『カービィのエアライダー』おためしライドは情報の洪水。Steam新作ローグライク『ビビッドワールド』が正当進化。デスクトップ隅放置STGはお気楽ちょうどよさ。今週のゲーミング
Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。518回目です。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。517回目です。急に冬。
倍速機能も搭載

今週は『Plants vs. Zombies: 植え替え版』を少しプレイ。名作タワーディフェンスゲーム『Plants vs. Zombies』のリマスター版で、アドベンチャーモード向けの「曇りの日」ステージなど新要素も追加されています。オリジナル版のリリースは2009年までさかのぼり、個人的にはその翌年に発売されたXbox 360版で初めてプレイ。当時しばらくハマっていたので懐かしい。
そんな本作ですが、Steamのユーザーレビューでは「賛否両論」状態。オリジナル版からの不可解な変更点やバグなど、細かな問題が積み重なって不評が投じられている様子です。これに対し開発元はパッチを次々に配信しており、そこは好印象。一方不評レビューではコンテンツ面を指して、本作の1/6の値段で買えるオリジナル版(GOTY Edition)で十分だという意見も目立つ。そうした不満にはどう応えていくのか注目しています。
by. Taijiro Yamanaka
出たな、食中毒3兄弟

『トルービズの秘薬師』をプレイしました。「言語解読ゲームはなんぼあってもいい」というストアページの説明文に「わかる~!」とひとりごちながら、すぐさま購入。全エンディング達成・全実績解除まで駆け抜けました。品詞や文型、語形変化といった難しい要素はなかったので、基本的な薬の調合方法や処方についてはすぐに把握できました。しかし、すぐには気が付きにくい製法や、診断の難しいケースなんかも隠れていて、残念ながら初回プレイでは全員を完治させることはできませんでした。もちろん周回前提なんだとは思いますが、せっかくなら初回パーフェクトを達成したかったものです。
言語解読ものとしては入門編といった難度ですので、この手の作品が好きな人には少し物足りない面もあるかもしれません。読み解くべき説明書のページ数がそれほど多くないので、「あそこで見かけたこの単語がここにもある!」みたいな発見や、わかる部分が連鎖的に増えていくような現象がないんですよね。人物の名前やテキストからもなるべくカジュアルに寄せたいという狙いが感じられたので、解読の難度やボリュームは意図的なものだとは思います。とはいえ、この世界観でもっと長い日数をかけて多くの謎資料と向き合い、見比べて少しずつ読み解いていくような体験もしたかったというのが正直なところです。
by. Naoto Morooka
深みが増した正統進化

今週は、アソビズムの『ビビッドナイト』に続く「パーティ構築型ローグライク」第2弾『ビビッドワールド』を遊んでいました。本作はオートチェス(オートバトラー)のシステムを取り入れたローグライク作品です。同じユニットを3体集めるとパワーアップ。シンボルを持ったユニットをPTに編成するなど、同じシンボルを集めるとバフが発動して、編成が強化されます。本作では困難なダンジョンを、ユニットとシンボルを集めてクリアするのです。ユニットを持っていられる数には制限があり、常に取捨選択が発生。ショップを更新すれば強引に揃えられるものの、リソースは限られているなど、悩ましいプレイングも特徴でしょうか。
基本的な部分はおおむね前作『ビビッドナイト』と同じなのですが、本作では消耗品のジュエリーパフュームや、コスト内でプレイヤーを強化できるステッカーなど新要素がいろいろ登場しています。中でも個人的に大きかったのは、ジェムの合成要素。前作はひたすら強いジェムを狙うだけでしたが、今作では合成していった先に編成とのシナジーがあるものや強力な効果のモノもあり、戦略性のある仕組みに昇華されています。オーブやユニオンスキルなども含めて、前作の不満点としっかり向き合ってゲーム全体として深みが増しています。どうするのか悩むのが楽しいゲームなのですが、戦略に深みと幅が増して更に悩ましくなった、まさに正統進化の1本でした。
by. Keiichi Yokoyama
このデスクトップの片隅に

『Desktop Defender』を遊んでいました。全方位型シューティングゲームのかたちを取っていますが、射撃はオートで、プレイヤーは基本的に眺めているだけというスタイルで展開されます。デスクトップ画面の片隅で展開されることも特徴で、『Rusty’s Retirement』などのいわゆる「ながら放置系」のゲームです。
プレイヤーができることは、自機の射撃速度や弾のダメージ向上といったアップグレード購入やレリックにあたる「戦利品」の選定、転生(Ascend/Rebirth)の決定ができる程度です。欲を言えばここが自動化できると良かったのですが、一応完全にほったらかしておいても、ゆっくりながら経験値は獲得可能。こうした「ながら放置系」は、自動化のシステムを構築するか開放するまでは張り付く必要があることもしばしばですが、起動時から放置も可能というのは「ながら」に優しい。
そんな手軽さが魅力な一方で、エンドコンテンツの薄さはやや気になるところ。レベルアップ特典や上位の戦利品といった部分では、極まった先の達成感、開放感があまり無いようにも思える。とは言っても放置系ゲームとしては、開放要素などを気にせず、軽くだらだら続けていくくらいがちょうどいいのかもしれない。アップデートで改善も図られており、パフォーマンスも良くなっているのは嬉しい。
by. Kosuke Takenaka
情報ラッシュ

『カービィのエアライダー』のオンライン体験会「おためしライド」をプレイしていました。とにかく情報量が凄いゲームで、画面もゲーム内もめちゃくちゃ賑やか。特にシティトライアルはインタラクティブな要素が敷き詰められていて、常にてんやわんやです。とはいえ「必須で
はないけどやったらメリットになる」といった要素ばかりなので、忙しくて疲れたりストレスになったりはしないギリギリのバランス。効率よくプレイするセオリーもありそうですが、目移りするままに野性的にプレイするのが楽しいです。
そうしてシティトライアルの最後には4種のスタジアムで決着をつけるのですが、これが「負けるストレス」がほぼないといってもいいくらい後味すっきり。もちろんトップを取れれば嬉しいことは嬉しいですが、勝ち負けではなくシティトライアル中の体験重視、みたいな作りになっています。
最近の対戦ゲームでは競技性に重きが置かれがちですが、本作は上手い人がちゃんと勝つバランスではありつつ、上達しなくてもプレイするだけで楽しめそうな印象。まさに友達の家に集まって遊んでいたころの『カービィのエアライド』時代の対戦ゲームのスタイルが継承されています。オリジナル版では上手い人が大暴れして自分は無残な姿のカービィを眺め続けるといった壮絶な光景も脳裏に刻まれていますが、オンラインで不特定多数と遊べる分そうした一方的な試合がずっと続く心配がなくなりそうなのも個人的には嬉しいところ。
by. Hideaki Fujiwara




