、本作の世界や日常のサイクルがどのような体験なのか、ストーリーや戦闘も含め、すべての体験をスマートフォンで快適に楽しむことができることを、みなさまご自身の目で確かめていただきたいと思っています。まるで連載モノの作品のように成長していく『アストラエ・オラティオ』を、ぜひ見守っていただけると幸いです。ありがとうございました。
キム・イン氏:
先ほどもお話ししましたが、本作は長期間にわたって展開していくタイトルです。ライブサービス型ゲームとしての強みは、次のストーリー展開への期待感や、新しいコンテンツが公開されるたびに盛り上がりを共有できるところにあると考えています。今回TGS2026にて初公開となる情報を皮切りに、まもなく行われるCBTではさらに深く本作を体験していただくことができます。長く愛されるタイトルを作れるように、開発陣一同、頑張っていきます。どうぞ、期待していてください。
『アストラエ・オラティオ』は現在、CBTに参加するユーザーを募集している。詳しくは公式サイトを確認して欲しい。
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