ポケモンカードを「換金用の景品」にしていた違法賭博場が摘発される。ゲットしたカードで“ポケモン三店方式”

テキサス州当局は11月4日、賭博行為の疑いで地元の複数のゲームセンターを摘発した。摘発された店舗では、『ポケモンカードゲーム』のカードが景品として用いられていたという。

テキサス州当局は11月4日、賭博行為の疑いでサンアントニオの複数のゲームセンターを摘発した。それらの店舗では、現金の代わりに『ポケモンカードゲーム』のポケモンカードやスポーツトレーディングカードを景品として提供していた疑いが持たれている。テキサス州の地方紙San Antonio Express-Newsなどが報じている。

当局の発表によると、今回の摘発では「777」の名称で営業していた複数の店舗から、500台以上の賭博用機器と多額の現金が押収されたという。これらの店舗はいずれも同一の組織によって運営されていたとみられている。また、一連の摘発では計23人が拘束され、13名が麻薬所持や賭博助長などの容疑で起訴される見通しだ。

テキサス州では公営の宝くじ(Texas Lottery)などを除き、賭博は原則として違法とされている。一方でゲームの景品としては、現金以外のかたちで、一定の価値以下の物品を提供することが認められている。具体的には5ドル(約800円)以下、あるいは1プレイ料金の10倍のどちらか低い方を上限としている。今回摘発された事業者らは、表向きはゲームセンターとしての形態をとりながらも、実際は高額な物品を景品として提供することで、テキサス州の賭博法を回避しようとした疑いが持たれている。

ベア郡保安官のJavier Salazar氏は、今回の摘発にあたって、賭博店が事業を「合法」に装うための手口を説明している。あるケースでは、賭博の勝者に対し、賞品相当の“銀の粒”を提供する店舗があったといい、利用者はそれを別の場所で換金することで、実質的に現金を賭けた賭博が成立する仕組みになっていたそうだ。

そうした背景のもと、今回摘発された店舗では、ポケモンカードやスポーツトレーディングカードが景品として提供されていたという。なかには、近隣の店舗どころか、賭場がカードを換金するとドアを隔ててすぐ隣で営業していたケースもあったそうだ。

Image Credit: News 4 San Antonio on YouTube

Salazar氏によると、同店舗では賭博で獲得したスポーツカードを近隣の店舗で売却することで、数百ドルもの現金を手に入れることができたという。Salazar氏はこうした仕組みについて、「彼らが何をしているのかは分かっています。法律をかいくぐろうとしているのです。しかし、だからといって違法行為が合法になるわけではありません」と指摘。「違法なものは違法だ」と賭博店を強く非難している。

なおこうした事業所は、固定収入で生活する高齢者を食い物として資金を確保していたとのこと。そのほか先述の通り麻薬の取引のほかにも、凶悪犯罪や銃器関連の犯罪なども引き起こしてきたといい、違法賭博の儲けが犯罪資金へ転用されている可能性もうかがえる。近年ではトレーディングカード市場が盛り上がりを見せており、転売/投機の対象として高額で取引されるカードも珍しくない。こうした市場価値の高さに目をつけ、換金性の高い景品としてトレーディングカードが利用された一件といえよう。

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