PS5/PC次なる注目の大作『Phantom Blade Zero』を「6時間」たっぷり遊んできた。ソウルライクではないけど骨太、寄り道濃厚武侠アクション

注目のカンフーパンクアクション『Phantom Blade Zero』をたっぷり6時間試遊してきた。

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『Phantom Blade Zero』は、S-GAMEが開発する武侠アクションゲームだ。2023年の初公開時から大きな注目を集めてきた本作だが、今年8月には国際的なアクションスターであるドニー・イェン氏が2023年からクリエイティブコンサルタントを務めていたことが発表され、普段コンソールゲームに馴染みのない層にもその名が知れ渡ることとなった。さらにその後、PlayStationは中国産タイトルとしては初めて、本作のための単独「State of Play」を放送。これは本作が発表当初から示してきた高いクオリティがあってこその結果だろう。2024年に入ってからは各種イベントでプレイアブル出展が順次行われており、好評を博している。

先日、北京にて世界のメディアに向けた『Phantom Blade Zero』の大規模な試遊イベントが開催され、弊誌も国際メディアとして招待を受けた。会場では約6時間にわたって本作をプレイしたほか、プロデューサーのSoulframe(梁其偉)氏と薄彩生氏へのインタビューを実施(該当インタビュー記事)。その後は上海へ移動し、本作のモーションキャプチャスタジオを見学するなど(該当取材記事)、表舞台から舞台裏までを網羅する体験となった。本稿では試遊プレイを踏まえた本作の内容を紹介していこう。


イージーモードでも健在な歯ごたえ

本作はすでに数々のイベントで試遊出展されているが、今回プレイしたのは製品版にかなり近いバージョンと思われる。プレイ内容も物語の幕開けからとなっており、戦闘だけでなく、ストーリー展開やマップ探索の要素も体験できた。この6時間でゲームの第1章をほぼクリアでき、さらに終盤のボス2体への挑戦も試みることができた。

これまでのイベント試遊は基本的に戦闘部分の体験がメインであり、高難易度のボスに挑む機会も多かった。そのため、『Phantom Blade Zero』をいわゆる「ソウルライク」ゲームだと認識している人も少なくないだろう。しかし実際のところはそうではなく、ゲーム全体の構造から見ると、ストーリーと探索部分の比重はかなり大きく、ナラティブも映画的な手法に寄っている。また、道中の雑魚敵の脅威度はそれほど高くなく、リスポーンもしない。主人公にはシビアな「スタミナ」制限も存在せず、死亡時のペナルティもない。ソウルライクによく見られるこれらのシステムは、本作ではほぼ見当たらないと言っていい。さらに難易度選択も用意されており、イージーモード(入門者)を選べば爽快感重視のアクションゲームといった感覚でプレイできるほどだ。実際、筆者は限られた時間内でできるだけ多くのコンテンツを体験するため、今回の試遊ではイージーモードを選択した。

このイージーモードについて詳しく説明しよう。確かに簡単にはなるものの、ゲームのシステムを一切無視して攻撃ボタンを適当に連打していればクリアできるというわけではない。雑魚敵なら適当に戦ってもなんとかなるが、ボスに全く考えずに挑めば十中八九、あっけなく死ぬことになる。ボスの攻撃パターンはある程度把握する必要があるのだ。ただしイージーモードでは、ボスが体制を整える隙を与えてくれることが多い。初見であっても、戦闘中に徐々にパターンを学習し、一発クリアすることも十分に可能となっている。

とはいえ多くのボスには特殊なギミックが存在し、正しい攻略法を見つけられなければ、たとえイージーモードであっても純粋なプレイスキルだけでゴリ押しすることはできない。たとえば、騎乗型のボスの場合、第2形態で馬から降りた後に巨大な盾を構える。通常の武器では全くダメージを与えられないため、まずは大斧のような盾破壊が可能なサブ武器を使って盾を壊す必要があるのだ。盾さえ剥がしてしまえば本体の耐久力は非常に低く、数回の攻撃で倒すことができる。

また試遊では、8月に公開されたトレイラーにも登場した獅子舞のボスにも挑めた。試遊においては、このボスとの直接対決の場へと「転送」されたのだが、インベントリ内の武器やアイテムを前にしてどれを使えばいいか分からず、ただただ戸惑ってしまった。何度か挑戦したものの、攻略法に気づけず、後から他の人に聞いてようやく知ったほどだ。そのため、イージーモードであったにもかかわらず、第2形態を突破できなかった。もしどうしても勝てないと感じた場合、それはプレイスキルの問題ではなく、攻略の糸口を掴めていない可能性が高い。さまざまな武器やアイテムを試してみるとよいだろう。本作では武器のアップグレードをいつでもリセットしてリソースを回収できるようになっており、プレイヤーに多様な武器を試すことを推奨する設計となっている。


存在感を放つサブクエスト

フィールド攻略に目を向けてみると、本作の進行は単純なリニア形式ではないことがわかる。オープンワールドではないものの、マップには一定の探索の幅があり、さまざまなサブコンテンツも用意されている。中にはかなり巧妙に隠されているものもあった。

