Steam絶景写真シムでバーチャル旅気分。噂の高評価ゲーム『Blue Prince』を遊んで脳が焼ける。日本語対応の『彼方へ Far Away』はサクサクノベル。今週のゲーミング
Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。489回目です。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。489回目です。暑さの気配。
7月17日に早期アクセス配信予定

今週は、ローグライトアクションゲーム『Neon Abyss 2』の第2回プレイテストに参加。本作では、最大4人オンライン協力プレイに対応する予定で、それを試せる初めての機会です。ほかにも前回のプレイテストから追加要素があり、プレイアブルキャラのEliseが使用可能に。数発ごとに強力なホーミング弾を撃てる銃が初期武器で、さらに専用のHatchmon(コンパニオンキャラ)を連れている。
本作の新要素のひとつにフェイス(信念)システムがあり、そちらにも新たな種類が追加。これは特定の条件を満たすとゲージが溜まり、アップグレードの入手などを得られるシステムで、今回はHatchmonの卵の獲得や孵化が条件のものが利用可能に。ゲージが満タンになると、保有する卵を強制的に孵化させたり、逆に孵化済みのものを卵に戻したりできる部屋にアクセスできる。前作にも似たシステムがあって、それを多様に発展させた格好ですね。
by. Taijiro Yamanaka
チーム一丸となって、勝つぞ!

『Rematch』がベータテストで大盛況の今、サッカーゲームが熱いっ……ということで『Oneteam Soccer』を遊んでいました。2020年にリリースされた知る人ぞ知る名作、もとい迷作です。
サッカーゲームながら操作はなんとラジコン式。しかも「Oneteam」(チーム一丸)という言葉をどこでどう間違ってしまったのか、プレイヤーの操作はチーム全員に同時に伝わります。前進をすれば全員が前進、左を向けば全員が左を向き、キックをすれば全員同時に脚を振り抜きます。フィールドの外周部には見えない壁が存在しているため、エアホッケーの如く反射を考慮した超長距離トリックシュートも可能。反射はある意味で本作の必須テクニックかもしれません。
ちなみに全員同時操作のため位置関係を把握するのも難しいのに、反則の判定はやたら厳しいため、キックを試みると高確率で誰かが相手選手を蹴ってしまいカードをもらいます。退場処分を食らった選手たちがなすすべもなくフィールド外で棒立ちで並んでいるさまは、もはや本作の名物と言えましょう。なんとオンライン対戦もあります。気になった方はぜひ、チーム一丸となって戦う喜びを味わいましょう。無料です。
by. Naoto Morooka
サクサク進む中国産ノベル

今週は、先日日本語に対応した『彼方へ Far Away』を遊んでいました。本作はギャングの闘争や陰謀などが渦巻く港町ベジャンを舞台としたノベルアドベンチャーゲームです。主人公のクローサ・ノネットは、べジャン旧市街で港湾労働者として働く少女。本作では彼女が、あるきっかけから埠頭を離れることになります。警官になったり、レストランで働いたり、ギャングに加わったりなど、選択次第でさまざまなルートへ分岐。揺れ動くベジャンでの出来事が、少女の視点から多角的に描かれていきます。
本作ではルートごとにシナリオの性格が変化。緊張感に満ちたストーリーから、大きな事件とは関わらないさっぱりしたシナリオまで、いろんな顔を見せてくれます。また基本まっすぐな主人公クローサ以外に、ギャングの若頭であるリカや、裕福な家で育ちながら正義に憧れて警察官になったミラー、胡散臭いフリーライターのテイト、ギャングの殺し屋であるディリクなど、個性的なキャラクターたちが登場。テンポよくストーリーを進行させつつ、登場人物は葛藤や生き様が感じられるようにしっかり描かれています。日本語についても、小ネタを含めてしっかり翻訳されていて、中国語の音声も交えて味わい深い仕上がり。Steamで「圧倒的に好評」となっているのも納得できる内容でした。
by. Keiichi Yokoyama
焼ける、脳が焼ける

