Qookka Gamesは『三國志 戦棋版』を配信予定だ。対応プラットフォームはiOS/Androidで、基本プレイ無料作品としてリリース予定。本稿ではβテストに基づき、自ら采配を振るう戦棋バトルと、「GvGによって形成される生々しい乱世」を体験した感想をお届けしよう。なお本稿で紹介する内容は、それぞれβテスト版に基づく点には留意してほしい。

本作はコーエーテクモゲームスより『三國志14』の公式ライセンスを取得し制作された、SRPG×SLGだ。プレイヤーは三国時代の群雄のひとりとなり、領地を発展させながら他勢力と覇を競う。SLGパートでは三国志の大マップを舞台に武将を育成し、部隊を運用しながら城や関所をめぐる勢力争いに挑み、SRPGパートでは盤上でプレイヤー自身が武将を操作して、移動や戦法の発動タイミングを一手ずつ判断しながら戦う。兵種相性、武将の配置(立ち回り・位置取り)、そして戦法を発動するタイミングが戦局を左右する面白さがあり、さらにプレイヤーたちによる同盟が織りなす大規模な戦いに参加することもできる。

三国志のストラテジーゲームは本作に限らずいくつも存在しているが、『三國志 戦棋版』の特徴は、プレイヤーを「その時代を生きる一人の君主」として物語に放り込んでくる点にある。さらに本作は、単に結果(戦報)を見るだけの従来のSLGとは異なる。プレイヤー自身が武将を育成し、戦棋バトルでは自らの手で武将を操作して移動や戦法の発動を行うため、一つひとつの戦闘の積み重ねが武将や部隊の強化につながり、さらには資源収集や領地拡大、同盟戦といったSLG部分と連動することで、より高い没入感を生み出すのだ。これが「SRPG×SLG」ならではの魅力である。軽い気持ちでβテストをプレイした筆者は思っていた以上に自然な流れで群雄割拠の争いに巻き込まれていき、乱世では戦いは不可避だという現実を思い知ることになった。


「内政」と「冒険」、そして盤上戦から始まる乱世

本作はシーズン制を採用しており、シーズンの序盤と後半ではまったく違うゲームプレイを味わうことができる。GvG要素もある本作ながらシーズン序盤は他のプレイヤーとの戦いは解禁されておらず、プレイヤーは自由に内政や冒険に励むことが可能だった。城内では施設を建てて収入を増やしていき、フィールドマップに出れば広大な大陸を自由に探索することができる。序盤は内政や大マップの探索を進めながら、部隊を編制していくことになる。その過程において、戦棋バトルは序盤の発展を進める上で重要な要素となる。プレイヤー自身が武将を操作して一戦一戦を勝ち抜き、実力を上げ部隊を強化しながら、資源収集や内政整備を進めて勢力を拡大していく。そして、この序盤で育て上げた武将や部隊が、後の領土争奪戦や同盟戦でも大きな役割を果たしていくことになる。

マップ各地にはイベントが起こるポイントが用意されており、各シーズンに対応したストーリーが展開されていく。今回のβテストの時代設定は反董卓連合の年代となっていたため、各地では董卓軍の横暴を伝える物語イベントなどが発生。CPUの敵相手に合戦が起こることもあり、三国志演義の物語を再現したステージを戦棋バトルで自ら武将を動かし、采配を振るって戦うことができる。

筆者は、史実武将とともに董卓を止めようとするイベントを追っていくうちに、本当に反董卓連合に参加しているような気分を満喫していた。年代設定に応じたイベントが次々と起こることにより、本作のプレイ中は実際に三国志の物語の中を生きている感覚が強い。


董卓軍の強敵に挑む、武将と戦法を駆使した知略の戦い

そんなシーズン序盤の山場となるのが、マップに登場する強力な敵軍を撃破することだ。βテストでは期間限定で出現するイベント上の強敵として、牛輔や李傕など董卓軍の4武将が存在。大軍が各地に出現し、期間内に倒すと報酬が貰える。しかし董卓軍はレベルも高く、兵数もこちらより多い。いきなり挑んでも倒すのは難しい。

