『龍の国 ルーンファクトリー』が一皮むけてて驚く。サタン超越で感じる『Shadowverse: Worlds Beyond』。『ライドウ』リマスターの変化と変わらなさ。今週のゲーミング

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。498回目です。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。498回目です。蒸れ暑い。

大陸横断

Nintendo Switch 2を購入してから、『マリオカート ワールド』をちょいちょいプレイしています。ひとまずグランプリを進めながら、キャラクターやマシンをアンロックしているところ。本作では、ひとつながりの世界である大陸の各地にコースが点在しているということで、たとえば最初のレースが終了すると、そのコースから次の場所へ向かいながらのレースが始まり、徐々に周囲の風景が変わっていく。

最初は、そういう“設定”で作られたコースなのかなと思っていたのですが、フリーランで走ってみると本当に丸々オープンワールドで構築されており、その一部エリアを使ってレースしていたことが分かった次第で。各コースにはそれぞれ特色があり、ガラッと雰囲気が変わることも多いが、移動する中で自然と変遷していくのは丁寧な仕事だなあと感じます。もっとも、従来のような周回コースが減った点については、ユーザー間で賛否あるようですね。
by. Taijiro Yamanaka


俺は雰囲気でこのゲームをやっている

『Cube Chaos』をプレイしていました。見た目はほとんどMSペイント製、BGMおそらく一種類、SNSや動画等の広報いっさい無し。それでいてレビューは「圧倒的に好評」。どんな作品か不思議に思って見てみれば、ゲームのおもしろさにステータスがほぼ全振りされていました。こういうの大好き。

画像は深く考えずに取った「キューブ設置時や被ダメージ時に蒸気が発生する」というパークの影響で敵味方双方が水没している様子。蒸気は一定時間後に水となって降り注ぎ、水は「下にあるキューブにダメージ」「味方以外に攻撃を受けたら反撃」の性質を持ちます。多くのキューブは水の下に沈むため、上にある水からのダメージや反撃ダメージで死亡。もがいて水に溺れる表現を、水からの反撃という形で実装する発想力には驚きました。もちろん先述のパークにより、水によるダメージでも蒸気が発生します。その結果、味方が存在する限り止まらない「水のダメージで水が生まれる」ループが生じ、ご覧の有様というわけです。幸い、このバトルでは本拠を石で囲っていたため敵のほうが先に水没死しました。
ランダムで出会えるキューブやパークの種類が多すぎて、毎回ほとんど初見プレイ気分。組み合わせで思いも寄らぬ動きが発生して、すぐにタイトル通りのカオスが発生します。奥が深いどころか、まだ何もわかっていません。混沌を理解できる日など、来るのでしょうか。
by. Naoto Morooka


言語の壁でギブアップ

GOTY候補の一角とされる謎のゲーム『Blue Prince』が、紹介文を読んでもどんなゲームが分からなかったので実際にプレイしました。一人称視点のパズルアドベンチャー×ローグライトな作品ですが、そもそも謎解きとローグライトが成立することに驚き。システムとしては、扉を開くときに3択の部屋から1つを作り出し、形状も特徴も違うさまざまな部屋の謎を解きながら先へと進むというもの。部屋間の移動には体力を消費し、扉を開いたり部屋を作るためのリソースも存在。探索が有利になるアイテムなどもありますが、体力がなくなれば部屋もアイテムもすべてリセットされて次の日へ。別の日に作った部屋で得た知識によりどんどん先に進めるようになるわけです。

とはいえ、リソース不足で思い通りの構造を作れないことは日常茶飯事。そして、それ以上に謎解きが本当に難しい。複数の部屋間で連動する大がかりなパズルもあり、本作は日本語に非対応なのでそれらを英語で解く必要があるのです。テキストがあれば翻訳すればいいのですが、英語で連想するようなパズルも出てきます。自力で第一段階の目標を達成したのちに、とあるパズルは英語ネイティブでないと無理と判断して攻略情報を見てしまいました。日本語へのローカライズも難しそうな気がします。
by. Haruki Maeda


