『モンスターハンターワイルズ』PC版で「設定ファイルの誤字を直せばパフォーマンスが上がる」との噂が出回る。ほぼおまじない

カプコンは2月28日、『モンスターハンターワイルズ』を発売した。本作PC版においては現在、ユーザー間でパフォーマンス改善方法の探求・情報共有が盛んにおこなわれている。

カプコンは2月28日、『モンスターハンターワイルズ』を発売した。対応プラットフォームはPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S。本作PC(Steam)版においては現在、ユーザー間でパフォーマンス改善方法の探求・情報共有が盛んにおこなわれている。実際に効果があったとされる方法も共有される傍ら、おそらく効果がないと見られる、“おまじない”的な設定方法も広まっている。

本作は、ハンティングアクションゲーム『モンスターハンター』シリーズ最新作だ。舞台となるのは、ギルドが調査したことのない未踏の領域「禁足地」。フィールドでは季節が移り変わるほか、さまざまな生物が生態系を形作っている。また、「武器切り替え」「集中モード」といった新たな仕組みを導入している。

本作はSteamでは最大同時接続者数が同プラットフォーム全体でもトップに躍り出る人気を見せた。その一方で、Steam版についてはユーザーレビューにて「クラッシュが頻発する」「フレームレート低下が顕著」といった報告が寄せられ、ユーザーたちによる設定ファイルの調整などを通じた動作パフォーマンス改善の試みも盛ん。SteamコミュニティやRedditでは、さまざまなパフォーマンス改善方法が探られ、情報交換が進められている。

そのなかでも注目を集めたのが「設定ファイル内の誤字を修正するとパフォーマンスが改善する」との報告だ。この報告が話題になった発端と見られるのは、とあるユーザーによる3月2日のSteamコミュニティ投稿だ。同投稿によれば、本作PC版の設定情報を格納している「config.ini」ファイルのなかに誤字があったという。

その誤字は、設定ファイルのなかの一行「MinimumStreamingTextureResolution=MinimumStreamingTextureResoltuion_256」にあるとされる。よく見ると設定値の「Resolution(レゾリューション/解像度)」とされるべきところが、tとuの位置が入れ替わり「Resoltuion(レゾルチュイオン)」となってしまっているのだ。投稿者は、この設定値の誤字を修正したところ、ゲームのパフォーマンスが有意に改善したと主張。たしかに、「設定の誤りを修正すればパフォーマンスが向上する」というのは有り得そうに思える。

ただし、前述の報告には「効果がなかった」「改善を感じたのはプラシーボ効果ではないか」といった指摘も多く寄せられている。また、Redditに投稿された有志検証によれば、ゲーム実行ファイル側でも「Resoltuion」の誤字を織り込んだ上で設計されている様子。つまり、誤字修正による連鎖的な不具合発生などを避けるため、開発側があえて誤字を残したまま正式実装とした可能性が高いと指摘されている。また、こうした話題をPC Gamerといった海外メディアも取り上げ。どうもパフォーマンス改善は見られなかったとの報告が増えている状況だ。

そして、設定ファイルの直接の変更はパワーユーザー向けの手段といえる。設定リセットなど思わぬ影響を及ぼすケースもあり、リスクを承知して自己責任の上で慎重に実行するべきだろう。しかし、たとえプラシーボ効果でも改善が感じられるのなら、藁にも縋りたい人もいる。動作パフォーマンス改善への涙ぐましい工夫は、高負荷なPCゲームにつきものといえる。

なお、前述のSteamコミュニティ投稿では“誤字修正法”のほかにも「実際にフレームレート向上が見られた」との設定項目が共有されている。どうにかして本作をもっと快適にプレイしたい方は、自己責任の上で試す手もあるだろう。

モンスターハンターワイルズ』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中。

Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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