さらに各戦闘は独自のギミックが用意されていて、それぞれ攻略のしがいがある戦いとなっている。たとえば先述した牛輔軍は戦闘中、定期的に伝令を出して増援を呼ぼうとしてきた。そのためこちらとしては牛輔の本隊を足止めしつつ、伝令部隊の撃破を狙うことになる。筆者の場合、兵種が盾兵で耐久力が高い夏侯惇で牛輔の本隊を食い止め、夏侯淵の射撃戦法で伝令部隊を狙い撃ちにする作戦で突破口を開いた。牛輔の部隊は兵数は多いが、能力はそこまで高くない。援軍さえ阻止できれば勝利はグッと近づいてくる。

そして筆者の部隊でもエースアタッカー級は趙雲は武力が非常に高く、さらに味方が攻撃するたびに自動で追撃をおこなう強力な固有戦法「七進七出」を有している。援軍が来着せず、孤立した牛輔を自慢の猛将たちで包囲し、集中攻撃をしかけたことで、始めは圧倒的な大軍に見えた敵をついに破ることができた。格上の敵相手に戦術を練り、勝利を手にした瞬間の達成感は格別だ。

とはいえ、作戦を練っても手も足も出ないこともある。華雄は董卓軍きっての猛将ということで、隣接した部隊すべてに大ダメージを与えてくるという、シンプルに強力なギミックの持ち主だった。牛輔を倒したときと同様に、守備力の高い部隊ひとつだけ隣接させて被害を抑えつつ、弓兵の遠距離攻撃で削るといった戦術も考えてみたが、それでも華雄は強かった。筆者のレベルでは夏侯惇ですら、猛攻を耐えきることができない。

幸いイベントの終了までは時間がある。こんなときは内政に励んで自軍を強化しつつ、盤上での戦棋バトルを一つずつ勝ち抜いていくに限る。資源地を獲得したり、比較的弱い賊を討伐したりして、部隊の戦力とレベルを上げていくのだ。いわゆる周回戦闘だが、一度倒したことのあるレベルの敵はオート戦闘に任せられるので、実際の手間は少ない。

こうして筆者は自勢力を少しずつ強くし、華雄にもリベンジを果たしてついに董卓軍をすべて討伐。達成感のままに、董卓軍が消えた世界で平和を楽しもうとしていた。しかし乱世はそんな甘いものではない。本作の世界では同盟同士の戦い、いわゆるGvGが進行を続けていたのだ。


三国志の物語から、洛陽をめぐる同盟戦まで

本作のマップにはプレイヤーが所属する勢力が4つ存在しており、ゲーム開始時に選ぶ必要がある。シーズン序盤は各勢力の領土が小さく、マップは空白地だらけで互いに隣接していないため、実際に対人戦にあたる同盟戦が起こることはない。しかしシーズンが進んでいくとプレイヤー勢力同士が隣接し、やがて同盟戦の季節が始まることになる。

同盟戦の流れを簡単に説明しておこう。各同盟はまず旗を立てて自分たちの領土を広げ、勢力を伸ばしていく。そして広大なマップ上の城を占領しながら、最終的にはマップ中央にある「洛陽」の制覇を目指して覇を競い合うことになる。城の保有数の数だけ、同盟員は資源獲得に補正が得られるため、城を多く保有する同盟は戦いで有利だ。そして同盟は他の同盟が持つ城に攻め込むこともでき、その際は多数の部隊が激突する攻城戦が発生する。

筆者がちょうど董卓軍の討伐を終えるころ、この同盟戦がマップで勃発し始めた。プレイヤー勢力同士が互いの城の攻略を目指し、部隊を動かし始めたのである。筆者もプレイ開始時に一つの勢力を選んでおり、その所属武将という立場だった。これまでは大した意味を持たない肩書きに過ぎなかったが、拠点の近くに敵が攻め込んで来れば、部隊を率いて迎撃する必要がある。つまり本作のシーズン制は、PvEの戦棋バトルを戦い抜いて育てた自城と部隊でもって、そのままGvGに臨むような構成になっているのだ。

まだまだ内政を進めたいと感じていた筆者にとって、こうした突然のGvGの襲来には面食らう部分もあった。しかしよく考えてみれば、乱世とはこういうものだろう。自分のタイミングで挑めるわけでも、準備万端で臨めるわけでもなく、突如訪れた戦いに立ち向かわなくてはならない。自分だけは平和でいたい、などといった甘えはこの世界では通用しないのだ。


