『ワイルドアームズ』クリエイターが手がける『アームドファンタジア』、“開発中止”の記載見つかる。「クラファンで億単位」集めた注目作に暗雲

グループが携わっていたタイトルの開発中止が報告され、そのひとつとして『ARMED FANTASIA(アームドファンタジア)』の名前が挙がっている。

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Digital Brosは現地時間9月24日、2026年6月30日を期末とする通期決算報告を公開した。このなかでは同社グループがパブリッシングに携わっていたタイトルの開発中止が報告され、そのひとつとして『ARMED FANTASIA(アームドファンタジア)』の名前が挙がっている。なお本稿執筆時点で開発元であるWILD BUNCH Productionsからの発表はなく、同社から開発中止が明言されたわけでない。

『ARMED FANTASIA』は、金子彰史氏をはじめとした『ワイルドアームズ』シリーズのクリエイターらが再集結して手がけるウェスタンパンクRPGだ。『シャドウハーツ』シリーズを手がけた町田松三氏の新作RPG『PENNY BLOOD(ペニーブラッド)』と合同で、2022年8月にKickstarterにてクラウドファンディングが実施(関連記事)。それぞれのチームが、自分たちの過去作品から着想を得た新作大型JRPGの制作を目指したこの“ダブルキックスターター”キャンペーンを通じては、約1万8000人から合計で約3億8000万円を集めることに成功した。

『ARMED FANTASIA』については、当初2025年3月の発売が予定されていたが無期延期。一方で同年8月にはゲームプレイ映像が初公開され、開発が進んでいることがうかがえた(関連記事)。そして今年3月には、『ARMED FANTASIA』のメインシナリオをはじめとする基本的な仕様や各要素を組み込んだROM(バーティカルスライス)を完成させ、パブリッシャーに提出したことが報告。またパブリッシャー側の戦略として、契約的・権利的な観点から、WILD BUNCH Productionsだけの判断では情報を開示できないことも説明されていた。

どのパブリッシャーが本作を担当するのかは明かされていなかったが、このたびDigital Brosの決算報告のなかで同社グループが“開発中止を決定した(decided to discontinue the development)”タイトルのひとつとして『ARMED FANTASIA』の名前が挙がったわけだ。Digital Brosといえば傘下の505 Gamesを通じてゲームの開発・パブリッシング事業をおこなっている企業グループであり、『ARMED FANTASIA』にもパブリッシング面で関与していたものとみられる。

資料では開発中止タイトルとして、『ARMED FANTASIA』のほか、Nesting Gamesが手がけていたものの今年5月に開発中止が報告された『Directorate: Novitiate』、およびDR Studiosが手がける『Battle Islands』シリーズの未発表の基本プレイ無料新作が挙げられている。いずれもゲームプレイの修正を複数回試みたのちに、市場環境の変化と、各ゲームの開発完了・販売までに必要となる追加投資を考慮し、それぞれの作品の可能性を徹底的に精査したうえで下された決断だという。これらにより、1760万ユーロ(約32億円)の減損損失を計上したことも説明されている。

いずれにせよ、本稿執筆時点ではあくまでDigital Brosがグループにおける“開発中止”タイトルとして『ARMED FANTASIA』を挙げたに過ぎず、開発元であるWILD BUNCH Productionsからは中止が明言されたわけではない点には留意したい。とはいえ無期延期を経て、パブリッシャーにバーティカルスライスを提出していたという『ARMED FANTASIA』の先行きを不安視させる状況といえるだろう。

なお先述した“ダブルキックスターター”キャンペーンにおいて『ARMED FANTASIA』と共に対象となっていた『PENNY BLOOD』については昨年8月に、パブリッシャーが決まらず、制作が進んでいないことも報告されていた。『PENNY BLOOD』においてはKickstarterを通じて得た資金が2023年の秋には尽きてしまい、その後は町田氏らが自己資金を投入して活動を続けているという。またこの間には町田氏が、本キャンペーンに携わったプロデューサーのBen Judd氏とDANGEN Entertainmentを相手取り、報酬支払いを巡って提訴するという出来事もあった(関連記事)。『ARMED FANTASIA』『PENNY BLOOD』はいずれも大きな注目を集めた一方で、開発やパブリッシャー確保を巡って苦心している状況もうかがえ、続報が注視される。

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Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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