フロム・ソフトウェアは2月22日、『エルデンリング』DLC「Shadow of the Erdtree」の最新情報を発表した。その後本作ディレクター宮崎英高氏へのインタビュー記事が各誌で公開。このなかで同氏が『エルデンリング』本編にて「（ユーザーが発見していないと見られる）ごくわずかな秘密が残されていること」を示唆し、話題を呼んでいる。ユーザーらはさっそくさまざまなアプローチで“秘密探し”をしており、本作の作り込みが改めて注目されているようだ。
『エルデンリング』は、フロム・ソフトウェアが手がけ2022年2月に発売されたアクションRPGだ。広大なオープンワールドとして構築された「狭間の地」を舞台に、プレイヤーは褪せ人として「エルデの王」となることを目指す。ゲームプレイにおいては『ダークソウル』シリーズなど同スタジオ過去作の特徴を色濃く継承。ボスとの戦闘をはじめ、手強い調整となっている戦闘なども特徴となっている。
そしてDLC「Shadow of the Erdtree」の舞台となるのは「影の地」。黄金樹の影に隠れた地であり、神たるマリカが降り立った場所だという。この地ではフィールドとダンジョンがシームレスにつながっており、謎と発見に満ちた自由度の高い冒険が繰り広げられるとのこと。
今回、本作のディレクター宮崎英高氏がIGNのインタビューにて、『エルデンリング』本編の秘密について言及。同氏はまだ誰にも発見されていない秘密は「ほとんどない」としつつ、携わったゲームでプレイヤーたちがほぼすべての秘密を解明してきた点に驚かされているとコメントした。一方で（同氏が確認する範囲では）“ごくわずか”ながら発見されていない秘密も存在するという。ユーザーの考察を見て回りながら、そういった部分がいつどのように発見されるのかを楽しみにしているそうだ。
発売から約2年が経過し、多数のプレイヤーにプレイされてきた本作。プレイヤーコミュニティの層も厚く、さまざまな点が検証され続けてきた。それでも発見されていない秘密がごくわずかに残っていると示唆する宮崎氏のコメントを受けて、国内外のコミュニティで“秘密探し”がヒートアップしているようだ。
プレイヤーたちが秘密を探している場所はさまざま。たとえばマップ上の地形のグラフィックに謎が隠されているのではないかといった推理や、特定のNPCのジェスチャーへの反応ではないかといった推測などが寄せられている。ちなみに本作には条件を満たしていれば召喚サインによってボス戦を共闘できるNPCも存在。やや召喚条件が複雑なNPCもいるため、過去には数百時間遊んで初めて発見できたとの報告も見られた（関連記事）。未発見の秘密にも複雑な条件が絡む可能性はあるかもしれない。
また海外ユーザーは米IGNにおける宮崎氏の発言の引用に注目。「Miyazaki says he doesn’t think there’s anything that hasn’t been discovered by now（宮崎氏は、今まで発見されていないものはもうないと考えている）」「For me personally, there is a small element that I feel has not yet been discovered（私個人としては発見されていないと感じる小さな要素が残っている）」との記載に基づき、特定のアイテムなどではなく物語などに関する解釈ではないかとする見方もある。
そのほか、とにかく壁を殴り続けるといった地道なフィールドワークへの決意表明も見られる。そうした多種多様な考察が国内外のユーザーによりおこなわれており、このなかでは宮崎氏の述べた残された秘密が発見される、あるいはすでに発見されているかもしれない。
いずれにせよ、“秘密探し”のなかでは『エルデンリング』における細やかな作り込みに改めて注目が集まっているようだ。ユーザーは敵の周囲のアイテムやオブジェクトの配置から物語性が示唆されていたり、同種の敵であっても出現する地域によって攻撃方法が違ったりといった点を紹介。残っている秘密が「ごくわずか」とされているだけに、宮崎氏の発言はユーザーがこれまで紹介しなかったような些細な発見を共有し合うきっかけにもなっている様子だ。そうしたコミュニティの情報も参考にしつつ、6月21日のDLC発売までにじっくりと「狭間の地」を探索して回るのもいいだろう。
『エルデンリング』はPC（Steam）およびPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中。DLC「Shadow of the Erdtree」は、6月21日発売予定だ。ゲーム本編に加えてDLCを同梱する「Shadow of the Erdtree Edition」も同日に発売される。
