街オープンワールド『NTE: Neverness to Everness』(以下、NTE)に、次のVer.1.5で戦車がやってくる。ヘテロシティの公道を走り、そのまま砲弾まで撃てるという。そこで、戦車に乗る前にひとつ気になった。そもそも今の『NTE』でも、走っている車を敵にぶつければダメージは入る。ならば普通の車でも、一度も降りずにボスを倒せるのだろうか。

ほかにも乗り物でできることを探してみると、SNSでは、ショベルカーでパトカーを丸ごと持ち上げ、そのまま事件現場まで運んでしまうプレイヤーがいた。しかも、それでちゃんと事件が解決するらしい。

今回はボスへの体当たりから、ちょっと変わった街のパトロールまで、ヘテロシティの乗り物でやってみたかったことを順番に試していく。さらにVer.1.5の先行試遊では、お目当ての戦車「タンタン号」と、ライオンの遊具「試作型ガオー001」にも乗ることができた。記事の後半では、このユニークな2台を実際に街で走らせてみた感想もお届けしよう。なお、本稿には一部先行体験コンテンツが含まれるため留意してほしい。

ポルシェの体当たりでボスは倒せるのか

まずは、車を降りずにボスを倒せるか試してみよう。せっかく体当たりを仕掛けるのだから、ターボで思いきり加速して突っ込める一台がいい。そこで今回の愛車に選んだのは、Ver.1.4で登場した「Porsche Taycan Turbo GT with Weissach Package」(以下、タイカン)である。向かう先は、戦闘中にリズムゲームを仕掛けてくる異象「音ゲー魔王」のもとだ。

やることは単純である。音ゲー魔王に車の正面を向け、アクセルを踏んで突っ込む。バックして、もう一度ぶつける。ふだんなら曲がり角でボディをちょっと擦るだけでも惜しい気持ちになるポルシェだが、今日は「かなりいい速度でぶつけられたな」と満足している。目的が変わると運転も変わるものだ。

そうして体当たりを繰り返すうち、ついにタイカンから一度も降りることなく音ゲー魔王を撃破できた。もっとも、相手のHPを削っているあいだ、こちらもずいぶん車体を傷めていたようだ。一戦を終えたタイカンはフロントガラスが割れ、耐久力が約5000減少。修理にかかった費用は約6000ファンスだった。あれだけ派手にぶつけておいてなんだが、いざ払うとなると少し惜しい。

そこで思いついたのが自転車だ。車体に耐久力がないので、何度ぶつけても修理代はかからない。それに、勢いをつけて体当たりすれば、街の雑魚敵くらいは頑張って倒せる。音ゲー魔王にも、立ち漕ぎで最高速まで上げて突っ込んでみた。すると相手のHPバーが、ほんの少しだけ短くなった。ボスにもちゃんと効いている。

ただ困ったことに、自転車の上では鑑定士もむき出しである。次の一撃を入れようとせっせと漕いでいるあいだにも、音ゲー魔王からは普通に攻撃が飛んでくる。自転車の耐久力を心配せずに済むのはありがたいが、このペースでは乗っている人間の方がもたない。自転車でのボス撃破は、ひとまず断念した。

ボスには苦戦した自転車も、山の大木はなぎ倒せる

自転車でもうひとつ体当たりを試してみたい相手がいる。星暮保護区の山道に生えている木だ。Ver.1.4から、このエリアにある木は、乗り物で突っ込むとそのままなぎ倒して進めるようになった。重機で木を倒しながら山を走る姿は想像しやすいが、自転車と大木が正面からぶつかったら、さすがに自転車の方が止まりそうである。

試しにハンドルを幹に向け、そのままペダルを漕いでみる。すると倒れたのは木の方だった。車やバイクで突っ込んでも同じで、極めつきは車いすだ。座ったまま幹に突っ込む姿は、ほとんど乗っている本人の体当たりである。それでも目の前の大木はあっさり倒れた。ここまで乗り物を選ばないとなると、Ver.1.4でいちばん大きく変わったのは、星暮保護区の木の根っこかもしれない。

では、どの木でも倒せるのかというと、ヘテロシティの街路樹に同じことをしても、こちらはびくともしなかった。また、山の木を倒せるならレースでも道を無視して突っ切れるのでは、と試してみたが、コース上にはこまめにチェックポイントがある。山を丸ごとひとつショートカット、とまではいかなかった。それでも、カーブで少しくらい進路が逸れても木に引っかからず、そのまま走り続けられるのは快適だ。

パトカーを奪うと警察に追われる。では、持ち上げて運んだら?

