『ディアブロ4』に初登場した協力プレイ必須ダンジョンに一部不満生じるも、開発者は「変えない信念貫く」。遊びの選択肢は多い方がいいとして

『ディアブロ4(Diablo IV)』の拡張パック「憎悪の器」にて初の協力プレイ必須ダンジョンが実装。開発者は不満の声も認識しているものの、あくまで暗黒の城塞については協力プレイ必須の仕様を変える気はないようだ。

ディアブロ4(Diablo IV)』の拡張パック「憎悪の器」にて実装されたダンジョン「暗黒の城塞」は、本作にとって初の協力プレイ必須のアクティビティだ。一定の評価を受ける一方でソロプレイが不可能な点への批判的な見方もある。そうした反応は開発者も認識しているものの、あくまで暗黒の城塞については協力プレイ必須の仕様を変える気はないようだ。

本作は、人気ハクスラARPG『ディアブロ』シリーズの最新作。個性の異なる複数のクラスが存在し、強化の進め方や装備次第でさまざまなビルドを組める点が特徴のゲームだ。先月10月8日には本作において初となる大型拡張パック「憎悪の器」がリリースされ、シーズン6「憎悪蔓延」が開幕した。

そんな「憎悪の器」においてはエンドゲームコンテンツの一種として、「暗黒の城塞」が実装された。協力プレイ必須のダンジョンであり、連携が必要となるさまざまなギミックが用意されている。

なお従来の本作は協力プレイ可能ながらもいずれのアクティビティもソロプレイでも攻略できるバランス・仕様となっていた。そのため協力プレイが必須となるアクティビティは暗黒の城塞が初。「憎悪の器」における目玉要素のひとつとなっていた一方で、ソロプレイ専門で楽しんでいるというユーザーからは不満も寄せられていた。

今回、Polygonが「憎悪の器」においてゲームディレクターを務めたBrent Gibson氏および『ディアブロ4』のゼネラルマネージャーを務めるRod Fergusson氏に向けてインタビューを実施。このなかでは開発者も暗黒の城塞への不満を認識していることが示された。一方で、Gibson氏は固い信念のもとで暗黒の城塞を協力プレイ必須にしたと示しており、今後も変えるつもりはないようだ。

ただGibson氏によれば、プレイヤーには暗黒の城塞を“無理やり遊ばなければならないアクティビティ”といった風に考えてほしくないという。同氏は、暗黒の城塞はエンドゲームコンテンツの中で(稼ぎなどにおいて)最高効率というわけでもないとの考えを説明。また本作ではさまざまな要素があることが持ち味だと考えているそうで、好みのアクティビティを遊んでほしいという想いを伝えている。

ちなみに暗黒の城塞の報酬としてはウィークリー報酬の宝箱と、城塞コインを獲得可能。城塞コインの交換アイテムでは一部貴重なアイテムも入手できるものの、限定品は装飾アイテムが中心。かならずしも挑む必要性が生じないような報酬が設定されているのかもしれない。

また先述のFergusson氏は、「憎悪の器」のリリースと共に本作にパーティ検索機能が実装された点にも言及。パーティ検索機能では、ゲーム内にて目的となるアクティビティを絞り込んでパーティを検索できるようになった。いわゆる野良でパーティを組みやすくする機能の登場も、協力プレイ必須のアクティビティ実装に踏み切った背景としてあるのだろう。野良パーティにおいてボイスチャットなしでも連携しやすいマーカーシステムも用意されている。

なおGibson氏は暗黒の城塞について誰もがプレイしやすいモードではないとしつつも、プレイしたユーザーからの評判は上々であるとコメント。引き続き得られるフィードバックに注目していくことを伝えている。ただしやはり、協力プレイ必須という仕様を変える気はないようだ。

実際、暗黒の城塞にはこれまでの本作になかったようなギミックも取り入れられており、新鮮さを評価する意見も見られる。一方ソロプレイが不可能で、かつ野良パーティではマーカーシステムがあってもボイスチャットなしでの攻略難易度が高いという意見もあるようだ。プレイスタイルによっては楽しめないコンテンツが有料拡張パック「憎悪の器」内に設けられている点を批判する見方もある。また他方では挑戦するプレイヤーは多くなく野良でパーティを組みづらい状況もあるようで、より報酬を豪華にして挑むプレイヤーを増やしてほしいとの声もみられる。

本作はリリースから約1年半が経過しており、6シーズンにわたって既存のさまざまなアクティビティに加わるかたちでさまざまなコンテンツが用意されてきた。協力プレイ必須の暗黒の城塞についてもアクティビティの選択肢のひとつとして、新鮮さやプレイヤーベース確保のためにこれまでにない試みとしてパーティ検索機能などと共に実装されたのだろう。今回のGibson氏の発言を見るにフィードバックからは手応えを感じているようで、少なくとも暗黒の城塞については協力プレイ必須という仕組みを変える気はない様子だ。ただ課題を指摘するフィードバックも見られ、今後のコンテンツへの反映も期待されるところかもしれない。

ディアブロ4(Diablo IV)』はPC(Steam/Battle.net)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに配信中だ。PC/Xbox Game Pass向けにも提供されている。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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