カードゲームをすると負ける

今週は、新作の『Shadowverse: Worlds Beyond』を遊んでいました。基本的な遊び心地はもちろん『シャドウバース』そのもので、相変わらず様子のおかしなコンボやカードがたくさん飛んできて楽しいです。ダイヤ帯でずっと人形ネメシスを使っているんですが、ランクマッチを回していて一番らしさを感じたのはスペルウィッチのサタン超越。スペルウィッチは前作で猛威をふるった追加ターン獲得カードが今のところ登場しておらず、代わりにPP全回復やドロー効果のある「オーバーディメンジョン」が採用されています。なので前作より大人しくなったのかなと思っていたら、突然20点が飛んできて笑うしかありませんでした。簡単に説明すると、コストが重い代わりにデッキを特殊な強カードばかりのものへ変更するカードを使った後、PP全回復とドローでそのデッキから強カードをたくさん引いた結果、すごいダメージが出てワンターンで相手が死にます。PPはマナみたいなものだと思ってください。

エクストラPPで先行有利に手が加えられていたり、レートでマッチングが分けられていたり、ログインボーナスでパックが開けられたりなど、新しい要素もいくつか用意されています。荒れているデッキの組みやすさについては長期的に見ないとわかりませんが、良くも悪くも『シャドウバース』だったので気が向いた時に遊ぶ1本になりそうです。
by. Keiichi Yokoyama


豪快だけど繊細

『RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚』をプレイしていました。オリジナル版の記憶はだいぶ薄れているものの、戦闘システムはオリジナル版とは別物級の刷新ぶりなのがわかりやすい。仲魔2体同時召喚など『アバドン王』をベースとしたシステムになっていますが、同作からもさらに変化。特に弱攻撃でいつでもMAGを回復できるようになったので、節約のために仲魔にいちいち指示することも減りました。ほかにも回避がかなり有用になったりと、アクションを滞らせがちだったシステムが調整されてすいすいと遊べるようになっています。

そのぶんガードの存在感が薄くなっていたり、他方では新アクション「ジャムプ」を使いこなせないと厳しい局面があったりと、大胆に変わっているところもちらほら。賛否ありそうなポイントですが、個人的には折角遊び直すのでガッツリ変わっているのは嬉しいです。

あと細かいところでは、悪魔のボイスがいろいろ追加されているのがかなり嬉しいポイント。仲魔にしたらぼそっとコンゴトモヨロシクと呟いたり、忠誠度が上がったら「ライドウ」と呼んでくれたりと、みんなキャラが立っています。好き放題戦わせやすくなったのも相まってずっと賑やか。豪快な変化もありつつ、『ライドウ』らしい持ち味も引き上げられています。
by. Hideaki Fujiwara



キミ誰!?

『龍の国 ルーンファクトリー』をはじめました。大好きなシリーズで、Nintendo Switch 2 と一緒に始めたかった……のですが、本体手に入らないので、Steam Deckで始めちゃいました。

ざざーっと遊んだ印象としては、「ふた皮ぐらい剥けてる!!」。初代から『ルーンファクトリー』を遊んでる身としては、同シリーズは面白くて細かいこだわりがあるの、粗っぽいゲームの印象でした。『龍の国』はかなりプロダクトとして洗練されてて驚いてます。まずモデリングもモーションもかなり質高い。カットシーンもガンガン入る。細かいエフェクトが多い。動き少なめで一枚絵でフォローしてたシリーズと全然違う。過去作の「複雑で奥深かったけどややこしいシステムやUI」も整理されていて、繰り返し遊んでてだるくならないように徹底配慮。なんかこう、別人レベルでしっかりしていて、驚き続けてます。そのかわりに、手作業を伴う複雑さや奥深さはある程度排除されています。が、これだけ遊びやすく変貌しているなら、遊びやすさ振り切りは支持。

お金と時間をかけて製品向上しようとしたのが伝わり、シリーズとして次のレベルにいった印象です。発売前からSNSのプロモーションもしっかりしていたし、本作にかける想いの強さ感じてましたが、内容にも反映されていて納得。一方で過去作の要素も結構あり、過去ファンも大事にしている印象。どういう人達がどういう意図をもって本作を作る意思決定をしたのか、いい意味でとても気になります。
by. Ayuo Kawase

AUTOMATON JP
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