クトゥルフ水没街サバイバルホラー『The Sinking City 2』ついに続報公開、大注目集まる。ラブクラフト作品の街「アーカム」が広大フィールド化、濃密に探索できる
Frogwaresは3月7日、『The Sinking City 2』のゲームプレイ映像を初めて公開した。あわせて開始されたクラウドファンディングでは目標額を大きく上回る支援が寄せられており、大きな注目を集めている。

デベロッパーのFrogwaresは3月7日、『The Sinking City 2』のゲームプレイ映像を初めて公開した。これは同作のクオリティアップを目指したクラウドファンディングに伴うものだ。さっそく目標額を大きく上回る支援が寄せられており、大きな注目を集めている。本作の対応プラットフォームはPC/PS5/Xbox Series X|S。
本作は2019年に発売された『The Sinking City』の続編で、ハワード・フィリップ・ラブクラフトが手掛けたクトゥルフ神話をモチーフにしたサバイバルホラーアドベンチャーゲームだ。前作では謎の洪水の影響で水没しかけている架空の街オークモントが舞台で、主人公となるのは幻覚や悪夢に悩まされる元海兵隊で私立探偵のチャールズ・リード。「心の目」という正気度を犠牲に過去を視る能力を使って街で起きる数々の事件を解決しながら街の秘密を追うストーリーが展開された。アドベンチャーゲームながらオープンワールドを採用したことや、正気度を失うことで妄想が現実化して襲ってくるなど、クトゥルフ神話の持つ不気味さと狂気に満ちた世界観は高い評価を受けた。
そして『The Sinking City 2』は1920年代禁酒法時代のアメリカ、ラブクラフトの小説「インスマスの影」などでも登場した架空の街アーカムが舞台だ。プレイヤーは前作と同様に水没しかける街にはびこる異形の存在や狂気に飲まれた人々と戦うことになる。探偵ミステリー的な要素が強かった前作に対し、今作はよりサバイバルホラー色の強い探索型TPSの作品となるようだ。
また今作ではマップサイズをやや小さくする替わりにより隅々まで探索しがいのあるワールドが構築されているとのこと。前作では直線的に配置された手がかりをなぞるだけだった推理要素が、今作では複数の手がかりを自由に集めて推理する「真にオープンで制限のない調査システム」に置き換わっているという。戦闘では銃弾などの攻撃のリソースが潤沢にあるわけではなく常に選択を迫られる緊張感のある戦いを行わなければならない。
発表から約1年間音沙汰がなかった『The Sinking City 2』だが、今回は初のゲームプレイ映像やゲームの一部仕様が公開され、開発が無事進展していることが報告された。映像では水没したアーカムの街を探索する様子や、戦闘シーンなどを確認可能だ。あわせてKickstarterでの支援募集が開始されており、開始から1日も経たず目標額の10万ユーロ(約1600万円)を大きく上回る支援金を集めており、本稿執筆時点で21万ユーロ(約3400万円)に到達。改めてゲームへの期待度の高さが伺える。

開発元のFrogwaresはウクライナに本拠を置く、約24年の歴史があるゲームスタジオだ。直近では、ロシアによるウクライナ侵攻のため大規模な停電やメンバーの急な移転などのトラブルに見舞われる中、『Sherlock Holmes The Awakend』を開発。同作にて実施されたクラウドファンディングが財政的なセーフティーネットとなり無事開発が完了した経緯がある(関連記事1、関連記事2)。そのため今作『The Sinking City 2』でも同様にKickstarterによる支援を募ったとのこと。また今はこのゲームの開発自体が同社スタッフにとっても大きな心の支えとなっているようだ。

『The Sinking City 2』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに、2025年内にリリース予定となっている。