今週は『Blue Prince』を遊んでいました。各所で高評価を受けつつ「ジャンルが説明しづらい」と評される本作。弊誌で紹介したり、国内のインディーゲーム好きが頭をひねっている様子を見て興味が湧きプレイいたしました。本作のジャンルは強いていうのなら、「ローグライトパズルアドベンチャー」とでもいいましょうか。
筆者が本作に飛び込むと、わりと最低限の設定だけ説明され、お屋敷に放り込まれます。チュートリアルは最低限で、ゲームプレイは自分で手探りで学んでいくタイプですね。本作のお屋敷は「不思議のお屋敷」となっており、自分でドアの先の部屋をドラフト(設計)して部屋の繋がりをデザインしていく仕組みとなっています。
もうこの時点で難しい!部屋はかなり多彩で、出口の数・向きや部屋の特性を考慮して配置しないとすぐ行き詰まります。プレイヤーには体力があるのでお屋敷を無闇に歩き回ることはできず、鍵・コイン・宝石といったリソースの確保も考慮せねばなりません。脳が熱い。さらに、そこに襲い来るは脳を焼くパズル。「あれ?わたしヒント取り逃した?」と毎回疑う設計になっていますが、脳を沸騰させればなんとか解ける。頭が燃える前に筆者は屋敷の謎を解けるのでしょうか。
by. Sayoko Narita
バーチャル伏見稲荷

『Lushfoil Photography Sim』をプレイしていました。Unreal Engine 5で美麗に再現された世界各地の名所を探索したり、写真を撮影したりするゲームです。日本からは京都の伏見稲荷大社と、山形の山寺がマップとして収録。まずは序盤で開放される伏見稲荷の方をじっくりと練り歩いていました。立ち入れる道は決まっているものの、マップは結構広め。探索要素も散りばめられていて、歩きがいがあります。
写真撮影については、カメラに疎い筆者にとってはなかなか本格的。シャッター速度・絞り・ISO感度をそれぞれ変えられたりとややこしいですが、チュートリアルがかなり丁寧なのでカメラの学びにもなって面白いです。ちなみに撮影した写真がそのままファストトラベルポイントになる仕組みもあって、写真撮影にゲーム的な動機付けも用意。単なるフォトモードがあるウォーキングシミュレーターとは違って、ちゃんと撮影が遊びになっている印象です。
肝心の伏見稲荷の再現度ですが、筆者にはわかりません。関西在住なのにまだ行ったことがないんです。バーチャルで伏見稲荷初参拝という、関西人にとってほんのり罰当たりな状況です。現実ではどうかわかりませんが、とりあえずゲーム内で伏見稲荷を練り歩くと方向感覚が全然わからなくなって、なんだかバックルームみたいだなと、もっと罰当たりな感想を抱いていました。今度謝罪も兼ねて、お参りしに行きたいです。
by. Hideaki Fujiwara
ほぼ旅行

Steamで『Lushfoil Photography Sim』をプレイし、チルしていました。美しく表現されたさまざまなロケーションをめぐり、写真を撮るゲーム。ゲーム自体はシンプルなのですが、景色がとにかく美しくほぼバーチャル旅行。カメラ設定が細かく、仕事柄で写真を使う自分としても割と納得のカメラ要素。また意外とゲーム性もあり、各所にギミックがあるほか、写真撮影をすることでアンロックされる要素あり。本作の目玉である京都(であろう)はちょっと遊んでからアンロックされる仕組みです。
実は本作との出会いは2021年ぐらいまでさかのぼり。開発元はいろいろマップ単位でのベータを配布していました。どれも景観としてはよかったのですがゲームというよりウォーキングシム。Annapurna Interactiveがパブリッシャーについたことで、ゲーム性のところは結構見直されたのではないかと予想しています。現状として、ストアページで見た印象のままのゲームなのですが、それがいい。ちなみに本作はSteam DeckのVerifiedついてますが動かしてみたところDeckには荷が重い挙動だったので、デスクトップで遊ぶのがおすすめです。
by. Ayuo Kawase