退廃美メトロイドヴァニア『エンダーマグノリア』正式リリース&大型アプデで“絶賛上乗せ”、大きく飛躍。至れり尽せりな遊びやすさで浸る、美しくも残酷な世界の旅路

Binary Haze Interactiveは1月23日、メトロイドヴァニアARPG『ENDER MAGNOLIA: Bloom in the Mist』を正式リリースした。早期アクセス版に引き続き、前作『ENDER LILIES』をしのぐ絶賛が集まっている。

パブリッシャーのBinary Haze Interactiveは1月23日、『ENDER MAGNOLIA: Bloom in the Mist(エンダーマグノリア: ブルームインザミスト)』(以下、ENDER MAGNOLIA)を正式リリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)およびNintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S。正式リリースに際して大型アップデートも実施された本作は、メディアやユーザーのレビューにて早期アクセス版に引き続き高い評価を集めている。

本作は、暴走する人工生命体「ホムンクルス」によって滅びゆく終末世界を舞台にした探索型アクションRPGだ。開発はアドグローブとLive Wireが共同で手がけている。本作は、全世界の累計販売本数(パッケージ版の出荷数/ダウンロード版の販売数)が150万本を記録している人気作『ENDER LILIES: Quietus of the Knights』の続編にあたり、前作の数十年後の物語が描かれる。


『ENDER MAGNOLIA』の舞台は、地下に眠る魔力資源によって栄えた魔法大国「煙の国」。発展の末に生み出された人工生命体「ホムンクルス」は輝かしい未来をもたらすはずだったが、地下から吹き上がる穢れた煙によって暴走し、怪物へと変貌してしまう。本作の主人公である調律師・ライラックは、人工生命「ホムンクルス」を救済する力をもつ人物だ。ライラックは暴走したホムンクルスたちを鎮めて契りを結び、彼らとともに広大な煙の国での旅路を歩んでいく。

ライラック自身は戦う力をもたないため、戦闘においては仲間にしたホムンクルスたちが攻撃をしてくれる。ホムンクルスたちのスキルは30種類にものぼり、それらを組み合わせることで、幅広いバトルスタイルで探索を進めることが可能だ。

なおホムンクルスの過去の記憶をはじめ、アニメーションも交えて紡がれるストーリーテリングも本作の特徴。休息ポイントなどではホムンクルスたちの会話イベントも用意されており、登場キャラクターの描かれ方も持ち味だろう。前作に引き続き退廃的な雰囲気の2Dアートや、音楽集団「Mili」が手がけるBGMなども魅力となっている。

本作は2024年3月よりPC(Steam)向けに早期アクセス配信開始され、Steamユーザーレビューにて瞬く間に好評レビューが集まり「圧倒的に好評」ステータスを獲得(関連記事)。本稿執筆時点でも同じ評価ステータスを維持しており、約4700件中97%が好評となっている。レビューではビジュアルや楽曲、キャラクターの魅力やスムーズなアクションなどが高い評価を獲得。前作ファンからはスキルを撃つ回数に制限がなくなったり探索がしやすくなったりといった遊びやすさの向上についても好評が寄せられてきた。

そんな本作Steam版がこのたび正式リリースに至り、あわせてNintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S向けにも発売されている。正式リリースに際しては大型アップデートも実施。告知されていたとおり早期アクセス版からのセーブデータの引き継ぎには非対応ながら(関連記事)、そのぶん膨大な変更がおこなわれている。序盤にチュートリアルが実装されたほか、早期アクセス版でプレイアブルであったエリアのレベルデザイン、敵の配置・AI、スキルやモーションなどのゲームバランス調整もほどこされている。テキストや背景のブラッシュアップもおこなわれたそうだ。

また新たなエリア、敵やボス、スキル、アイテム、新システムなど追加・修正点は多岐にわたるという。早期アクセス版では制限されていた難易度オプションもすべてアンロックされており、プリセットだけでなく敵の最大HPや攻撃力、行動頻度や状態異常耐性などを自由に設定可能となっている。アクションゲームが苦手なプレイヤーでも、遊びやすいバランスを探りながらプレイできるだろう。

なおSteamでは正式リリース後に、本稿執筆時点でさっそく131件のユーザーレビューが寄せられ、うち127件が好評となっている。同時接続プレイヤー数も早期アクセス時の最高記録を大きく上回り、ピーク時には6821人を集めている(SteamDB)。

また正式リリースに際してはPC版のメディアレビューも公開されており、レビュー集積サイトMetacriticにてメタスコア89と、批評家からも高い評価を獲得。前作『ENDER LILIES』PC版のメタスコア86をしのぐ好評ぶりだ。レビューでは早期アクセス版でも好評だった持ち味のほか、ブラッシュアップを経てマップの密度や遊び応えが増したことや、アクションゲーム初心者も遊びやすい充実したアクセシビリティ設定なども評価を受けているようだ。

Binary Haze Interactiveは本作の今後のアップデート予定についても明かしている。ボスとの再戦機能やボスとの連戦で腕前を試す機能、ゲームクリア後の周回要素(New Game+)を主な追加要素として実装予定とのことだ。前作『ENDER LILIES』以上の好評が集まっている『ENDER MAGNOLIA』。今後の新展開も注目されるところだろう。

ENDER MAGNOLIA: Bloom in the Mist』は、PC(Steam)およびNintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S向けに発売中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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