幻想RPG『百英雄伝』延期されたDLC配信日がついに決定。村山吉隆氏による「最後のシナリオ」3本が2月末から順次配信へ
505 Gamesは2月7日、Rabbit&Bear Studiosとフレイムハーツが手がける『百英雄伝』のDLC配信日を発表した。追加シナリオとして2月28日に「メリサの章」、3月14日に「セイの章」、4月4日に「マーカスの章」が配信予定だ。
『百英雄伝』は、HD-2D風のグラフィックによりドット絵で描かれた100人以上の英雄たちが登場するRPGだ。開発には、『幻想水滸伝』シリーズを手がけたスタッフが携わっている。対応プラットフォームはPC/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox Oneで、Xbox Game Pass向けにも提供されている。
本作の舞台となるのは、オールラーン大陸。ここでは神秘的な力を秘めた魔導レンズをめぐり、大陸のさまざまな国が参加する諸国連合と、強大な軍事力を誇るガルディア帝国が対立していた。主人公であるノア、セイ、メリサの3人は戦乱へと身を委ね、多くの英雄たちと出会いながら冒険することになる。
通常戦闘はターン制コマンドバトルとなっており、仲間にした英雄たちからメンバーを選択して編成した最大6体のチームで戦う。それぞれの英雄たちは個性豊かな攻撃やスキルをもっており、また英雄同士の組み合わせによる協力技・英雄コンボを繰り出すことも可能だ。このほかシステムの異なる一騎打ちバトルや、シミュレーション形式の戦争バトルも用意。また拠点となる本拠街では、英雄を仲間に加えることで施設がアンロックされ、収集した素材により街を発展させていくことができる。
今回、『百英雄伝』の公式Xアカウントは本作DLCの配信スケジュールを公開。シーズンパス向けの追加シナリオの配信予定が明かされており、2月28日に「メリサの章」、3月14日に「セイの章」、4月4日に「マーカスの章」が配信予定だ。「メリサの章」では本編の前日譚が、「セイの章」では本編の物語の裏でセイたちがガルディア帝国で果たした役割が描かれる。また「マーカスの章」では“メンヒルの歪み”による新たなテレポート先での物語が展開され、マーカスの過去が解き明かされるという。それぞれ本編の英雄たちを掘り下げるエピソードを楽しめるだろう。また、これらは発売前に急逝(関連記事)されたプロジェクトリーダー村山吉隆氏が執筆した「最後のシナリオ」となっている。
一方で本作は、発売当初より3つの追加シナリオが含まれるDLCシーズンパスが配信されており、2024年8月より追加シナリオが配信されるロードマップが公開されていた。しかしながら、各社との調整が折り合わず時期未定の延期が発表。本作はKickstarterにおけるクラウドファンディングにて世界中から支援を募った作品であり(関連記事)、リワード発送を担当するYeteeとの間で、支援者に先行してコードを配布する段取りが進められていることが逐一報告されていた。各社との調整により当初の予定から実に6か月の延期となったかたちであり、クラウドファンディングの難しい側面がうかがえる。
本作は、Steam版でピーク時8466人の同時接続プレイヤー数を集めるなど好調な滑り出しを見せた(SteamDB)。レビュー集積サイトMetacriticでもメディアからの高評価が寄せられメタスコアは79を記録。Steamユーザーレビューでも本稿執筆時点で約2500件中78%が好評とする「やや好評」ステータスと一定の評価を獲得している。一方でシステム面の調整不足などが課題として指摘されているほか、Nintendo Switch版ユーザーからは不具合報告なども寄せられており、最適化アップデートもおこなわれている(関連記事)。しかしながら、同アップデート後もNintendo Switchユーザーからはクラッシュなどの報告が散見され、追加シナリオに合わせてさらなる課題点への対応にも注目されるところだろう。
『百英雄伝』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store/GOG.com)/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに発売中。Xbox Game Pass向けにも提供されている。追加シナリオは2月28日に「メリサの章」、3月14日に「セイの章」、4月4日に「マーカスの章」が配信予定だ。