『8番出口』続編『8番のりば』はかなり怖くなってる。新たなサバイバルゲーム『Soulmask』は出来がいい。『デジボク2』はとっかえひっかえ遊ぶ。今週のゲーミング

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。443回目です。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。443回目です。ゲームイベントの季節です。

近鉄っぽい?


今週は『8番出口』の続編『8番のりば』をプレイ。前作は地下通路で異変を探す内容でしたが、本作は地下鉄車内でまず異変が発生したうえで、それに対処し次の車両へと向かう。ホラー要素がより強くなり、個人的に前作は異変に気づいてゾワゾワっとしていたところ、本作はいきなりドキッと驚かされる感じ。異変の対処法は、ヒントがどこかに示されるものもあればそうでないものもあり、程よく頭を使って楽しめる短編作品だといえます。前作同様ステージのリアルな空気感も良い。

開発者のSNS投稿によると、元々は前作と同じようなシステムとして開発していたが、違うものを作ってみたくなり現在のかたちになったのだとか。それに困惑したユーザーも一部いるようですが、レビュー評価としては上々の様子。また、以前募集していた実在企業の広告ポスターも見所のひとつ。ちなみにある企業は本作の応援企画として、同じ広告を実際の電車に掲出していたそうです。
by. Taijiro Yamanaka


異界探検再び


今週は、『8番出口』の続編にして前作とは違った異界へ迷い込む『8番のりば』で、永遠に走り続ける電車をさまよっていました。前作『8番出口』は勝手に異界シミュレーターだと思っています。間違い探し風のルールに支配された異常空間がリアルな質感によって表現されており、ほどよいバランス感覚も相まって、楽しいお手軽異界探検に仕上げられていました。何が間違っているのか、仕組みは明瞭でありながらわからない部分も多くあり、じっとりとした恐怖も記憶に残っています。

今作では、前作で明確だったルールは不明瞭になり、より直接的な異常が出現しています。きっと『8番のりば』は『8番出口』よりも、深く忌まわしい異界なのでしょう。わからないことへの焦りと恐怖、沼地を歩いているような不安、緩急をつけながら最後の瞬間まで続く緊張感、そしてわかった後の異界を駆け抜けるカタルシス。今作の異界探検は、実在企業による広告も含めてリアルかつ異常に仕上げられており、変わらず恐怖と遊びのバランス作品になっていました。わからないことは怖いので、ホラーにとってわからないことは大事です。でもゲームでわからないはつまらない。わからなさを残しながら進めているとなんとなくわかってくる、手軽に遊べる令和のバランス感覚が印象的でした。
by. Keiichi Yokoyama


とにかくよくできているサバイバルクラフト


『Soulmask』をプレイしていました。今月突如お披露目されたように見える謎のタイトル。古代文面の痕跡がある原始世界を舞台としたオープンワールドサバイバルクラフトゲームです。始める前は『Conan Exiles』っぽい感じかなと思っていたのですが、それよりも洗練されていてすごく面白いです。既に出ているさまざまなサバイバルクラフトゲームの良い所をちゃんと研究して取り入れている印象。個人的に感動したのはチェストの仕様でした。縦横自由に積むことができて、入れる素材を限定すると所持品から一括で収納でき、さらにチェストには自動的にラベル付けもされます。整理整頓がとにかく苦手なので凄くありがたい。

現在はソロプレイで楽しんでいるのですが、PvPサーバーやPvEサーバーも面白そう。これから流行りそうな予感がしています。ただ本作のすぐれた要素は沢山あるのですが、他の作品と比べた大きな特徴というのがパッと出てこないです。よくできているサバイバルクラフトゲーム、という印象。それはそれですごいことだと思うのですが。個人的にはとても楽しめているので、これからの動向に注目したい作品です。
by. Jun Namba


Shoot the moon


今週は『デビルブレイド リブート』を遊んでいました。本作は1996年にオリジナル版が出ており、そのリメイク作品です。ゲームジャンルとしては縦向きに展開されるシューティングゲーム、いわゆる“縦シュー”。『ゼビウス』『斑鳩』『怒首領蜂』『東方』などに代表されるようなジャンルですね。

筆者は美麗なドット絵やチップチューンと出会うと興奮してしまう性質ですので、自機や敵機、背景などの作り込まれたアートワークや重厚なBGMには感嘆しっぱなし。「超硬派」を謳うだけあり、いにしえの縦シューさながらの渋さやカッコよさを、これでもかと堪能していました。

ゲームプレイでは、バーサクシステムによってプレイスタイルがゲームの体感難度にも反映されます。具体的にはスコアを稼ぎにいくと稼ぎやすくなる代わりに、敵の攻撃が激しくなったり、硬くなったりする。ボムとシールドの仕様も難易度ごとに少しずつ変化が加えられている。この難度を問わない遊びやすさと、リプレイ性の高さ、そして充実した開放要素。高い好評率も頷けます。プレイは簡単、極めるにはやりがいがあるという感じで、STGに苦手なイメージを抱いている人や、なじみのない人にこそ触れてほしい、非常に面白いゲームです。
by. Kosuke Takenaka


ビュッフェスタイル


『四角い地球に再びシカク現る!? デジボク地球防衛軍2 EARTH DEFENSE FORCE: WORLD BROTHERS』を遊んでいました。本家『地球防衛軍』シリーズはそこそこプレイしてきましたが、『デジボク地球防衛軍』シリーズは本作が初プレイです。兵科や武器を使いこんで習熟していく本家と比べて、本作は兵科の代わりとなる「ブラザー」をとっかえひっかえで味見して楽しむスタイル。それぞれのブラザーはボイス付きでキャラが立っていて、とにかく賑やかです。各方面から怒られていないか心配になる“既視感”のあるブラザーもちらほら。

本作を遊んでいて思うのは「移動が楽」。本家はどの兵科も移動に癖がありますが、本作は移動が素直で快適なブラザーが多いです。とはいえブラザーごとに移動スキルに特徴はあって、新しいブラザーを使うときにはまずどんな移動スキルかを確認するのも楽しみのひとつ。攻撃面で使いづらくてがっかりしたブラザーでも移動スキルが優秀かつクールダウンが短くて苦戦時に救世主になってくれたりと、移動スキルによってブラザーの活躍の場に違いもあります。アドリブでブラザーの使い分けが上手くいったときが楽しいゲームですね。ちなみに今のところ移動が快適で攻撃も扱いやすいドラゴンシスターが好みで、愛用しています。
by. Hideaki Fujiwara

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