カテゴリー コラム

評論や分析、問題提起など

コラム――メトロイドヴァニアは胎内回帰である

冗談のつもりで、私は「奥様のメトロイドヴァニアを攻略してください」と返答した。この返答は私の狙い通り編集長の不興をかったが、それと同時に、メトロイドヴァニアというジャンルは胎内回帰のイメージをこれ以上ない美しさで応用しているのかもしれない、というネオ澁澤龍彦めいた奇妙な考えを引き起こした。

マリオはなぜ緑キノコで生命を増やすのか?ビデオゲームの疑問を整理する「ハーフリアル」書評、邦訳までの10年で変わったこと

筆者は子供のころに『スーパーマリオブラザーズ』を遊んでいて、ふと疑問を感じた。マリオはどうして「×3」と複数の命を持っているのだろうか?クリボーに当たると命をひとつ減らし、そして緑のキノコを取ると命をひとつ増やすのだろうか?

『Strange Telephone』コラム
――白熱灯は世界を照らし、電話は世界を接続する

先日掲載したレビューでも話題にしたが、『Strange Telephone』はわかりやすい物語によってプレイヤーを引っぱるタイプの作品ではない。まずは魅力的なグラフィックが、その後に謎解きがプレイヤーの興味を惹く。本作の虚構世界を説明するのは、用意された5つのエンディングをすべて回覧したあとの、エンドロールの一枚絵だけだ。

コラム――『ゆめにっき』をどのように語るべきなのか

この作品は、そもそもすべての解釈を排してしまうような態度、それについて語られることを拒絶するような構造を持っている。あまりに特異な作品性のために、この作品を分類するには、専用の新しいジャンルを設置することが必要なほどだが、そうなると分類の意味がない。

AUTOMATONライター陣が選ぶ
「Game of the Year 2016」

「私はこのゲームが一番面白かったです」と伝えるのはとても気持ちよく、また他の人が最高だと言うゲームの話を聞くのも楽しいものである。というわけで、肩の荷を降ろしてAUTOMATONのGoTYをご覧いただこう。

AUTOMATON Awards 2016
「愛憎極まるで賞」

楽屋裏めいた話になってしまうが、ゲームについて書く仕事は、つねに二律背反である。普通よりもゲームを深くプレイしなければならないが、ひとつのゲームばかりプレイしていては仕事にならない。