ゲーム内の武器はメインとサブを合わせて50種類以上あると謳われており、これほど多くの武器を使いこなせるわけがないと思う人もいるかもしれない。実際には、この点に関してゲーム側でいくつかの導線が用意されている。たとえば、ほとんどの武器はボスからのドロップ品となっている。ボスとの戦闘を通じて、その武器がどのような性質を持ち、どんな特徴があるのかを大まかに把握できるようになっており、そうした武器の特性はその後の戦闘で必要とされることが多いのだ。そのため、前述した「転送されたボス戦で戸惑う」といった事態は、通常通りにプレイしていれば起こらないだろう。

また、クエストを通じて入手する武器もある。たとえば弓矢のサブ武器は、高所に隠されたアイテムを射落とすことができる。プレイを進めていると、あちこちのマップで「射落とせそう」なオブジェクトのヒントが続々と提示されるようになり、これが実質的に「弓矢を探しに行け」というシステムからのメッセージとなっているのだ。探し回った結果、ある村の屋根の上にいる老人から発生するサブクエストだと判明したのだが、普通にプレイしているだけでは屋根に登れること自体に気づかない可能性もあり、上述したようなヒントなしでは見逃しやすい設計になっている。自力で探索した気分になれる作りともいえる。

実は、ドニー・イェンが演じる「魔淵」もゲーム内ではサブクエストのキャラクターという立ち位置らしく、第1章の段階で遭遇するチャンスがあるそうだ。彼はゲーム全体を通して登場するとのことで、第1章での出会いはその始まりに過ぎない。また、前述の通り本作の雑魚敵はリスポーンしないため、リソースを繰り返し稼ぐことはできない。武器やスキルのアップグレードには大量のリソースを消費するため、高難易度においてできるだけ多くのリソースを確保するには、サブクエストの探索が重要になってくるだろう。

特に、一部のサブクエストのボスがドロップするアイテムは強力な武器であることが多い。これらはその後のメインストーリーのボスを攻略する上で必須ではないものの、入手できれば戦闘が格段に楽になり、こうした設計がプレイヤーの探索意欲を存分に掻き立ててくれる。少なくとも筆者がプレイした範囲では、サブクエストから十分な見返りが得られた。「あれだけ苦労したのに、報酬がこれだけか」とがっかりさせられることはなかった。

さらにプロデューサーはインタビューの中で、サブクエストの達成状況がゲームの最終的なエンディングに影響を与えることも明かしており、あらゆる面でプレイヤーにサブクエストのプレイを推奨していることが窺える。メインストーリーだけを一直線に進めた場合の想定クリア時間は約20~30時間だが、サブクエストや探索も含めれば50時間以上遊べるボリュームになるという。実際のところ、今回イージーモードでプレイした筆者は、前半はのんびりとあちこちのサブクエストをこなし、後半はほぼ駆け足で進める形になったが、第1章をクリアするまでに約4時間半ほどかかった。高難易度を選択したプレイヤーであれば、ボスの再戦を繰り返すことでさらに多くの時間を費やすことになるだろう。


総評

もちろん、6時間プレイするだけではゲームの全貌を把握することはできない。実際のところ、ストーリー面でもいくつかの伏線が提示されたに過ぎず、まだ謎に包まれている部分が多い。しかし第1章の内容を見る限り、本作の演出面は素晴らしい。試遊前半のカットシーンと実際のゲームプレイ部分の繋がりはシームレスであり、まるでインタラクティブ・ムービーを見ているかのようだった。一方の後半は、探索とプレイ体験に焦点を当てた作りとなっていた。本作は「見る」部分と「遊ぶ」部分を比較的明確に区別する手法を選択しているようだ。少し遊んでは休み、また少し遊んでは休むといった分断されたテンポではなく、シームレスなプレイ体験によって時間が経つのを忘れて没頭してしまう。まずは演出でプレイヤーをゲームの世界へと引き込み、続いて充実したゲームプレイでその世界に没入させる。このテンポ感は筆者の好みに深く刺さるものであった。

今回の試遊会が実際に開催されたのは9月上旬であり、ゲームの発売まで残り2か月足らずというタイミングだった。試遊にはPC版が使用されたが、わずかなパフォーマンス最適化の余地を除けば、奇妙なバグに遭遇することもなく、ゲームの完成度がすでにかなり高い水準にあることが見て取れた。これを踏まえると、当初予定されていた9月9日という発売日でのリリースも不可能ではなかったはずだが、公式はさらなるブラッシュアップのために延期を選択したのだろう。10月29日の発売時には、さらに完成度を高めたバージョンがプレイヤーの元に届けられると信じている。

『Phantom Blade Zero』は、PS5およびPC(Steam/Epic Gamesストア)向けに10月29日発売予定だ。

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Nep333
Nep333

AUTOMATON中国語版編集長。

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