市街地に戻って、今度は冒頭で触れたパトカーの出番である。ヘテロシティでは、ときどきチンピラ集団「無明衆」が集まって悪さをしている。事件を解決するともらえる「模範ネズミクッキー」は、治安所でアイテムと交換できるほか、自分の手配度を下げるのにも使える。街を騒がせがちな筆者としては、いくらか手元に置いておきたい品だ。

ふつうはプレイヤーが無明衆を懲らしめるところ、このヤンキーたちには、パトカーが近づくと一目散に逃げ出す習性がある。しかも、それだけで事件は解決扱いだ。では、筆者がパトカーを一台借りて街を巡回すればよいのではないか。

実際、手配中に警官が乗ってきたパトカーは、警官が降りた隙に自分で運転できる。ただし、奪ったパトカーに乗っているあいだは警察に追われっぱなしだ。ここぞとばかりに模範ネズミクッキーを使ってみても、追跡は続いた。これでは落ち着いて事件を探せない。

そこで、SNSで見かけたショベルカーの出番である。ショベルでパトカーをすくい上げると、一台丸ごと抱えたまま走り出せる。こうして運ぶぶんには警察にも追われず、無事に無明衆のたまり場までたどり着いた。

そのまま近づくと、ヤンキーたちは一斉に逃げ出した。警察が怖かったのか、サイレンの鳴り響くパトカーを丸ごと持ち上げた重機が怖かったのかはわからない。ともあれ、これで事件は解決。報酬の模範ネズミクッキーもちゃんともらえた。パトカーを運転すると追われるのに、ショベルカーで挟んで運ぶと街の模範扱いである。

意外と街乗り向きのライオン遊具

ここからは、Ver.1.5の先行試遊で乗ることができた2台を紹介しよう。まず乗ってみたのが「試作型ガオー001」だ。キディライドと呼ばれる、遊園地の片隅に置いてありそうなライオンの遊具である。背中にまたがり、1ファンスを入れる。ここまでは見た目どおりだ。ところがこのライオン、1ファンスごとになかなかの勢いで加速する。

街を走らせてみて気に入ったのは、むしろ角を曲がるときだった。ガオーは意外にも小回りが利き、交差点ではドリフトでくるりと向きを変えられる。筆者がこれまで『NTE』で乗ったなかでも、ドリフトという点ではもっとも扱いやすい。ライオンの遊具にまたがって公道を爆走する姿がだいぶ不審なことを除けば、ふだんの街乗りに使いたいくらいである。

ちなみに、ガオーでも街の雑魚敵に体当たりしてダメージを与えられる。ただ、このライオンでぜひ走ってみたかったのは、遊園地「プカランド」だ。公道では浮いているガオーも、あのにぎやかな園内なら、もともとそこにあったようになじむ気がする。そう思って向かってみたのだが、他の車と同様、ガオーに乗ったままプカランドへは入れなかった。遊園地がこれほど似合う乗り物もそうそうないだけに、少し惜しい。もっとも、交差点をドリフトで曲がるたびに楽しかったのも事実で、案外このライオンには公道の方が合っているのかもしれない。

「完全に無敵」の戦車に乗れば、ボスのギミックも無視

そして、お待ちかねの戦車「タンタン号」である。こちらもガオーと同じく、おもちゃめいた外見をしている。ところが、街を走る一般車に砲身を向けてボタンを押すと、目の前で車が爆発した。運転席でボタンを何度か押しただけで、通りには黒焦げの車が何台も転がっていた。

もちろん、一般人の車を次々と爆破していれば警察も黙ってはいない。ところがタンタン号は、乗っているあいだは完全に無敵である。駆けつけた警官に対しても、こちらは相変わらず砲撃ボタンをポンと押すだけ。それで警官ひとりを相手にするには明らかに過剰なダメージが入る。さっきはパトカーを一台借りただけで逃げ回る羽目になったのに、今度は一般車を何台爆破しようが、誰にも止められない。

では、本来この火力を向けたかった異象が相手ならどうか。公道に現れる「トレーラー蛸」は、近づくまでもなく砲撃で片がついた。そしてタンタン号のありがたさがいちばんよくわかったのは、やはり音ゲー魔王との再戦である。

音ゲー魔王は戦闘中、リズムに合わせてボタンを押すようプレイヤーに求め、入力をしくじると攻撃を食らわせてくる。タンタン号で挑んでも、音ゲー自体はいつもどおりに始まった。画面には押すべきボタンが表示されている。だが、こちらは戦車の中だ。筆者はリズムを丸ごと無視して、ひたすら砲撃ボタンを押し続けた。結局、一度もリズムに乗ることなく音ゲー魔王を撃破。さっきまで同じ相手の目の前で、次の体当たりに向けて必死に自転車を立ち漕ぎしていたのが嘘のようだ。

こうも気兼ねなく大砲を撃てると、もっといろいろな異象と戦ってみたくなる。試遊時点で戦車に乗ったまま戦える相手は限られており、その点は少し惜しかった。なおVer.1.5では、戦車を使ってマルチプレイで戦える「タンクバトル」も実装予定だ。そちらは今回体験できなかったが、街を走る方でも、いずれタンタン号をわざわざ持ち出したくなるような強敵に出会えたらうれしい。

強敵と戦うなら、筆者は迷わずタンタン号を選ぶだろう。一方、今回いちばん気に入ったのはショベルカーだ。パトカーを抱えてひと走りすれば、誰ひとり轢かず、一発も撃たずに事件が片付き、お礼のクッキーまでもらえる。次にヘテロシティで事件を見かけたら、筆者はたぶん、戦車より先に近くのショベルカーを探すと思う。

『NTE: Neverness to Everness』は、PC(公式サイト/Steam/Epic Gamesストア/Google Play Games)/Mac/PS5/iOS/Android向けに配信中。Ver.1.5「リダイヤル # 空想の君へ」は、11月11日配信予定だ。

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