自動攻城から協同作戦まで、同盟戦の戦略的な駆け引きを体験

とはいえ、同盟戦は大規模な戦いでありながらも、SLG初心者にとって親しみやすい手軽に参加できる仕様や仕組みが整っており、従来のSLGとは一味違った体験を楽しめる。というのも攻城戦では部隊を手動で指揮することはできず、戦闘が自動でおこなわれる委託戦闘となるのだ。プレイヤーがやることは基本的に、開戦時間までに攻城戦に参加するように設定しておくだけである。戦闘自体はアプリを落としているあいだにも自動で進行し、次にゲームを起動した際に結果が分かる。なお正式リリース時には、マップを行軍中に敵対プレイヤーに出くわすと、プレイヤー同士のリアルタイム戦闘が繰り広げられる「遭遇戦」といったシステムも導入されるという。

同盟戦はそれまで育て上げた部隊の強さを見せつける機会でもあるが、さすがに競争は熾烈だ。筆者は強力な敵部隊を相手にして敗けてしまうことも多かった。しかしたとえ敗けてしまったとしても、敵の兵数は削れている。敗けたとしても貢献ゼロということにはならないのである。この事実は、発生する攻城戦にはしっかり参加しようというモチベーションに繋がった。同盟戦は、個々の部隊の強さだけでなく、仲間と狙う城や攻めどきを合わせ、同盟同士の戦略がぶつかり合う場でもある。バラバラに攻め込んでも勝ち目は薄いが、チャットでしっかり打ち合わせをして、攻撃開始時間を揃えて一斉に攻め込めば戦いに勝てる可能性はグッと上がる。

数十人のプレイヤーが入り乱れる激闘の末に城を守り切ったり、敵城を攻め落としたときの一体感と達成感は格別だ。誰も百戦百勝とはいかないが、それでも仲間たちとともに強敵たちに挑んでいく。とても“三国志”らしい体験だと感じた。

乱世は全員参加

本作のβテストをプレイして印象に残ったのは、シーズンの序盤と終盤でまったく異なるプレイ体験が楽しめることだった。序盤は三国志の世界をそのまま楽しめ、武将たちが彩る物語や、手動采配による戦棋バトルでのステージ攻略を堪能する。そしてこれらのゲーム体験はそのまま、プレイヤーたちが作る筋書きのない群雄割拠へと繋がっていく。

序盤のPvE体験は、単にストーリーを進めたり戦棋バトルを攻略したりするだけにとどまらない。プレイヤーは盤上で自ら武将を指揮し、戦法や兵種の相性などを考慮して戦術を立てながら、一戦一戦を通じて経験値を獲得し、武将や部隊を強化していく。同時に、資源の獲得や城の発展を進めることで、着実に自身の勢力を拡大していく。そしてシーズンが進むにつれて、序盤で培った戦力や勢力の発展が、中・終盤の同盟戦へと参加するための重要な礎となる。

プレイヤー自身が武将を指揮する戦棋バトルから始まり、やがて同盟の仲間と協力して城を攻略し、領土を奪い合い、最終的には天下を争う大戦場へと足を踏み入れていく……そうしたダイナミックな流れを体験できる。

武将を育成し、盤上で自ら采配を振るう戦棋(SRPG)バトルと、同盟の仲間とともに天下を争うSLGの戦略性。この二つが融合しているからこそ、『三國志 戦棋版』は、戦報を眺めるだけではない、自分の手で乱世を戦い抜く実感を味わえる全く新しいSLGだと感じた。

『三國志 戦棋版』は近日中に正式サービスを開始予定だ。対応プラットフォームはiOS/Androidで、基本プレイ無料作品としてリリース予定。なお、現在は事前登録を受付中だ。アプリストアでの事前登録で武将「貂蝉」がもらえるほか、最大100回分の無料登用も獲得できる。メールアドレスでの事前登録なら、Nintendo Switch 2などの豪華賞品が抽選で当たるチャンスもあり、事前登録者数に応じて登録者全員にゲーム内アイテムも贈られる。戦棋バトルで乱世を駆け抜ける日に備えて、ぜひこの機会に事前登録しておこう。

▼事前登録はこちら
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